(28)「ディフェンスがチームの強みになった」楠田知己 春シーズン総括インタビュー

2025.07.12

 春シーズンを終え、関東大学春季交流大会では5戦を戦い抜き4勝1敗で準優勝。早大に勝利するも、王者・帝京大に完封負けを喫した。しかしルーキーや初紫紺を着た選手の活躍も多く見られ、部内の競争は激しくなっている。そこで今回は春シーズンを終えた選手たちにインタビューを行い、春の振り返りと夏、秋に向けた意気込みを伺った。7月11日より連載していく。

第2回は楠田知己選手(政経4=東海大相模)のインタビューをお送りします。(この取材は7月8日に行われたものです)

――春季大会を振り返っていかがでしたか。
 「僕自身、紫紺を着てプレーすることがなかったので、明治を背負ってラグビーできたのは良かったなと思います。ケガをしてしまったので、早く治して復帰できたらなということやチームとして成長できた部分などいっぱいあるんですけど、帝京大学との試合で自分たちの良さをなかなか出せなかったので、夏の帝京との試合に向けての準備を大事にしたいなと思います」

――副将として試合やプレーの面で振り返ってみていかがですか。
 「リーダーシップを執って試合をしてきたことがなかったので、初めは自分の得意な部分であるなとは思いつつ不安はあったんですけど、思っているよりも試合などではまとめられ、練習中は前向きな言葉をしんどい時とかに発言できてたのではないかなと思います」

――FWの総括をお願いします。
 「アタックに関して明治のFWは『前へ』という個人の一対一のところでうまく相手をずらして前に出るということを大事にした上で、みんながオプションになることをこの春やってきたので、そういう部分はだいぶ成長したのかなと思います。ディフェンスは帝京の試合で点数を取られてしまいましたが、それ以外の試合を見てみたら、例年よりも取られているスコアは少ないので、ディフェンスは強みと言っていいのではないかと思います。ただ、帝京の試合でまだまだ詰めが甘いとわかったので、もっと成長しないとという感じです」

――セットプレーを振り返っていかがですか。
 「スクラムは本当に良かったなと思うんですけど、やはり帝京で押されたり、モールもあまりトライにつながる試合が少なかったので、ラインアウト自体は良かったなっていう印象はありますが、もっと全部成長しないとなと思います。セットプレーが試合のカギになると思っているので、やることはいっぱいあるなと思います」

――春シーズンでのチームの収穫を教えてください。
 「春シーズンは『ベースアップ』を大事にしていて、そのベースをヘッドコーチなどからしっかりインストールして、それによって試合で何をしないといけないかということがみんなクリアになっていることです」

――春シーズンを終えて見えた今年度のチームの強みを教えてください。
 「セットプレーと相手にプレッシャーを与え続けられるマインドがあるところです」

――春シーズンで見えた課題を教えてください。
 「春シーズンは例年よりもトライされている数が少なかったのですが、スコアされているというのはどこかしらにまだ穴があり、そのスキを突かれ続けたのが帝京の試合だったと思うので特にディフェンスのところで詰めきれてないところをもっとコネクションを厚くしたいなと思います」

――菅平合宿で強化していきたいところを個人とチームでそれぞれ教えてください。
 「個人はまずケガを治すっていうところでリハビリを頑張りたいです。また、試合がたくさんあるのでみんなとしっかり関わるっていうことを大事にしたいなと思います。チームとしては、僕は特にディフェンスをもっと突き詰めてもっと成長させたいなと思っています」

――関東大学対抗戦(対抗戦)に向けての意気込みをお願いします。
 「対抗戦は全国大学選手権にもつながってくるので結果を出せるように、ただ一つ一つのいいプレーじゃなくて最後しっかり勝てるように。それをするためには今の準備がすごく大事だと思うので、一日一日を大事に後悔ないように頑張りたいと思います」

[岩本文乃]

楠田 知己(くすだ・ともき)政経4、東海大仰星高。184センチ・104キロ
 6月2日に誕生日を迎えた楠田選手。「後輩のみんなからミズノの靴をプレゼントしてもらったのがうれしかったです。」