(56)日本インカレ事後インタビュー⑩/近藤岬主将

2025.06.15

 66年ぶりに岡山での開催となった日本学生対校選手権(日本インカレ)。全国の猛者を相手に、男子1万メートルWと4×400メートルRのそれぞれで5位入賞を果たし、明大の底力を見せた。出場した各選手は、この大会をどのように振り返るのか。今回は、レース後のインタビューをお届けする。

 第10回は近藤岬主将(理工4=十日町)のインタビューです。

近藤主将
男子1万メートルW決勝 5位 40分28秒50
――レースの振り返りをお願いします。
 「関東インカレ(関東学生対校選手権)は骨折がうまく治らずに出場できなかったこともあり、今回は入賞を目標にして取り組んでいました。結果入賞して実を結ぶことができたので、良かったかなと思っています」

――レースプランはどのようなものを想定していましたか。
 「とにかく失格せずに歩き切ることと、先頭にうまくついていって、できるだけ粘るみたいな。そういう大雑把なレースプランでやりました」

――長田選手(隼人・商3=松山工)と一緒に歩かれたと思うのですが、長田選手とは事前にコミュニケーションを取っていましたか。
 「一緒に入賞しようということで、士気を高めていました」

――大会前、腕に文字を書かれていたと思うのですが、その意図はございますか。
 「本当に引退が近くなるにつれて、いろいろな方からのメッセージだとか、そういう支援に対してのありがたみというのを身に染みて感じるようになってきて、その感謝の気持ちを表したくて、ここに『ありがとう』と書きました」

――先ほど園原健弘監督にインタビューさせていただいたのですが、今日が引退レースということで、監督も頑張ったという風におっしゃっていたのですが、何か監督から直接言葉をかけられましたか。
 「そうですね、よく頑張ったと言っていただきました」

――主将として今年1年やっていらっしゃいますが、今年度はどのような1年にしていきたいですか。
 「関東インカレ1部残留という目標は達成できたので、次は箱根駅伝でしっかりと予選会通過してシードを取るというところを目標にやっていきたいと思います」

――ご自身の競技としては一区切りだと思いますが、主将としてどのようにチームを盛り立てていくかを考えていますか。
 「そこはもう全体応援でしっかりと。昨年度までは、箱根駅伝の予選会や箱根駅伝自体に全員で応援しに行くという文化があまりありませんでした。しかし、今年度は全部員動員して、競走部全体として長距離ブロックの目標をかなえていく、短距離ブロックの目標をかなえていくというような取り組みをやって、盛り上げていこうかなと思っています」

――今年度『Revengers』というスローガンを掲げていましたが、どのような意図がありますか。
 「昨年度までの競走部全体の結果として『明治って弱いんじゃないか』みたいな、そういうイメージからのリベンジという意味です。またチームとしてではなく、個々でリベンジしてステップアップしていくという意味のリベンジでもあります。あとRevengersは複数形になっているのですが、これは単に競走部だけでかなえていくのではなく、支援者や周りの人たちを全員巻き込んで、今年度の目標に対して、昨年度達成できなかった目標に対して、リベンジしていくという意味で立てました」

――今のところの達成状況、手応え的にはいかがでしょうか。
 「一応60%ぐらいですかね。関東インカレ1部残留という最低限は達成できたのですが、12位を目標にしていたので、そこがかなわなかったというところで60%です。でも箱根駅伝予選会でしっかりと通過して『今年度良かったよね』と言えるようにしていきたいと思います」

――関東インカレや全日本予選は応援する側として見ていたと思うのですが、チームの活躍はどのように見ていましたか。
 「短距離ブロックがほんとにたくさん点を取ってくれました。競歩、いや、長距離の明治だと今まで思われていたところに、しっかりと短距離という柱が1本立ったという印象を抱きました」

――4年間を振り返って、どのような競技生活でしたか。
 「本当に三浦康二コーチや園原監督、本当に優秀な指導者のもとで、この4年間しっかりと過ごすことができて、本当に充実した、しっかりと自分が思い描いたような練習をして成果を残しながらやってくることができた4年間だったと思います」

――長田選手や櫻井選手(建太・法3=星稜)をはじめ、競歩ブロックの後輩にメッセージや伝えたいことはありますか。
 「自分よりもものすごく努力ができる子たちが後輩にはたくさんいます。今はまだ全国レベルで入賞できる選手が競歩ブロックにはいないので、しっかりと全国で戦えるようなチームにしていってほしいと思っています」

――主将として、今後の意気込みをファンの方に向けて、一言お願いします。
 「箱根駅伝の予選会、絶対に通過してシード権を獲得します」

――ありがとうございました。

[吉澤真穂]