
(47)日本インカレ事後インタビュー①/竹尾拓真
66年ぶりに岡山での開催となった日本学生対校選手権(日本インカレ)。全国の猛者を相手に、男子1万メートルWと4×400メートルRのそれぞれで5位入賞を果たし、明大の底力を見せた。出場した各選手は、この大会をどのように振り返るのか。今回は、レース後のインタビューをお届けする。
第1回は竹尾拓真(農4=明星)のインタビューです。
竹尾
男子100メートル予選2組 10秒68 7着
男子4×100メートルR予選2組 39秒30 2着
——ご自身の走りと結果を振り返っていかがでしたか。
「100メートルに関しては完全に実力負けでした。調整自体は順調で、4×100メートルR(4継)の1走では比較的良い走りができたと思っています。ただ、個人種目の100メートルについてはスターティングブロック練習中に足をつってしまい、全力で走ることに少し怖さを感じてしまいました。その影響もあって、自分の力を出し切ることができず、納得のいくレースにはなりませんでした。とはいえ、4継の方では気持ちを切り替えて、しっかり走ることができたので、体の状態自体は悪くなかったと思います。だからこそ、100メートルは非常にもったいないレースになってしまったと感じています。もちろん、単純に実力でも負けているので、言い訳はできません」
——100メートルではどのようなレースプランを考えていましたか。
「明確なレースプランを立てていたわけではありませんが、自分の課題でもあった第2加速にしっかり乗るということだけは意識していました。ただ、足をつることへの心配から走りに少し怖さを感じてしまいました。その不安から思い切った走りができなかったのが正直なところです。でもその後は気持ちも切り替えて、4継ではしっかりと加速を作りながら自分の走りができたと思っています」
——気温の影響はありましたか。
「自分はもともと気温が高い方が好きなので、今回のようなコンディションはむしろ自分にとっては良い環境でした。ゆえにあのような条件の中で結果を出せなかったのは、本当にもったいなかったと感じています」
——岡山の会場の印象はいかがですか。
「とにかく会場が大きいなという印象でした。サブトラックから競技場までの距離もけっこうあって、歩くと遠いなと感じましたね。実は自分、双子なのですが、もう1人の片割れが以前、全日本中学校選手権大会の岡山開催に出場していて、その時に応援でこの会場に来たことがありました。なので、今回久しぶりに来てすごく懐かしい気持ちにもなりました」
——4継で1走を走られましたが、その想定で練習されていたのですか。
「いえ、もともとはアンカーを想定して練習していました。ただ、当日に足をつってしまったこともあり、少しでも負担を減らすために、距離が比較的短い1走に変更することになりました。その結果、急きょ下野(玲央・文2=川越東)と自分がポジションを入れ替える形で、1走と4走を交代することになりました」
——チームとしてはタイムや着順などで目指していた目標はありましたか。
「今回のコンディションを考えると、バトンがしっかりつながっていれば、38秒台は確実に出ていたと思います。だからこそ、日本選手権では“たられば”にならないよう、しっかりとタイムを出せるように頑張りたいです」
——4継のバトンパスなどの連携については振り返っていかがですか。
「急きょ変更になった1走と2走、そして3走と4走のバトンについては、当日にしっかり確認を行ったので大きな問題はありませんでした。ただ、普段通りの組み合わせだった2走と3走については、『練習でできていたから大丈夫だろう』という油断があり、当日は確認を行いませんでした。その結果、本番でミスが出てしまいました。当日でも確認程度は必ずやるべきだと改めて痛感しましたし、今後はどのような場合でも気を抜かずにしっかり準備していきたいと反省しています」
——竹尾選手にとって、今大会が最後の日本インカレになりましたが、それについてはどのように感じていますか。
「自分にとっては、4年間を通して最初で最後の日本インカレ出場になりました。悔いがないと言えば嘘になりますが、だからこそ残りのシーズンは自分自身としっかり向き合いながら、納得のいくタイムを出していきたいと思っています」
——次に重要視する大会と目標を教えてください。
「チームとして出場するのは日本選手権リレー日本陸上競技選手権大会・リレー競技(日本選手権リレー)が最後の大きな大会になります。そこでしっかりとメダルを獲得できるように、チーム内での連携を大切にして準備していきたいです」
——ありがとうございました。
[安田賢司]
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