
(29)関東インカレ事後インタビュー⑤/神戸毅裕
「関東インカレ1部残留・箱根駅伝シード権獲得」を目標に掲げる競走部にとって、最初の大一番となった第104回関東学生対校選手権(関東インカレ)。全日本大学駅伝予選会の開催が例年より早期となった影響で、短距離・競歩部門の一人一人が背負う期待や重圧は否応なく増大した。しかしその重さに押し負けることなく、見事21点を獲得し1部残留を達成。今回は、4日間の熱戦を終えた選手たちの声をお届けする。
第5回は神戸毅裕(営3=明星)のインタビューです。
神戸
男子1部100メートル準決勝2組 5着 10秒45
男子1部4×100メートルR予選2組 3着 39秒63 決勝進出
男子1部4×100メートルR決勝 DQ
――100メートル予選は、どのようなレースプランを立てていましたか。
「学生個人選手権(学生個人)で、中盤にピッチが上がらなくて、同じテンポで走ってしまった課題がありました。今回はしっかりと中盤の30メートルから50メートルぐらいで、ピッチを優先的に上げていくことを意識しました」
――実際の走りを振り返っていかがでしたか。
「(ピッチは)すごく上手くいったとは思いますが、逆にそこで接地や、重心の持っていき方が少し甘くて、それが後半に響いてしまいました。ラスト20メートルぐらいの減速が大きかったと思います。60メートル走をするならすごく速いけれど、100メートル走をするなら遅いという走りでした」
――予選の走りを踏まえて、準決勝はどのようなことを意識していましたか。
「予選の課題に60メートル走だったことと、力みがやや大きかったことがあったので、その力みを抑えて、ピッチ優先ではなく、ピッチとストライドを五分五分で出すことを目標に走りました」
――今回の2本の個人レースで、自分の走りの中で良かったと感じる部分はありますか。
「やはり学生個人よりは、本来の自分のやりたい動きに近づけたと思います。でもそれと同時に、一瞬(やりたい動きに)近づいて、また離れて、また近づいて、をずっと繰り返しているので、このレースが終わって練習して、実際感覚がどうなっているかが今はすごく気になります」
――バックストレートでのレースとなりましたが、どのような感覚でしたか。
「元々バックでやるだろうなとは予想していました。バックだと応援席との距離も近いので、すごく興奮してボルテージも上がって、逆にこっちの方が良かったと思います」
――スタート前など、声援に応えるようなシーンもよく見られました。振り返ってみていかがですか。
「やはりそういったところが、関東インカレや大学スポーツの醍醐味(だいごみ)の一つだと思って、重点を置いていました。自分の走りがしっかり得点に絡むことはもちろんですが、自分の走る姿が『いい結果でも悪い結果でも、チームに好影響を与えられるように』というも込めて、最初のパフォーマンスなども意識してやっていました」
――4×100メートルR(4継)のメンバーの、連携はいかがでしたか。
「元々2走と4走がすごく不安定で、流動的なメンバーだったので、そこの練習はちゃんと個人でやってきました。実際、当日は元々考えていたメンバーと変更になりましたが、そこは柔軟に対応できて、予選は〝すんごい〟バトンパスができたと思います」
――3着で決勝進出を決めましたが、走っている時の感覚や手応えとしてはいかがでしたか。
「実際に走っていて『ちょっと走りミスったな』と思うくらいには少し遅かったです。自分が(バトンを)渡した時にも、2個前の早大と遠くて、内側の筑波大と近いなっていう印象があったので、その時点では『ごめん、ちょっと川津(靖生・法3=明星)頼んだ』って思うくらいでした(笑)。そこまでは(着順で通れるか)分からなかったです。でも、3走から4走に渡すときにはもう『ああ、大丈夫だな』と安心しました」
――関東インカレが終わって、次に重要視している大会を教えてください。
「次はやはり日本学生対校選手権(日本インカレ)です。今シーズンの一番の目標だった学生個人はもう逃して終わったので、もう終わった瞬間から良くも悪くも切り替えができて、残りの関東インカレと日本インカレと日本選手権で、しっかりと昨年度以上の結果を出すことを目標にやってきています」
――日本インカレに向けては、ご自身の感覚を確かめてから、それに合わせて練習していくことになるのでしょうか。
「感覚のところでは、4継の決勝の時の流しなどの動きが、かなり良かったです。恐らく感覚はある程度戻っているので、それをしっかりと残りの3週間ぐらいで落とし込んで、徐々に精度を上げていきたいと思います」
――ありがとうございました。
[春田麻衣]
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