(18)東大戦事前インタビュー①酒井捷外野手、中山太陽外野手

2025.04.18

(この取材は4月3日に行われました)

酒井捷外野手
――昨年を振り返っていかがでしたか。
 「去年は2月末のケガから始まって、リハビリをしたんですけども、秋もいい結果は出せなくて、かなり苦しいシーズンになったかなというのが端的な感想です」

――実戦感覚を取り戻すのが難しかったのでしょうか。
 「難しいというか、単純にピッチャーとの対戦の数とかも全然足りていなかったので、もうリーグ戦の中で試行錯誤するようなかたちになってしまったのが、ちょっと苦しかったなという感じです」

――明大への印象はいかがでしょうか。
 「やはり自分がバッターなのでそう見えるんですけど、投手力が本当に圧倒的というか、ここ数年を見ても、多分今年の明治レベルのピッチャー陣を持つところはなかなかないと思いますね」

――対戦していてすごいと思った投手はいらっしゃいましたか。
 「明治だと髙須くん(大雅投手・法4=静岡)はかなりレベルの高いピッチャーかなというふうに思います。あと毛利くん(海大投手・情コミ4=福岡大大濠)とか、大川くん(慈英投手・国際4=常総学院)とか、各ピッチャーがそれぞれ、まずストライク率が高いというか、打席に立っていて、簡単に追い込まれちゃうなというイメージがあるので、もうなんか球速もあって、コントロールも良くて、という印象があります」

――プロ入りを果たせば、東大の野手として初の快挙となります。プレッシャーは感じられていますか。
 「プロ野球選手になるというのは、ある種個人の目標であり夢なので、そういう点ではプレッシャーはないんですけど、プレッシャーがあると言えば、やはり自分が4年生になってチームを引っ張る立場になったというところですね。チームの勝ちとか負けとか、そういうところに責任がある立場になってきたなというのは実感していて、そういう意味ではプレッシャーはありますね」

――副将に就任されました。チーム全体を引っ張ってやっていきたいことはありますか。
 「昨年秋から自分たちが取り組んできたこととしては、互いにモチベーションを上げてこうということで、練習の報告じゃないですけど、自主練の内容とか、そこで得た気づきとか、ここが良かった、良くなかったみたいなのを、ある種野球ノートみたいな形で書いて、それをアプリで全員で共有していますね。それを見て、あいつは今日こういう練習をして、こういう気づきがあったんだというのが、他の選手だったり首脳陣も見て分かりますし、それを積極的に今年はやっていこうと思います」

――昨秋の東大は2勝しましたが、惜しくも勝ち点を獲得できませんでした。改善点など感じられましたか。
 「去年勝ったのがどちらも2試合目の日曜日の試合で、土曜日に先に勝てれば、相手に掛かるプレッシャーも変わってくると思うので、改善点というか、今年やりたい展開としては、エース同士の対決となる土曜日の試合に勝つということですね。ウチは渡辺(向輝投手)がおそらく投げると思うので、打線が相手のエースをなんとか打ち崩して、渡辺が守り切ることができれば、勝ち点が近づくのではないかなと思います」

――意気込みをお願いします。
 「今シーズンは、自分のプロ野球というところに対しても、非常に重要なシーズンになりますし、何より、昨年からかなり戦力が残っていて。チームとして勝ち点を狙うとか、そういった点でも非常に重要なシーズンになると思います。自分のチームの中での役割をしっかり発揮して、副キャプテンとして、いいかたちでチームを引っ張っていきたいと思います」

――ありがとうございました。

中山太陽外野手
――昨年を振り返っていかがでしたか。
 「自分としては、去年春から試合にレギュラーとして出させてもらったので、それが一つの勉強になったというか、1年間通して試合に出て、その中でみんなの期待とか、思いを背負って試合に出ることの難しさも感じましたし、達成感、充実感を感じた1年になりました」

――昨秋には自身初のベストナインを受賞されました。
 「自分的には賞を頂けたこともすごくうれしかったんですけど、正直自分的には、それよりも打率3割というのを達成できたのは大きかったです。やっぱりベストナインって、他の人と比べてよかったという形だと思うんですけど、打率3割というのは絶対的なもので、自分の中で明確に達成できるものだったので、その目標を達成できたのが本当によかったと思います」

――慶大1回戦では本塁打を放ちました。
 「最初の早稲田戦と明治戦はあまり調子が良くなくて、そこでフォームやタイミングの取り方を変えてみたら、慶應戦の1戦目の1打席目でホームランを打って結果が出たので、今振り返ってみればあれが調子が上向くきっかけだったかなと思います」

――明大への印象はいかがでしょうか。
 「まずはピッチャーは、自分たちからしてみれば盤石というか、とにかく層が厚いです。その中で勝つとしたら、前半をなんとかロースコアで抑えながら、終盤を接戦に持ち込むというのが、自分たちの目指すべきビジョンだと思います。みたいなとこなので、そこにうまく持っていけたらなっていう。去年(秋)の1戦目は8回までそれができて、9回で大量に点を取られたんですけど、ああいう感じに持ち込めたら勝機はあるのではないかと思います」

――今年度の個人的目標を教えてください。
 「秋の成績を超えられたら一番なんですけど、チームが勝つために自分ができることをしっかりやっていきたいと思います。自分は2番を打たせてもらうことが多くて、上位打線ということもあるので、チャンスをつくるようなバッティングができたり、ランナーを返すようなバッティングができたり、状況に応じていい打撃ができるような選手になりたいという目標はあります」

――チームの雰囲気はいかがでしょうか。
 「新チームの活動が始まってから、もう勝ち点を取るという目標を定めていて、その目標に対してちゃんと一丸となってやっていけているなという自信はあります。そこに向かって、その成果を出すものがまず春のリーグ戦だと思っています」

――進路についてはどうお考えでしょうか。
 「具体的にはまだ明言はできないというのが正直なところなんですけど、野球に関しては少しは続けたい思いもありますし、春の成績次第ですね。この春にどういう成績を残せるか、どういうプレーができるかというのに関わってくるのではないかと思います」

――意気込みをお願いします。
 「今年のチームの目標はやはり勝ち点なので、そこに向かって自分たちはもう一つ一つ、一大学一大学に全力を注ぐだけです。最善の準備をして、試合に臨むことができればと思います」

――ありがとうございました。

[李翔恩]