
(5)「最後に笑って終われるように」後藤剛志主務 新体制インタビュー
昨年度、明大は全国大学選手権(選手権)ベスト4となり『奪還』とはならなかった。今年度は平翔太主将(商4=東福岡)が先頭に立ち、スローガン『完遂』のもと、7年ぶりの頂点を目指す。本連載では新チームの監督と幹部となる4年生のインタビューを全6回にわたって紹介します。
第5回は後藤剛志主務(法4=茗溪学園)のインタビューをお送りします。(この取材は3月19日に行われたものです)
――ラストシーズンを迎えて率直な気持ちを教えてください。
「一番はめっちゃ早いなと思っています。(ラグビー部に)入っていろんな大変なこともあったんですけど、もう自分たちの代だなという、正直ちょっと不安な部分もあるんですけど、それ以上に今は楽しみですね。この同期たちとあと1年間しかできないので、楽しみたいと思っています」
――昨年度を振り返っていかがですか。
「ラグビーの面で言うと、春シーズン、夏合宿とあまり結果は出ませんでした。ただそこから4年生たちが引っ張ってくれて、徐々にチームとしてはいい形に持っていけたかなと思ってるんですけど、あとちょっとのところで勝ち切れない部分がありました。今年は『完遂』というスローガンを掲げているんですけど、グラウンド内だったらゲームプランなどを遂行し切ること、グラウンド外だったら細かいルールをしっかり守り切るところが去年は甘かったと思っているので、今年はそういうところも頑張りたいなと思います」
――今年度の4年生はどのような学年ですか。
「今年の4年生は仲がいいなと思っています。下級生の頃は正直グループとかもあったりして、あの人とあまり喋ったことないっていうのは聞いていたんですけど、学年が上がるにつれてみんな分け隔てなく仲良くなってきてるなと思います。みんな日本一になりたいっていう気持ちがある学年だなとすごく感じていて、それに向けて必要なことはお互い正直に言い合える関係性ができているので、そういうところはこの学年のいいところだと思います」
――主務に就任した率直な気持ちを教えてください。
「まだどんなことをしていけばいいかなど分かっていないこともあるんですけど、自分だけじゃできないと思っているので、いろんな人とコミュニケーションを取りながらやっていけたらいいなと思っています」
――主務の仕事内容を教えてください。
「ラグビー協会とのやり取りや、春シーズンの遠征先の業界の方やホテル先との連絡です。あとは部内のスケジュール調整など、全般的にこんなにやることがあったんだなと改めて感じています」
――試合中はグラウンド内で活動していると思いますが、具体的な内容を教えてください。
「僕は今学生コーチと学生レフェリーとしてグラウンドで活動していて、グラウンドに入ったら監督、コーチ陣はスタンドの方で見ているので、上からの指示や選手が今どんなこと話しているのかをやり取りして、選手に伝えたり、コーチ陣に伝えたりしています」
――試合中選手やコーチとやり取りをする時に意識していることを教えてください。
「どんな状況であっても自分は焦らないように、落ち着いて選手とコミュニケーションを取るように意識していますね。選手たちはゲームで熱くなったり、次どうしようとなってしまう時もあるので、そういう時に一緒に慌てるのではなく落ち着いていられるように意識しています」
――現在のチームの雰囲気はいかがですか。
「例年のこの時期は上級生が1年生にいろいろ教えてあげたりして、雰囲気的にはすごくいいなと思っています。今年は寮内の規律の部分を重んじて頑張ろうという雰囲気で、そこが去年とは一番変わり始めていると思います。監督もずっと言っている『凡事徹底』のところで、当たり前のことをみんなができないぐらい当たり前にし続けるっていうことを意識しています」
――長く遠ざかっている選手権優勝に向けて、チームに必要なことは何だと考えていますか。
「スローガンに掲げている『完遂』という部分が一番大切だと思っています。自分たちが決めたことを今シーズンは始まったばかりなのでみんな頑張れてるんですけど、それを試合や遠征が始まってきて、しんどくなってきた時に最後までやり通せるかというところが、私生活においてもラグビーでもしんどい時間帯に頑張れるかがすごく大事だと思うので、スローガンのまま最後まで一貫してやり続けることが大事だなと思っています」
――今シーズンの意気込みをお願いします。
「この同期と後輩とできる最後の1年なので、最後に笑って終われるようにチームを支え続けたいと思います」
――ありがとうございました。
[晴山赳生]
◆後藤 剛志(ごとう・たけし)法4、茗溪学園高
オフは実家の京都に帰省していた後藤主務。地元のおすすめスポットは「中村軒という駄菓子屋さんです。夏によく行ってて、そうめんとかき氷をいつも食べていました!」。
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