(12)ルーキー特集⑪/山本拓歩

2025.04.08

 創立150周年の節目に、競走部は『箱根駅伝優勝』という大きな目標を掲げ、新たな挑戦へと踏み出した。その象徴となるのが「紫紺の襷プロジェクト」。伝統を受け継ぎながら、箱根への道を切り開くべく、今年も新たな仲間が加わった。そして、短距離・競歩の選手たちもまた、明大の名を背負い、それぞれの舞台でさらなる飛躍を誓う。彼らが胸に秘める覚悟とは——。未来を担うルーキーたちの決意に迫る。

 第11回は長距離部門・山本拓歩(農1=浜松日体)のインタビューです。

——大学の練習に参加してみていかがでしたか。 
 「高校時代は体操や動きづくりをチームで合わせてやることが多かったですが、大学に入るとストレッチは自分自身でやる感じになって。自主的に練習しないと強くなれないと感じました」

——これから寮生活が始まります。
 「ホームシックになりやすいので、休むところは休んで、やる時はやって、切り替えながら生活を送っていきたいです」

——陸上を始めたきっかけを教えてください。
 「小学校時代のマラソン大会でわりと順位が良くて、向いているのかなと思って中学で本格的に始めました」

——中学時代はどのような選手でしたか。 
 「今ほど強くなくて、県で上にいけるかと言われたらそこまでではない選手でしたが、良く言えば積極的に走れて、悪く言えば無鉄砲な感じでレースに臨んでいました」

——浜松日体高を選んだ理由を教えてください。
 「浜松日体高は僕が入学する時かその前くらいに、箱根駅伝(箱根)での出身校別の人数がトップで、箱根を走りたいから浜松日体かなと思って選びました」

——高校2年時、3年時ともに全国高校駅伝(都大路)と都道府県駅伝と全国の舞台を経験されました。
 「規模も大きくなって、自分としてはいろいろな人に見てもらうのは好きな方なので、『この舞台で走れるのがうれしいな』と思って走りました。2年生の時は初めての都大路だったこともあって、緊張もありつつとりあえず楽しもうと思って走れましたが、3年生の時は体調不良になってしまって、都大路も都道府県も悪い結果で、悔いが残ってしまいました。都大路の出走メンバー7人中5人がインフルエンザに感染してしまって、チームとしても辛い状況のまま走ったので、満足な準備ができませんでした」

——高校時代で記憶に残っている試合はありますか。 
 「高校3年時の9月の、静岡県の長距離記録会の5000メートルで、自己ベスト出した時のレースが一番記憶に残っています。最初から前の方で積極的にレースを進めて、後半先頭と離れてしまってからも粘ってなんとか走り切れて、自分の理想に近いレースができました」

——明大に進学することを決めた理由を教えてください。
 「栄養関係の勉強ができて、箱根を目指せる明大がいいと思って選びました」

——意識している選手はいますか。
 「高校の同級生で、箱根を目指して競技を続ける、小野真和(東洋大)と古井海成(國學院大)です。3人で切磋琢磨(せっさたくま)して強くなってきたので、大学では勝ちたいなと思っています。

——大学4年間で一番出てみたいレースを教えてください。
 「やっぱり箱根に一番出たいです。2区や5区のような注目される区間を走りたいです」

——ルーキーイヤーと、大学4年間の目標をそれぞれお願いします。
 「今年度は5000メートルの自己ベストを更新して13分台を出すことと、1万メートルで29分台を出すことが目標です。4年間では箱根でシード権を取って、三大駅伝全てに出場したいと思います」

――ありがとうございました。

[武田隼輔]