(4)「史上最強の世代になりたい」山川遥之 新体制インタビュー

2025.04.07

 昨年度、明大は全国大学選手権(選手権)ベスト4となり『奪還』とはならなかった。今年度は平翔太主将(商4=東福岡)が先頭に立ち、スローガン『完遂』のもと、7年ぶりの頂点を目指す。本連載では新チームの監督と幹部となる4年生のインタビューを全6回にわたって紹介します。

 第4回は山川遥之(営4=尾道)選手のインタビューをお送りします。(この取材は4月1日に行われたものです)

——昨年度を振り返っていかがでしたか。
 「満足のいく結果ではなかったです」

——最上級生になり変化などはありましたか。
 「特に大きな変化はなかったんですけど、あと1年しかないというプレッシャーは僕含めみんなが抱えていると思います」

——寮長に推薦された理由を教えてください。
 「去年から副寮長という形で寮長のサポートをさせてもらっていたので、それで寮長に繰り上がったのかなと思います」

——寮長に抜てきされた時の気持ちを教えてください。
 「驚きというよりは一番しっかりしないといけないと思いました」

——どのような寮長になりたいですか。
 「どんな人物というよりかは、寮長は言葉でみんなに言うと思うんですけど、言うということは信頼があって行動もしっかりしないといけないと思うので、小さいところでもしっかりして、私生活でもラグビーでも頼られるような人になりたいです」

——副寮長を務めてみて難しいと感じたことを教えてください。
 「寮全体を通して小さなところから全体のところまで見ないといけないのでそれを1人でやろうとすると大変だなと思いました」

——寮長になって変えたい点はございますか。
 「今年のテーマが『完遂』で全てのことをやり遂げるという中で、チームとしてやっているベースアップ、私生活面においても掃除であったり、生活環境のところで今まで曖昧にしてきたところや自分自身の弱い部分を直して社会人になっても信用される人であったり習慣をつくっていければなと思います」

——今年度のチームの特色を教えてください。
 「しっかり自分の考えを持っている人が多くて実行に移すための行動力、発信力は大きいと思います」

——寮長の先輩方から受け継いだことはありますか。
 「厳しい中でも礼儀ありというか、ある程度共同生活をしていく中で駄目なことは駄目だと言わないといけないし、それが同級生であったり、自分の仲のいい人だからとかは関係ないというのはずっと見てきたのでそれは引き継いでいけたらなと思います」

——今年度のチームスローガンである『完遂』に込められた思いを教えてください。
 「『完遂』は4年生で話し合ったときにやり切るっていうのと史上最強の世代になりたいという思いがあります。それが日本一にもつながると思うんですけど、日本一を獲りにいく中で人間性や行動力などそういう部分を全部含めて細かいところを正確にしたり、4年生が動く姿を見て(下級生が代を)引き継ぐときにこういう代になりたいと目指される代になりたくて、そのために自分たちから率先して動くという意味が込められていると思います」

——後輩の指導で意識していることはありますか。
 「駄目なことは駄目だけど強制はしたくなくて、寮生活をしていく中で寮は一番心地いい場所、落ち着く場所であってほしいので、暮らしやすい環境を整える、その中でコミュニケーションの部分や問題の部分を学年問わず聞いていくことを意識しています。後輩の指導に関しては言葉もそうですけど一番は自分の行動を見てもらえればと思っています」

——春シーズンの目標を教えてください。
 「全体として春シーズンはいろいろと代表がいない中でも明治のジャージーを着るので負けることは許されないのと、因縁の相手である早稲田、帝京とも試合をするので人がいない中でも勝ちにこだわるチームの組織、基礎など全てを上げていくのが春シーズンかなと(思います)。その積み重ねが最後ジャパン(U―23日本代表)のメンバーが帰ってきたときに競争し合える環境となって明治全員で日本一を目指していけることが目標です。個人としてはラストシーズンなので悔いが残らないよう試合メンバーにも絡んでいきたいですし、オフフィールドだけでなくグラウンド上でもチームを引っ張っていければなと思います」

——ありがとうございました。

[保坂啓太郎]

◆山川 遥之(やまかわ・はるゆき)営4、尾道高。178センチ・82キロ
最近同じ部屋のメンバーで『涙の女王』という韓国ドラマを見たそう。「ヒロインのキム・ジウォンにはまってます」