
(11)ルーキー特集⑩/三平弦徳
創立150周年の節目に、競走部は『箱根駅伝優勝』という大きな目標を掲げ、新たな挑戦へと踏み出した。その象徴となるのが「紫紺の襷プロジェクト」。伝統を受け継ぎながら、箱根への道を切り開くべく、今年度も新たな仲間が加わった。そして、短距離・競歩の選手たちもまた、明大の名を背負い、それぞれの舞台でさらなる飛躍を誓う。彼らが胸に秘める覚悟とは——。未来を担うルーキーたちの決意に迫る。
第10回は長距離部門・三平弦徳(営1=伊賀白鷗)のインタビューです。(この取材は3月8日に行われたものです)
——陸上競技を始めた時期ときっかけを教えてください。
「中学校1年生で陸上を始めました。元々はサッカーをやっていましたが、飽きてしまっていました。小学校時代のマラソンで上位に入れていたこともあって『じゃあ走ろう』と思いました。それからは高校も大学もありがたいことに陸上で誘っていただいて、いい環境で続けることができています」
——経営学部を選んだ理由はどのようなものでしょうか。
「父が自営業をしていることと、高校時代も経営学科だったので、そこでの学びが大学にもつなげられるかなと考えて選びました」
——3年時のインターハイで出場された5000メートルのレースを振り返っていかがでしょうか。
「レース前から気持ちで負けてしまっていたレースでした。『緊張しすぎて空回りしてしまった』と今振り返ると思います。その影響もあってレース本番がうまくいかなかった、という感じでした。根性論ではありませんが、気持ちの面も大事だということをすごく感じた試合でした」
——駅伝にはどのような印象を抱いていますか。
「仲間の思いを背負いすぎてしまうと、うまくいかない面があって難しいとは思います。ですが陸上競技の中では唯一助け合いやチーム感を味わえる種目なので、自分としてはいい競技だなと思っています。緊張はしますが、勝った時にチーム全員で喜べるあの瞬間が好きです」
——高校時代に、プラスの意味で印象に残っている大会はありますか。
「3年時の東海高校総体です。今までで一番調整がうまくいきました。自分は緊張で固くなり過ぎてしまうタイプなので、考えすぎていなかったことがいい結果につながったと思います。暑さの影響がありながらも、気持ち的にも一番ラフな状態で臨めた大会なので、高校3年間のなかで一番いいレースでした。大学でも同じような考え方、調整でうまくいくかは分かりませんが、たくさん試していきたいです」
——ご自身の強みはどのように考えていますか。
「おそらくですが、人より筋肉質であることだと思います。トラックでいうと、地面を蹴る力は強いと思っています。スピードに自信があるということではありませんが、自分が出せる分だけのスピードに乗りやすいという強みがあると思います」
——課題とする部分はありますか。
「身体が硬いところです。柔らかくなったら速くなるとは限らないとは思いますが、ケガのリスクは減ると思うので、身体のケアや状態の管理をうまくできるようにして、いい調整につなげたいです。またメンタル面の調整も自分は甘いと思うので、その2つをやっていきたいです」
——大学の競技生活の中で出てみたい大会はありますか。
「一番は全日本大学駅伝(全日本駅伝)です。箱根駅伝(箱根)にももちろん出たいですが、全日本駅伝は地元を走ることができて、それは地元の人にも恩返しになると思います。鈴鹿市の出身なので、そこの区間を走ることができたらうれしいです」
——そのために、まずはどこを重視して練習していきたいと考えていますか。
「高校時代は練習をやり過ぎて、試合で出し切れないことがよくありました。まずは用意されたメニュー以上のことをするのではなく、慣れるまでは用意されたメニューをやり切って、慣れてきたら自分で考えてプラスアルファを入れられるようにしていきたいです」
――1年目と4年間の目標を教えてください。
「まずはケガをしないこと。1万メートルで29分半切り。5000メートルで14分10秒を切りたいです。4年間の目標としては三大駅伝を走ることです。その中でも区間3位以内などのいい結果を残せたらいいなと思っています」
――ありがとうございました。
[春田麻衣]
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