
(3)Sound Arts インタビュー拡大版/新歓号特別企画
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。4月1日発行の「明大スポーツ」第545号の5面にて音楽団体の特集を行いました。大学生になり、新たな一歩として、音楽を挑戦してみるのはいかがでしょうか。ジャンルの違う音楽それぞれの面白さに迫りました。今回はSound Artsのインタビューです。
(このインタビューは3月7日に行われました)
――活動人数と活動場所を教えてください。
矢川 「サークルの人数としては、150人ほどで、男子が50人ほどと女子が80人ほどとなっています。活動場所は和泉キャンパスとなっています」
――活動は週に何回行われますか。
矢川 「サークル員全体での活動としては、週1回の5限終わりの時間に全体会と呼ばれるものがあり、そこでサークル員同士が交流したり、サークルライブに向けてのプレゼンを行います」
――プレゼンはどのようなことをされるのですか。
矢川 「プレゼンは、代表者数名が事前にパワーポイントなどを用意してサークル員に向けて発表する時間を設けています。内容としては、年に2回のサークルライブに向けてテーマや方向性の発表、サークルライブで披露する曲決めです」
――サークルライブ以外にもイベントはありますか。
矢川 「年に2、3回ほど、サークル内部で実施するアカペラライブや、春と夏に行われる合宿などアカペラ以外においても活動するイベントが多く設けられています」
――サークルライブ出演にはオーディションなどはありますか。
山村 「外部に向けたサークルライブでは審査を行っています。(理由としては)たくさんの数のバンドが在籍しているのですが、外部から見に来ていただけるサークルライブなので、実力や知名度が高いバンドが出るべきだからです。サークルライブの準備期間の中で、すでに卒業されているサークルのOB、OGの先輩方に審査していただく一次オーディションと、プロのアカペラアーティストの5名の方に審査をしていただく二次オーディションの2回行います。そこで選ばれた10バンドが出られることになっています」
――バンドのメンバー構成はどのように決まっているのでしょうか。
山村 「リードとコーラス、ベース、パーカッションの約6人でバンドが組めるので、どういう曲をやりたいかやどういうバンドにしたいかを話し合って、同じ思いの人と組んでいます。同期で組むことが基本は多いですが、先輩後輩で縦の学年で組んでいるバンドもあります」
――合宿ではどのようなことをしますか。
矢川 「アカペラだけではなく、バーベキューやビンゴなどレクレーションも行います。夏合宿は1年生から4年生が全員参加できるイベントで、春合宿の方は、1、2年生のみの参加になります」
――Sound Artsに入ったきっかけを教えてください。
矢川 「高校の時に、テレビ番組のハモネプ(ハモネプリーグ)で興味を持ったバンドさんがいて自分もアカペラをしてみたいという思いでいました。元々、曲を聴いたり歌ったりするのが好きで、大学で音楽系のサークルに入りたいなと思っていたところ、出会ったのがSound Artsでした」
山村 「私は新歓の期間に一緒に回っていた友達が音楽系のサークルを探していて、その時に先輩から『今からアカペラ演奏するから見においで』と声をかけていただいて見に行ったところ、先輩がとてもかっこよく憧れてサークルに入会しました」
松浦 「私も(山村さんと)同じです。新歓期間に偶然見に行ったSound Artsのライブが良かったのと、4月中にお試しで行ける全体会に行ってみたら雰囲気がとても良く入ってみようと思いました」

――入会される前にアカペラ経験のある方はどのくらいおられますか。
矢川 「ほぼ全員と言っていいほどアカペラ未経験の人たちが集まって結成されることが多く、みんな音楽が好きでそこに関わりたいという気持ちで入っている人も多いです」
――アカペラの魅力を教えてください。
矢川 「バンドのメンバーみんなで曲がきれいにハモって歌えた時の達成感やアカペラの楽しさを共有できることです。大会の上位を目指すとなると、練習頻度が増えたりハモり方の熟練度を高めたりなど大変なこともありますが、その分結果が現れた時の達成感はすごいなと感じますし、そこがアカペラの楽しさだと思っています」
山村 「楽器とは違って自分たちの声でしか作ることができない音楽なので、とても難しいですが、それぞれ声が違って自分たちにしか出せない音色があるので、そこにすごく良さを感じています。あと、とても繊細なものだからこそ、声を楽器として使うことが魅力だと思います」
松浦 「私は大会を目指すバンドなどは組んでいませんが、楽器を使うと幼少期の経験も関わってくる中で、声だけだとそういう経験が無くてもできるのが魅力だと思っています。集まって楽譜があればすぐにできるので、難しさはありますが楽器をやるよりは手軽にできるのが魅力だと思います」
――アカペラはどのように練習されるのですか。
矢川 「スマホのアプリで楽譜が掲載されているので、それを参考にしてアカペラをやってみたり、自分たちで楽譜のアレンジをして行います。スマホで録音してハモリ方の確認などをしています」
――Sound Artsに入るまで音楽経験のない方もいらっしゃいますか。
山村 「サークル員の半分ぐらいは高校の時に吹奏楽や軽音部に入っていて、音楽を経験してきて楽譜が読める人の方が多いのですが、全くの未経験から入る人も多いです」
――バンドの中での役割はいつ頃決まるのですか。
山村 「入ってすぐにスタートバンドという、主に2年生と1年生でランダムに組んで1カ月間曲を練習して披露しようというのがあります。その時に自分がどのパートをやりたいかを希望して、経験してみて決めていく感じです。違うパートがやりたいなどあれば、また新しくバンドを組むなどいろいろな経験をして自分に合うものを探していきます。また、バンド数に制限はないので自主的にやりたいパートをできるのが大きいかなと思います」
――それぞれ何のパートを担当されていますか。
矢川 「コーラスは主に3人いるのですが、その中の男性コーラスと、楽器で言うベースパートをやっています。主に低音で音を出す二つのパートで主に活動しています」
山村 「私は組んでいるバンドが複数あって、片方はコーラスでもう片方はリードをやっています」
松浦 「私はコーラスしかやらないのですが、コーラスの中でも1番高いトップのコーラスをやっています」
――アカペラをやっていてやりがいを感じるタイミングはいつですか。
矢川 「バンドで合わせる前に自分の音を録音して練習する期間があって、そこから初めてバンド全体で曲を合わせる時にハモリが実現されるとき、うれしくて楽しさを見出しています」
山村 「私も最初に合わせた時の音がとても気持ちいいとやって良かったなとなります。あとは、実際にライブで披露したときに、周りから褒められた時や歓声をいただいたりするときに良いなとすごく思います」
松浦 「私は歌うというよりも裏方に回ることが多いのですが、ライブ後にサークル員の皆さんが『楽しかったね』と言ってくれたり、笑顔だとやりがいを感じます」
――アカペラの難しさは何になりますか。
矢川 「バンド数に制限がないとはいえ、多く活動するバンドを組むと週2日ほど活動するバンドもあるので、大学生活で自分のやりたい曲や音楽を全てやれるかと言われると難しさはあります」
山村 「Sound Artsには150人も所属しているので、バンドを組んで同じところを目指しても各々モチベーションが違ってズレが生まれてしまうのと、技術の話になってしまうのですがそれぞれの音域や作りたい和音をいろいろ考えて楽譜を作らないといけないので、時間をかけて自分1人で作るのがすごく大変です」
――サークル内全体での目標はありますか。
矢川 「年に2回のサークルライブでサークル員全員で歌う全体曲があるのですが、外部のお客さんを呼んで披露するので、そこに向けて日々練習しています」
――全体曲はどのように決めているのですか。
松浦 「サークルライブごとに1年から3年生の8人で構成されるプロデューサー陣が、毎週集まってライブの方向性や全体曲を決めて、その後サークル員全員で話し合って決めています」
――プロデューサー陣以外にどのような役割がございますか。
松浦 「例えばパンフレットを作る広報係やライブで使う映像を作る映像係、機材係など九つの役割があります」
――サークルライブに向けていつから準備されるのですか。
松浦 「サークルライブだと半年前からになるので、2月のWinter Liveが終わってから、次の夏のライブのプロデューサー陣が動き始めているという感じです」

――他大学との交流はありますか。
矢川 「外部のアカペライベントが高頻度で開催されているので、そこで出会ったバンドの人たちと交流する時間があり仲良くなることがあります。また、その活動以外にもアカペラスタジオスタジオをお借りして、外部から集まった人たちとその日限りのバンド結成をする企画ライブがあります。ライブの宣伝などで交流はあるのですが、団体単位で交流することはしていなくて個人のつながりで外部と関わる人が多いです」
――他大学のアカペラ団体で、どの大学さんがすごいなと感じますか。
山村 「私たちのサークルは明治生しか入れない学内のサークルですが、他の大学、例えば早大だとインカレサークルで、レベルがとても高いです。私たちのサークルはイベントや外部の大会も頑張るけれど、同じぐらい遊びも全力でやって両立しようというのがモットーですが、他の大学はアカペラをうまくやることにすごく焦点を当てているところもあり、すごく上手なバンドが多くいます」
――Sound Artsで一番の思い出を教えてください。
矢川 「僕は夏合宿イベントが一番印象に残っています。夏合宿は2泊でどこかの施設をお借りしてイベントをするのですが、そこでは遊びと交流を重視しているので気軽に誰でも参加できます。アカペラ以外でも人と人との交流が盛んなので、僕自身もそこに楽しさを見出しています」
山村 「1番印象的なのはサークルライブです。自分はプロデューサー陣ではなかったですが、半年間練習してきて、特にWinter Liveで4年生は引退になるので全体曲で自分がリードとして前に立っている時の後ろから聞こえてくる全員の声はすごく鮮明に覚えています」
松浦 「私もサークルライブで、特にWinter Liveです。Summer Liveは1年生は入って約4カ月で何もわからない間に終わってしまうのですが、Winter Liveだと1年間活動してきた経験や4年生がラストステージになるので、みんな懸けている思いが違います。Winter Liveはプロデューサー陣や出てくれるバンド、係で貢献してくださる方みんなの思いがすごくこもっているライブなので好きです」
――どんな人にSound Artsを勧めたいですか。
矢川 「ほぼ全員が未経験から始まるので誰でも気軽に入ることできますし、音楽が好きという気持ちさえあればぜひ入ってほしいです。あまり音楽「重視せずに、遊びやイベントを楽しみたくて入っている人もいて様々なので多くの新入生に入っていただければ光栄です」
山村 「音楽が好きな人や何かを表現したい人、4年間をかけた1個の青春を謳歌(おうか)したい人はSound Artsに入ってほしいなと思っています」
松浦 「私自身高校生の時に運動部のマネジャーをしていて、誰かのために行動するのがすごく好きで今やっているので、自分で歌いたい人もですが、音楽が好きで歌っている人たちの支えになりたい、音楽好きだけど自分で歌うのは恥ずかしいみたいな人でも大歓迎です」
――明大祭でもライブはしていますか。
山村 「毎年オーディションがあるのですが、そこを突破したバンドがメインステージで披露していますし、オープニングとエンディングでもSound Artsが披露する時間帯があります。屋台は出していないのですが、ラーニングスクエアの教室で長時間のライブを開催しています」
――新歓でもライブをされますか。また、見どころを教えてください。
山村 「4月3日の12時25分から第1校舎外のパフォーマンスエリアで演奏を行うのでぜひ来ていただきたいです。まだ外で披露したことがない新2年生が、1年間頑張ってきて成長している姿を見てほしいのと、声だけでいい音楽がつくれるアカペラの良さを知ってほしいです」

――最後に新入生に向けてメッセージをお願いします。
矢川 「Sound Artsはアカペラを真剣にやりたい人や遊び、青春を謳歌したいなど様々な人が集まって結成されているサークルです。音楽が好きという気持ちがあれば、誰でも大歓迎です。ぜひ一度来てみてください」
山村 「音楽が好きな人や音楽をやりたい人、裏方の仕事を頑張りたい人、遊びたい人、たくさんの人と交流して仲良くなりたい人、本当に誰でも大歓迎なのでぜひ一度新歓ライブや全体会に遊びに来てください」
松浦 「Sound Artsは150人もいるサークルなのでたくさんの人と関わり合い、考え方に触れて自分を深めることができますし、たくさんの人と関わることができるのが最大の強みだと思っています。誰でも大歓迎なので、ぜひ一度遊びに来てくれたらなと思っています」
――ありがとうございました。
[橋本太陽、堀口心遥、早坂春佑]
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