
(2)ルーキー特集①/阿部宥人
創立150周年の節目に、競走部は「箱根駅伝優勝」という大きな目標を掲げ、新たな挑戦へと踏み出した。その象徴となるのが「紫紺の襷プロジェクト」。伝統を受け継ぎながら、箱根への道を切り開くべく、今年度も新たな仲間が加わった。そして、短距離・競歩の選手たちもまた、明大の名を背負い、それぞれの舞台でさらなる飛躍を誓う。彼らが胸に秘める覚悟とは——。未来を担うルーキーたちの決意に迫る。
第1回は長距離部門・阿部宥人(政経1=西武台千葉)のインタビューです。
(この取材は3月8日に行われたものです)
――明大を選んだ理由を教えてください。
「明大OBの阿部弘輝(平31卒・現住友電工)選手が箱根駅伝(箱根)7区で区間新を出した走りをテレビで見て、自分もあそこで走りたいと思いました。そこから明大が目に入りました」
――大学で中心にやりたい種目は1500メートルですか、それとも駅伝ですか。
「駅伝の方です。箱根駅伝は自分の目標にしています。高校では1500メートルを主にやっていましたが、大学入学後は駅伝に取り組む気持ちで入学しています」
――高校時代のインターハイを振り返っていかがでしょうか。
「1500メートルに関してはランキングにも入っていて、自分としても決勝に行けると思っていました。しかし暑さなどの影響もあり、実力不足で予選落ちしてしまいました。5000メートルも同様に予選落ちして、とても悔しい思いでトラックシーズンを終えました」
――全国高校駅伝(都大路)を振り返っていかがでしょうか。
「自分の力は出し切れたと思います。タイムやレース展開では課題も残りましたが、中間で落ちた部分があっても粘れました。目標としていた8位を獲得できたので良かったです」
――都大路での経験は大学で箱根に向けた原動力になっていますか。
「かなりなっています」
――ご自身の強みを教えてください。
「持久力があると思います。最後のキレはないかもしれませんが、速いペースで押していくことは得意です。それが長距離でも生かせると思っています」
――ご自身の走りで課題に感じているところはありますか。
「ラスト勝負になったときのキレです。他の選手に置いていかれることがあるので、残り1キロからもう一度仕掛けられる走力をつくっていく必要があります」
――課題克服のために、何か取り入れている練習はありますか。
「ジョグの中でも最後しっかり上げ切ったり、練習後の流しをフォームを意識してやるようにしたりしています」
――目標にしている先輩はいますか。
「森下翔太(政経4=世羅)先輩の都大路の走りを動画で見ました。28分台で走れる強さが欲しいと思いました」
――現在、合宿所に移って実際に練習されていますが、雰囲気はいかがですか。
「現在はケガをしていて、他のケガをしている先輩と一緒に練習しています。雰囲気はとても良く、補強する時はしっかりやりますが、休憩時には先輩から積極的に声をかけてくれるので、とてもいい環境だと思います」
――ケガの状況を教えてください。
「2月半ばに中足骨の疲労骨折をしました。ちゃんとしたケガは初めてで、入学前に練習を積もうとして一気にきてしまいました」
――大学の大会に間に合いますか。
「トラックシーズンは間に合わないかもしれませんが、夏前くらいからは復帰できると思います」
――今年1年をどのように過ごしたいですか。
「夏合宿前には復帰できると思うので、しっかり夏合宿で練習を積み、全日本大学駅伝対校選手権と箱根駅伝予選会のメンバーには必ず入りたいです」
――4年間を通しての目標は何ですか。
「箱根駅伝2区での区間賞です。もちろんその先も考えていて、実力次第ですが、実業団でも走りたいと思っています」
――ありがとうございました。
[武田隼輔]
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