
(7)ルーキー特集⑥/小松映智
創立150周年の節目に、競走部は「箱根駅伝優勝」という大きな目標を掲げ、新たな挑戦へと踏み出した。その象徴となるのが「紫紺の襷プロジェクト」。伝統を受け継ぎながら、箱根への道を切り開くべく、今年度も新たな仲間が加わった。そして、短距離・競歩の選手たちもまた、明大の名を背負い、それぞれの舞台でさらなる飛躍を誓う。彼らが胸に秘める覚悟とは——。未来を担うルーキーたちの決意に迫る。
第6回は長距離部門・小松映智(理工1=名経大高蔵)のインタビューです。(この取材は3月8日に行われたものです)
――大学での競技種目について教えてください。
「大学では長距離と駅伝をメインにやりたいです。特に箱根駅伝に出場したいです」
――競技歴を教えてください。
「中学から陸上を始め、高校も継続しました。中学時代は1500メートルをメインにしていて、高校からは5000メートルを中心に取り組みました」
――1500メートルから5000メートルに転向したきっかけは何ですか。
「走っていて長距離の方が自分に合っていると感じました。スピードには自信がなかったのですが、持久力では勝負できると思い、高校で距離を伸ばしました。その後、結果もついてきました」
――高校時代に1万メートルも走られていますね。
「駅伝では8キロや10キロを走ることがあるので、トラックでも長い距離に挑戦してみました。5000メートルから距離が2倍になり、かなり長く感じました。後半はばててしまうこともあり、距離が長くなるにつれて走り切る難しさを実感しました」
――大学でも陸上を続けることは決めていましたか。
「続けたいという希望はありましたが、タイム的に関東の大学で続けられるかは不安でした。その場合は勉強で進学するつもりでしたが、高校3年の春頃にタイムを出して明大に推薦していただきました」
――全国高校駅伝に出場されましたが、振り返っていかがですか。
「本番ではあまり自分の力を出せませんでした。今まで駅伝では相手に抜かされることがほとんどなかったのですが、全国高校駅伝では後ろから集団が迫ってきて、抜かされてしまいました。そういう経験は初めてで、全国レベルの高さを感じました」
――ご自身の強みはどこにあると思いますか。
「基本的に大会では安定して走れることが強みだと思います。駅伝は一人一人が最後に外さない力が大切なスポーツなので、その点は大学でも生かせると思います。メンタル面でもあまり動じることがなく、しっかり準備もしているので、それが安定した走りにつながっています」
――ご自身の課題と感じているところはありますか。
「安定していることが長所でもあり短所でもあります。他の選手は調子が悪いこともあれば飛び抜けた成績を出すこともありますが、自分は安定している分、一気に強くなったり突出した成績を出したりすることが少ないです。良くも悪くも安定していることが特徴だと思います」
――明大を選んだ理由を教えてください。
「高校の顧問の先生に勧められたいくつかの大学の中で、学業と陸上競技の両立が最もしやすい大学だと思ったからです」
――明大競走部にはどのような印象を持っていますか。
「練習面や普段の生活でも自主性を重んじていると感じました。もちろん意識が低ければマイナスになりますが、逆に意識が高ければどれだけでも強くなれる環境だと思います。この環境は自分に合っていると感じます」
――入学してみて雰囲気はいかがですか。
「練習に参加したときと同じで、上下関係もあまり感じません。みんなでしっかり仕事を分担し、挨拶などもしっかりしています。とても良い雰囲気だと思います」
――同期との関係はいかがですか。
「入寮してまだ3日しか経っていませんが、高校とは違う意識の高さを感じています。ジョギングやダウンの距離、練習のタイムへのこだわりなど、高校に比べて意識が高いと感じるので、自分も負けないようにしたいと思います」
――大学4年間の目標を教えてください。
「まず箱根駅伝に出場することです。さらに出場だけでなく全国レベルで戦いたいという思いがあるので、区間賞を狙っていきたいと思っています」
――出場したい区間はありますか。
「1区です。スタートという重要な位置で、他大学もいる中で最後まで勝ち切りたいという思いがあります。また集団走が単独走より得意という自分の特性にも合っていると思います」
――ありがとうございました。
[武田隼輔]
関連記事
RELATED ENTRIES