(11)ルーキーインタビュー拡大版/新歓号特別企画

2025.04.03

 4月1日発行の「明大スポーツ」第545号の2、3面にて、今春から明大に入学する選手たちの特集を行いました。輝かしい成績を残してきたルーキーたちの思いに迫り、明大での4年間の意気込みを伺っています。今後のさらなる飛躍に大注目です。

今回は2面に掲載しました、ラグビー部 古賀龍人(商1=桐蔭学園)のインタビューです。

(このインタビューは3月5日に行われました)

――ラグビーを始めた時期ときっかけを教えてください。
 「時期は幼稚園の年長ぐらいです。父が(三重)ホンダヒートで元々プレーしていて、ホンダのグラウンドを使っていた鈴鹿ラグビースクールで始めたので、それが一番大きい影響かなと思います」

――ラグビーの第一印象、魅力を感じた部分を教えてください。
 「最初はラグビー自体そんなに知らない状態から、やってみたらと言われて無理やり連れていかれたので、最初は特に何も考えず、連れていかれたからやっているみたいな感じでした。ラグビー自体を好きになったのは中学校ぐらいからで、それまでは仲がいい友達がいるから、練習の後にみんなで遊びに行けるから行っていただけでした。でも中学校からは、全員で勝ちに向けて取り組むところや、全員が同じ目標に向かって一生懸命になれる、全員で全力を出せるところが面白いと感じました」

――スクールでの活動は古賀龍選手にとってどのようなものでしたか。
 「スクールでラグビーを楽しむ期間があったからこそ、今こうやってラグビーが好きで続けられていると思います。勝ちにこだわるところからやっていたらラグビーを続けていないかもしれないし、ここまで好きになっていないと思うので、その期間でラグビーを楽しむことができたのはすごく良かったかなと思います」

――高校1年時を振り返っていかがですか。
 「1年目はまだ中学校と高校のギャップがあって、桐蔭は勝たなきゃいけないチームで、そういうチームに入ったという自覚が全然なかったんじゃないかなと思っています。練習に対してもそうですし、体づくりに対しても適当な部分があって、そこは今思えば反省点だと思います」

――高校2年時からスタメンに定着しました。1年時から何か変化したことはありましたか。
 「(11月の)準決勝で2個上の代が負けて早く代替わりがあって、そこで自分の中でも2年連続で花園に行けないのは少しやばいなと感じました。1個上の先輩たちの方がそれをもっと感じていたと思いますし、チーム内でそういう雰囲気があったので、自分も戦力としてこのチームに貢献していきたいなと思って、練習の取り組み方や体づくりのところで本気になり始めたのが、12月に新チームが始まったころぐらいでした」

――2年時の花園を振り返っていかがですか。
 「2年の花園は自分を大きく成長させてくれた場だと思っています。負けたら終わりの試合は初めてで緊張感もあったんですけど、1個上の先輩たちが引っ張ってくれて、自分はその姿を見てて、1、2回戦は自分は付いていくだけみたいな感じでした。でも準々決勝からミーティングも自分から参加するようになって、より深く桐蔭のラグビーを見返して、チームに自分がどうしたら貢献できるのか、チームが自分に与えた役割は何なのかなどを深く考えるようになって、トライなどのいいプレーとかが増えてきたと思います」

――3年時に副将として目指したチーム像を教えてください。
 「3年生学年全体で話して、スローガンが『律』になりました。ラグビーだけでなく私生活のところで、荷物をしっかり並べたり、挨拶をしっかりすることなど当たり前のところからしっかり徹底していかないと、自分たちはもう勝てないし、試合中もペナルティーをしていたら勝てないので、自分たちのことは自分たちで律することが59期のチーム像だったと思います」

――秋シーズンまでは思うような結果が出なかったと思います。そこから花園優勝にたどり着いた要因を教えてください。
 「一番大きいのは一人一人の意識のところで、花園で優勝するための覚悟が足りなかったと思っています。夏合宿前までは申驥世(慶大)が練習中に言ったことに対してどこか他人事なチーム状況だったんですけど、自分と驥世が夏合宿でケガして2か月ぐらい準決勝前に離脱しました。(幹部2人が)グラウンドを離れることによってチームを客観視して、自分に足りなかったところや選手全員のプレー中の癖などを見てチームのいいところと悪いとこは全部見ましたし、自分たちがいないことによって他の選手たち一人一人が責任を持ってプレーするようになったのが、優勝に大きく関わってるかなと思います」

――3年時の花園を振り返っていかがですか。
 「最後の花園ではチームとしても大きく成長したなと思っていて、初戦から試合を重ねていくにつれて、負けたら終わりの緊張感はチームを成長させてくれるなと(花園に)2年間出てそう感じました。他の練習試合や大会よりも一人一人の集中力が全然違いますし、接戦や実力が高いチームが多いので、そういった状況でやるラグビーは楽しいなと思いました」

――高校3年間で成長したことを教えてください。
 「考える力だと思います。自分たちのやりたいことに対しての理解力がすごく上がったと思っていて、こういうラグビーをしたいから自分はこういうことをすればいいんだとか、こういうことをしたらチームに貢献できるとか、こういうことを求められているとか、そういうことを深く考えて自分なりに解釈することができるようになってきて、試合中にプレーで迷わなくなったりとか、そこで思い切ってできるようになったことが3年間で一番成長したところかなと思います」

――明大に進学した理由を教えてください。
 「昔から見ていたのもありますし、強いFWとBKがいて憧れが一番大きかったですね。BKは大学で一番だと思いますし、そういった環境で自分もやりたいと思ったのが進学を決めた要因です」

――今年度の目標と、大学4年間の目標を教えてください。
 「今年の目標は、チームが優勝するために少しでも戦力になることです。体づくりもそうですし、スキルのところで先輩たちからどんどんいいところを吸収していって、自分の成長につなげたいと思います。4年間を通して、この環境や周りの人たちに恵まれているので、感謝を忘れずに、最終的に日本代表まで行くために成長していきたいなと思います」

――ありがとうございました。

[晴山赳生]

※写真はKRPU Yuki Teraoka提供

◆古賀 龍人(こが・りゅうと)商1、桐蔭学園高、184センチ・86キロ