(10)ルーキーインタビュー拡大版/新歓号特別企画

2025.04.03

 4月1日発行の「明大スポーツ」第545号の2、3面にて、今春から明大に入学する選手たちの特集を行いました。輝かしい成績を残してきたルーキーたちの思いに迫り、明大での4年間の意気込みを伺っています。今後のさらなる飛躍に大注目です。

今回は3面に掲載しました、卓球部 水谷悠真(商1=実践学園)のインタビューです。

(このインタビューは3月10日に行われました)

――卓球を始めたきっかけは何ですか。

 「お父さんです。お父さんの職場の部活の練習相手みたいな感じで最初に始めて、そこからやるようになったという感じですね」

――最初は遊び感覚だったのですか。
 「はい。お父さんと一緒に遊びでやるみたいな感じでやっていて、それで小3あたりから本格的にやり始めました」

――その当時も今も、卓球のどういうところが好きですか。
 「新しい技術とか、自分ができなかったことができるようになるのが楽しいです」

――ドイツに行かれたのも、好奇心や新しい技術を求めてですか。
 「海外に行ったことがなかったので、行ってみたいなと思ったからです」

――なぜ明治大学を選んだのですか。

 「実践学園の先輩、今もいる剣持さん(剣持将作・商4=実践学園)や高橋さん(高橋航太郎・政経3=実践学園)、栁澤さん(栁澤幹太・情コミ3=実践学園)が進学していて水谷隼さん(平25政経卒)をはじめとする、日本代表になっている選手も在籍していたので憧れがあって進学を決めました」

――憧れの選手は水谷さんですか。

 「そうですね。水谷さんや戸上隼輔選手(令6体育会卓球部卒・現井村屋グループ)です」

――明大以外の選択肢はありましたか。

 「高校に入った時は、一応ありました。ただ途中から『やっぱり明治に行きたい』と思うようになって、それで先生に言って明治に行こうって決めました」

――監督も明大出身ですよね。
 「そうですね。監督もOBも結構明治の人がほとんどです」

――結構明治とのつながりが濃い感じですね。
 「そうですね。実際は大体みんな明治つながりが多いと思います」

――ドイツでの経験についてお聞きしたいと思います。練習環境や生活環境は日本と全然違ったと思うのですが、どのような違いを感じましたか。

 「まず、言葉が通じないのが大変でした。あと、日本だと規定練習があって、この時間はやらないといけないというのが多いと思うのですが、ドイツだと練習の終わりが決まってなくて、自分のやりたいことだけやって終わったり、休んだりもできる感じでした」

――やる気次第で自由に調整できるという感じですか。

 「そうですね。毎週試合があるので、試合での課題を練習で改善していくという流れでした」

――海外の選手と試合をしてみてどうでしたか。

 「みんな背が高くて手足が長いので、日本人だと届かないボールも拾えてしまうし、パワーもあって一発で打ってくるので、結構やりづらかったです。日本だと普通のサーブが多いですが、逆回転とさまざまなサーブを使ってきて対応が難しかったです」

――ドイツではどんなふうにトレーニングをしていましたか。

 「指導者の板垣さん(ドイツ・ブンデスリーガ、ケーニヒスホーフェン・板垣孝司ヘッドコーチ)がいたので、その方に技術面を聞いて、それを練習していました。上田仁さん(ケーニヒスホーフェン所属)もいたので、教えてもらったことを練習する感じでした」

――ドイツでの経験は東京選手権でのプレーにも生きましたか。

 「そうですね。上田さんや板垣さんから教えてもらった戦術や待ち方を意識して練習していたので、それが試合でいい感じに生きました」

――東京選手権では飯村選手(飯村悠太・商3=野田学園)に勝利されました。1ゲーム目は2―11で押されていましたが、その後3ゲーム連取。どんな展開でしたか。

 「普通にやったら勝つのは難しいので、サーブの出す位置を変え、戦術を1ゲーム目と全く変えるようにしました。集中力も上げて頑張りました」

――戦術は具体的にどう変えたのですか。

 「レシーブが最初できなくて、3球目で打たれることが多かったので、レシーブを長くしていたのをストップしたり、コースをずらしたりしました」

――続く7回戦では濵田一輝選手(早大)と対戦しました。第4ゲームはデュースまでもつれ込みましたが、どのような試合でしたか。

 「ラリー戦に持ち込めればそこそこいい勝負ができたのですが、サーブレシーブの質やドライブの1球の質が高くて、ラリー戦に持ち込めないことが苦しかったです。最後はリスクを背負ってプレーしたので、いい勝負にはなりましたが、やはりサーブレシーブの質をもっと上げないと勝てないと感じました」

――今後の課題は何ですか。

 「サーブレシーブで主導権を握られる場面が多かったので、そこを改善していきたいです。あと、疲れた時にミドルを攻められると体が動かなくなってしまうことがあるので、そこも強化したいと思います」

――目指す選手像はどのようなものですか。

 「卓球が強くなりたいのはもちろんですが、高校の時から言われていたように、人間性がしっかりしている選手になりたいです」

――大学で自主性が重要視されるとおっしゃっていましたが、その点についてはいかがですか。

 「実践学園でも比較的自由な時間が多く、その時間に課題に取り組んでいました。大学ではそれがさらに増えるので、もっと自主的に取り組んでいきたいです」

――最後に、関東新人戦に向けて意気込みをお願いします。

 「強い選手が多いので、優勝というよりは、1試合1試合しっかり準備して試合に臨みたいです」

――ありがとうございました。

[杉本菜緒]

※写真は本人提供

◆水谷 悠真(みずたに・ゆうま)千葉県出身、実践学園高。171㌢・61㌔