
(3)ルーキーインタビュー拡大版/新歓号特別企画
4月1日発行の「明大スポーツ」第545号の2、3面にて、今春から明大に入学する選手たちの特集を行いました。輝かしい成績を残してきたルーキーたちの思いに迫り、明大での4年間の意気込みを伺っています。今後のさらなる飛躍に大注目です。
今回は2面に掲載しました、サッカー部 石井陽(商1=前橋育英)のインタビューです。
(このインタビューは3月9日に行われました)
――前橋育英高へ進学を決めた理由を教えてください。
「中学生の時、前橋F Cという前橋育英の下部組織のようなチームでサッカーをしていて、育英のサッカー部の良さや練習の雰囲気などを一番近くで感じていました。憧れの先輩たちが育英のユニフォームを着て活躍していて、自分もそこで成長し、このピッチで選手として戦いたいと思い入学しました」
――7年前の全国高校サッカー選手権(選手権)初優勝の代は印象に残っていますか。
「群馬県出身の選手も何人かいて特に田部井さん兄弟(涼・ファジアーノ岡山、悠・レイラック滋賀FC)は前橋FCの出身で強い刺激を受けました。自分たちも頑張ってあのような舞台に立とうと思い、育英に入ってからもその代を超えたい、並ぼうということを意識していました。田部井涼さんについては『タイプもプレースタイルも似ている』と前橋F Cの監督から言われていて憧れであり、目標としなければいけない存在だなと中学の頃から思っていました」
――高校3年時のインターハイ(インハイ)の県予選で敗退をした時の心境をお聞かせください。
「一言で言うと本当に真っ白でした。自分たちの代で先輩たちが築き上げてきたものを壊してしまったという責任感と情けなさを感じて、チームの状況も悪く、自分自身が変わらないといけないと思い知らされた試合でした」
――インハイ敗退後の主将としての苦労はどのようなものでしたか。
「学年間で壁というか、ぎくしゃくしていた部分がインハイが終わるまではありました。それを取り除かないとコミュニケーションがうまく取れないことが多く、言いたいことを言えない環境だったので、そこをまずは改善していこうと思いました。自分からキャプテンとしてのあり方、どうやってチームをまとめて欲しいかを同級生に限らず下級生に聞いて、壁を取り除く作業をインハイ後からしていきました。その時に主に下級生からプレー中〝怒ってチームを締める〟のではなくて〝褒めてチームの士気を上げて欲しい〟と言われました。そこからは褒めることを意識していました」
――高校時代の監督との印象に残っているエピソードはございますか。
「監督からインハイで負けた後に「自分の非を認めろ」と言われました。その監督の声が、自分から下級生や同級生にキャプテンとして直して欲しいところを聞くきっかけになったので、その一言は自分の中で大きなものだったと思います」
――明大に進学しようと思ったきっかけをお聞かせください。
「明大は関東大学一部リーグでずっといい結果を残し続けているのに加えて、自分のプレースタイルや足りない部分をもっと吸収できる場所だと思いました。人間性の部分でも、受け答えなどを大事にしているので、社会に出るために必要なことを学べると感じて明大に進学しようと思いました」
――いつ頃から明大進学を考えましたか。
「前橋FC出身の先輩で去年卒業した中村草太さん(令7政経卒・サンフレッチェ広島)は尊敬していた先輩なので、元々中学生の時から気にしていました。高校2年生の頃から進路を考え始めた時に、草太さんの活躍だったり高足善さん(情コミ3=前橋育英)も試合に絡んでいたりしていて、自分も明大に入って先輩たちのように活躍したいと思いました」
――明大の他に選択肢はありませんでしたか。
「他の大学も選択肢にあったのですが、やっぱり明大サッカー部に練習参加した際にはもうここだなというのを決めました。一つに絞ってから悩むことはなかったです」
――ご自身のプレーの長所と課題をお聞かせください。
「セカンドボールの回収、インターセプトと次のプレーを予測する力などは守備面での長所として挙げられます。あとは運動量や縦パスが自分の長所だと思います。課題はもっと広い視野でプレーすることです。あとはドリブルで個人でボールを前進させるプレーが足りていないと思うので、そういう推進力などを今後大学で伸ばしていきたいです」
――身長を補う工夫はございますか。
「空中ではなかなか勝てないので地上戦で負けないのと、人より走って他の選手のミスをカバーするところで補うようにしています」
――大学での練習はいかがですか。
「強度だったりスピード感が大学の方が高いので、1回の練習だったり、本当に一つ一つのメニューで息の上がる量が多いです」
――高校時代の経験を大学でどのように生かせると考えていますか。
「サッカー面では基礎技術とかチームでつなぐサッカーを育英で学んできたので、そういうところを生かしていきたいと思います」
――意識している先輩はいらっしゃいますか。
「同じポジションの先輩は全員意識しています。ライバルというか、そういう先輩を超えていかないといけないので同じポジションの先輩のプレーやいいところをしっかり盗んで、自分の方が勝っていると思うところは自信持ってやるようにしています」
――今後試合に絡んでいくために必要なことは何だと思いますか。
「まずは明大サッカー部が掲げる三原則の部分はまだまだ足りていないと思うので、そこを徹底することです。あとはもっと広い視野でプレーすることや推進力を身に着けていかないと試合には絡んでいけないかなと思います」
――大学生活への期待をお聞かせください。
「高校とはまた違う勉強や専門的な部分も学べると思うので、そういうところの中でサッカーにつながる部分を見つけたいです。また、サッカーがなくても社会に通用できるような知識を身につけていきたいと思います」
――明大での目標と今後の意気込みをお聞かせください。
「今後の目標は4年間で数多くのタイトルを取ることがチームとして掲げていることで、個人としてはやっぱりプロになるという夢をつかめるように日々努力していきたいなと思います」
――卒業後の目標についてお聞かせください。
「卒業後はプロサッカー選手として日本国内だけではなくて、海外に出て活躍している選手になり、日の丸を背負っていきたいです」
――ありがとうございました。
【藤原茉央】
※写真は本人提供。
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