(2)ルーキーインタビュー拡大版/新歓号特別企画

2025.04.02

 4月1日発行の「明大スポーツ」第545号の2、3面にて、今年度から明大に入学する選手たちの特集を行いました。輝かしい成績を残してきたルーキーたちの思いに迫り、明大での4年間の意気込みを伺っています。今後の活躍に大注目です。

 今回は2面に掲載しました、ハンドボール部 青砥直輝(商1=駿台甲府)のインタビューです。

(このインタビューは2月24日に対面で行われました)

――ハンドボールを始めたのはいつですか。
 「小学2年生の時に兄の影響で始めました」

一一中学校時代を振り返っていかがですか。
 「中学校から始めた子も周りにいる中で、練習も外であまり体育館を使えなかったんですけど、みんなで頑張れて、全国ベスト8までいけてよかったです」

一一駿台甲府高に入ったきっかけはありますか。
 「すごい走って、いいチームだなと思っていたんですけど、ベスト8で対戦した東久留米西中のスタメンの選手がほとんど来ることを高校の監督さんから聞いて、一緒にやりたいなって思って決めました。

――実際入ってみていかがでしたか。
 「練習量が中学の時は多少制限あったりとかして少なかったんですけど、高校に入ってそういう制限もなく、めっちゃ走るチームとは聞いていたんですけど、やっぱりすごいなって思いました」

――(全国中学校大会で優勝した)東久留米西中の5人と同期となりましたがいかがでしたか。
 「意外と、プレーの息が合ってやりたかったハンドボールができたので良かったです」

――どういうところを意識して練習していましたか。
 「個人で打開できるように、一人でも点取れるような選手になるために、一対一とか頑張ったりとかは自分でしてました」

――1年時から出場されていました。
 「結構目標は高く掲げて頑張っていたんですけど、結果として全然結びつかなくて、ちょっと甘く見てた部分もあったかなと、もっと頑張ろうって思えた1年でした」

――2年時、全国高校選抜大会(選抜)、インターハイともに2回戦敗退となりましたが、振り返っていかがですか。
 「まだポジションが変わってなくて、自分じゃない2人の選手が頑張っていて、自分ができることが少なくて、もっとできることがあったら勝てたかなとか、色々考えました。その負けも結構いいきっかけになって、頑張ろうと思えました」

一一結果が出ない時期、どうモチベーションを保っていましたか。
 「周りの人たちもすごい勝ちたい気持ちは強かったので、みんなでミーティングをたくさんして話し合いながら、ちゃんと目標を持って高め合えていけたのがよかったです」

一一最高学年になって、本格的に自身が引っ張っていく立場になっていかがでしたか。
 「1個上が抜けて新チームになったのが、実は夏のインターハイの後の国体で、1、2年のチームで挑みました。その時は一番主力の選手がケガでいなくて、それで自分たちが頑張んなきゃって思って、なんとか4位になれたのが自信になりました。それが3年生のいい結果につながっていったんだと思います」

――選抜初優勝を振り返っていかがですか。
 「周りは日本一を中学で経験している選手が多くいるんですけど、自分は初めてだったので、すごい素直にうれしかったです」

一一勝ち上がっていく中で優勝を確信した時はありましたか。
 「最初は点差を離して勝ち進むと思っていなくて、1、2、3回戦と勝ち進むにつれ、いけるんじゃないかと思って、ちょっと気持ちとして、楽に試合できるようになったっていうのはありました」

――決勝の藤代紫水高戦はかなり接戦でしたが、勝ち切れた要因を教えてください。
 「ディフェンスをハードワークして、最後まで足を止めず、ディフェンスから速攻で走り続けられたのがすごいよかったかなと思います」

――2年時国体で敗れた香川中央(前年度インターハイ優勝校)に選抜で勝てたことは自信になったのではないでしょうか。
 「香川中央高とは練習試合も頻繁にやるんですけど、選抜の時はうまく試合運べて、すごい点差もついて勝てたので、自信につながりましたね」

――インターハイは全て点差をつけての優勝でしたがいかがですか。
 「決勝では自分は1点しか入れてなくて(調子が)良くなかったんですけど、でも勝ち進む中では自分たちの実力をちゃんと出し切って、全部の試合で差をつけられてたのは良かったと思います。でも、決勝の内容的にちょっと周りも不完全燃焼の人たちがいて、国体でやり切ろうってことで、また次にモチベーションがつながったので良かったです」

――『全国3冠』がかかる中でプレッシャーはありましたか。
 「勝ちたい気持ちはあったので、3冠にとらわれず一試合ずつ勝っていこうってことで練習をしていたのでそういう気持ちの部分がよかったかなと思います」

ーー国体で一番よかった試合はありますか。
 「決勝の藤代紫水戦です。接戦と思ったんですけど、前半のうちに点差をつけて勝てました。今まで関東大会とかでもいろんな試合で戦っていて、ずっと競ってきたんですけど、最後の試合でディフェンスや連携がうまくいって、みんな頑張って最後の試合で大差で勝てたのは成長を感じました」

一一改めて『全国3冠』はなかなか達成できない偉業だと思いますが、いかがですか。
 「練習量は他のチームより多かったので、その中で体力がついていきました。ディフェンスから速攻っていうのはテーマにして、とにかくたくさん練習したので、そこが修正されていって、うまく試合もできたので、素直にうれしいです」

――日本選手権では大学生と対戦しましたが、大学生相手にも通用した部分はありましたか。
 
「一対一やパス回しは良かったですが、大学生は体格が違うのでディフェンス力には差を感じました。自分は後半になるにつれてバテてしまったので、体力面でも差を感じました」

――高校での活躍を自身でどう分析していますか。
 「最初は日本一になれると思っていませんでしたが、一時期離脱していた主力の分もカバーするという気持ちで成長できたのが大きかったです」

――監督が優勝のキーマンに挙げていました。
 「主力へのマークがきつくなるので、それをモチベーションにというか、『ここにマークが集まったら苦しくなるな』と考えて、自分の力を磨いて頑張ろうと思いました」

――3年間で一番成長できた部分を教えてください。
 「自分の武器である一対一に関しては、大学でも通用するくらいの能力はつけられたと思います」

――高校3年間で変わったところはありますか。
 「仲間のプレーの悪い部分ではなく、いい部分を見るようにして良さを引き出すことを意識するようになりました」

――監督やコーチの教えの中で印象に残っていることはありますか。
 「3年生になってから、試合中は自分たちに任せてくれていたので口出しすることはなかったんですが、きつい練習をさせてくれたのは先生なので、先生の指導のおかげで強くなれたと思います」

――明大に進学した理由を教えてください。
 「関東1部リーグは選手の人数が多くて、部員が50人以上の大学もあります。それに対して明治の新入生は、スポーツ推薦組の5人と指定校推薦で来る数人なので人数が少なくていい練習ができると思いました。人数が少ない分、早い時期から試合に出られたり、卒業後も日本リーグでも活躍しているOBも多いので、そこも良いと思いました」

――練習に参加していかがですか。
 「先輩たちは技術があって体も大きいですが、プレーを磨いたり体づくりをして追い越したいと思います」

――同期には選抜決勝で対戦した熊谷継(農1=藤代紫水)選手がいます。
 「左利きの選手と組んだことがあまりなくて、ずっとライバルとしてもやってきたのですごく楽しみです」

――同期の雰囲気はいかがですか。
 「もう寮生活が始まっていて一緒に住んでいるので、仲良くやっていけそうです」

――ご自身のプレーの特徴や持ち味を教えてください。
 「一対一や、ディフェンスが下がっているときのミドルシュートが得意です」

――競技人生でターニングポイントとなった出来事はありますか。
 「駿台甲府高に進学したことです。宮城県出身ですが、宮城県内の高校に行っていたらここまで成長できなかったと思うので、大きな選択だったと思います」

――大学での目標はありますか。
 「チームとしては日本一を目指して、個人としてはU―19とU―21の代表に選ばれたいです」

――どのような選手になっていきたいですか。
 「あまり身長は大きくないので、周りを生かしながらも自分で点を取れるような選手になりたいです」

――ありがとうございました。

[木曽琴乃]

※写真は本人提供