(1)AvardiAインタビュー拡大版/新歓号特別企画

2025.04.01

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。4月1日発行の「明大スポーツ」第545号の5面にて音楽団体の特集を行いました。大学生になり、新たな一歩として、音楽を挑戦してみるのはいかがでしょうか。ジャンルの違う音楽それぞれの面白さに迫りました。今回はAvardiAのインタビューです。

(このインタビューは3月7日に行われました)

――音楽を始めたきっかけを教えてください。
紘志 「高校生の時に友達に誘ってもらったことや、親がバンドをしていた経験があったりして、家に音楽をやる環境がたまたまそろっていたことがきっかけです」

ホリユウヤ 「自分は高校の文化祭ライブで軽音部の友達がベースを弾いているのを見て、これめちゃくちゃかっこいいかもと思い、高校の途中からバンドを始めました。楽器を触り出し、たまたま縁があってバンドに入れてもらって、そこから今までやってきているという感じです」

ざわくん 「僕もバンドをやること自体は大学からですけど、ドラムは高校2年生の終わりぐらいから始めました。ドラムを始めた理由は猫背を治したくて整体に通っていたら隣がドラム屋で、めちゃくちゃ汗をかきながら上体起こしとかしている時に、隣でバンバン聞こえてきて、面白そうだなと思いそのドラム屋で個人レッスンを始めました」

侑斗 「バンドは大学からです。小学校低学年の頃に初めてピアノに触れ、その後飽きてしまい、中学、高校は運動部に入っていました。そして、彼(ホリユウヤ)と同じように高校の文化祭や後夜祭で、軽音楽部が演奏を披露しているのを見て『ああ、かっこいいなこいつら』と思い、大学に入ったらバンドをやってみようと思ってサークルに入って、このメンバーとAvardiAやろうということになり今に至ります」

――AvardiAでの活動で印象に残っていることを教えてください。
ホリユウヤ
 「何回もライブを重ねていくうちに4人の息が合ってきて、ライブをやるごとに自分たちのクオリティが上がっていくのをすごく実感できて、毎月一番印象に残る瞬間を更新しています」

侑斗 「前回のライブ(3月3日)はバンド全体の完成度が今までで一番いいかなとみんな実感しているので、ライブを重ねるごとに楽しい気持ちが更新されていくと感じています」

(写真:Vo.Gtを担当する紘志)

――第140回明大祭テーマソング『快晴パレット』の制作について教えてください。
紘志 「『快晴パレット』に関しては、自分が覚醒したのかわかりませんが文化祭をテーマにした歌詞がポンポン出てきました。(ホリユウヤが作った)曲調を聞いて(歌詞を)連想するのはサクサクできたような気がします。曲もデモ(デモンストレーション)の段階で良く、いろいろなワードが出てきました」

ざわくん 「レコーディングは初めての経験で、最初は音がずれまくりで絶望しました。8時間使えるレコーディングスタジオで2曲のレコーディングを予定しており『快晴パレット』を4時間で録らなければなりませんでしたが、最初の1時間は音がずれまくりでどうしようと思い、パートごとに録るなどの工夫をしてギリギリ完成しました」

――『快晴パレット』の制作で大変だったことを教えてください。
ホリユウヤ 「やはりレコーディングですね。作曲は自分たちで弾いて作る方法や、パソコンなどに打ち込んで作る手法があるんですけど、仮の音源を作るとき自分たちは打ち込みで作っています。その打ち込みで作った曲をいざ自分たちで再現しようと思った時に、全然技術が追い付かないということが一番苦労したことだと思います」

ざわくん 「演奏技術の話で言うと、打ち込みの音源ではこうやってドラムをたたかないといけないのにレコーディングで全然音を合わせられず、レコーディングの時にフレーズを臨機応変に変えたりしました」

――『快晴パレット』が第140回明大祭テーマソングに選ばれた際の心境はいかがでしたか。
ホリユウヤ 「僕はほっとしたかもしれないです。ほっとしたのはそれだけ時間をかけたからこそ純粋にうれしかったのもあるし、頑張ればいけるんだなと感じました」

侑斗「1次投票で3曲が残り、そこからまた投票という形だったんですけど、他の2曲もめちゃめちゃいい曲で『やばいね、すごいね』と話していました」

ざわくん「『快晴パレット』が出来た時、クオリティの高いものが出来たので、応募する前からこれ絶対(選考)通るねと言っていたんですけど、他の2曲のクオリティがすごすぎて、これはやばいとなりました」

紘志 「(他の候補曲を)バイト中に聞いて冷汗をかきました。そして、周りの人に(投票してくれて)ありがとうと感謝しました」

――『快晴パレット』が明大祭テーマソングに選ばれたときの周りの反応はいかがでしたか。
ホリユウヤ 「素直におめでとうというのが一番多かったと思います」

紘志 「シンプルに『快晴パレット』の曲を褒めてもらう機会がとても多かったです。選ばれる前も、投票でいろいろな人に聞いてもらっているのですが、選ばれた後から聞いてくれた人も多くて、その時にいろいろな人から称賛されたのはすごくうれしかったし、誇らしく思いました」

侑斗 「おめでとうと言ってもらえたし、口ずさんでもらうことが一番うれしいです。歌っている人がいると、それ俺らの曲だよとなりますし、とてもうれしかったです」

――MV撮影を振り返っていかがですか。
侑斗 「まさに『快晴パレット』の快晴でした。本当に暑かったです」

ざわくん 「酷暑でした。和泉の教科書販売の建物の屋上で撮影を行い、寝そべるシーンで共演してくださった女優の方が(衣装として)フリースの長袖トレーナーを着ていて暑いの一言すら言わなかったのがすごかったです」

ホリユウヤ 「暑い中撮影して、その分しっかりタイトルに沿った太陽サンサンのいいものが撮れました」

――普段のバンド活動について教えてください。
紘志 「LINEなどのアプリで練習の計画を立て、それまでに各自で練習したり、新曲を合わせたり、ライブのリハーサルをします」

侑斗 「ライブはだいたい月に1回やります」

ホリユウヤ 「1本ライブに向けて2回ほど練習に入ります。割と毎週何かしらするという感じです」

――音楽を始めてから作詞作曲ができるようになるまでに苦労したことはありますか。
紘志 「高校生の頃バンドをやっていてオリジナル曲を作ったことがあったので、頼りになったのはその経験だけですね。当時(高校生の頃)は少し駄作のような感じになってしまいましたが、今思うと全く無駄ではなかったです。駄作でもなんでもいいのでとにかくやってみるのは後々生きるんじゃないかなと思います。センスなどではなく、気持ちが大事だったりします」

ホリユウヤ 「作曲もとにかく1回やってみるというのはすごく大事だと思います。自分も高校生の時は曲を作る環境やスペックいいパソコンなどもなかったので、自分で動画を撮って軽くコード進行という曲の流れなど作ったりしていましたが、一曲をフルで完成させるのは『快晴パレット』が2回目くらいです。今思うと『快晴パレット』で、もうちょっとこうできたかなと思うところもありますが、これを繰り返していくことによって、だんだんと自分の作曲技術も成長してきたなと感じると思います。やってみて、何回も繰り返してみることは、楽器、音楽全般大事なことだと思います」

――バンド活動での楽しい瞬間や良かったことを教えてください。
紘志 
「スタジオやライブの合わせで、ドラムの決めなどに全員の息がぴったり合って『うわ、気持ちいい』となる時が楽しいです」

ホリユウヤ 「人とのつながりを感じられた瞬間です。例えばライブでお客さんが楽しそうに自分たちの演奏を見てくれている瞬間や自分たちが主催するライブに出たいと言ってくれるバンド仲間がいることにすごくつながりを感じます。あとはライブ本番や練習において息の合った演奏ができたとか、自分がこういうフレーズ弾いたらどうかなという意見に『めちゃくちゃいいじゃん』とお互いの意見が通じ合った瞬間に人とつながっていると感じられて、これが音楽やっていて一番好きだなと思う瞬間です」

ざわくん 「僕らが企画するライブに出演してくれるバンドがいて、自分たちの目指す音楽が報われたと感じる瞬間が一番気持ちいいです。また、ライブにお客さん来てくれたり、盛り上がってくれたり、拍手してくれたりとか、あとバンドも出てくれたりすると目指したものが報われたなと感じます」

侑斗 「いろいろなライブに出る中で他のバンドさんとも演奏し合い、多くの面白い人たちに出会えることが楽しいです」

(写真:ライブで演奏を披露するAvardiA)

――大学で音楽を始めようと考えている人へ背中を押すメッセージをお願いします。
紘志 「音楽がきっかけで一生の趣味を見つけられたり、いろんな仲間に出会えたりするので迷っている人ほどやってみてほしいです。音楽やバンドは自分一人で楽しむだけではなく、いろいろな人との関わりや絆が生まれるはずなので大学からでも始めてほしいなと思います」

ホリユウヤ 「やっぱり楽器は難しいです。楽器を始めた人の9割が挫折して1カ月以内に辞めてしまうと言われる話がよくありますが、それでもいいのかなと思っています。とにかく1回楽器を買ってみて、自分で音を鳴らしてみる経験は人生においてやるかやらないかで言ったら、絶対やった方がいいと思います。挫折したからいけないということはないと思っているので、ハードルが低いものと考えて一歩踏み出してもらうのはいいのかなと思います。続いたらラッキーだし、続かなかったらまた新しい自分が突き詰められるものを見つけてみればいいかなと思います」

ざわくん 「大学ではいろんなタイプの友達ができると思います。振り返ってみて大学で今も仲のいい友達は全員音楽をやっている人たちなので、音楽に限った話ではありませんが、同じ趣味を持った人と関われる機会が目の前にあるなら、音楽を始めてみてほしいです」

侑斗 「キーボードでもギターでもベースでもとりあえず弾いてみてほしいです。音楽は聞く側が多いと思いますが、そこから音楽を奏でる、音楽をみんなでつくり上げていく側なることは結構楽しいことです。自分が音を奏でる側なる体験やその楽しさを味わってほしいなと思います」

――ありがとうございました。

[橋本太陽、堀口心遥、岩本文乃]