(3)FWリーダー・菱沼祐星 特別事前インタビュー

2024.12.20

 体同連ラグビー部(MRC)が第32回関東学生クラブラグビー選手権大会(関東学生)で7年ぶりの優勝を果たした。その結果1222日に兵庫県で行われる第23回東西クラブ対抗試合に出場し、関西クラブ1位と対戦する。そこで、日本一がかかる大一番に挑むMRC部員にインタビューを行った。

FWリーダー・菱沼祐星(法4=明大中野)のインタビューをお送りします。(この取材は1212日に行われたものです)。

――関東学生で優勝した時の心境を教えてください。
 「7年ぶりに優勝できて、自分が1年生の頃から成し得なかったことであり、優勝が自分の大学生活の中で目標としてきたことでもあるので達成できてすごくうれしいです」

――7年ぶりの優勝を果たすことができた理由を教えてください。
 「考えられるのは層の厚さです。自分が1年生の時は4年生の人数が多かったのですが、自分が2年生の時はすごく人数が少なくてなかなか層の厚さという部分では難しいところがありました。3年生、4年生になるにつれて、いい下級生がいっぱい入ってきて、そこで質のいい練習もできて層が厚くなってきたのが優勝した一番の要因かなと思います」

――関東学生で一番印象に残った試合を教えてください。
 「最終戦の山梨学院大戦です。体育会である山梨学院に3年間大敗し続けていたので4年間の中で一番気持ちの入った試合でした。絶対に負けられないと思っていた試合で、力を120%出し切ることができました。FWの平均体重差が11キロあるチームにスクラムで勝つために、とにかく低く組もうとFWで話し合いました。ファーストスクラムでは低く組みすぎて相手の重さで潰されペナルティーを取られてしまったので、レフェリーとコミュニケーションを取りつつ2本目のスクラムから少し高めに組み方を変えました。3本目のスクラムでヒットした瞬間に行けるという感覚があったのでプッシュしたらペナルティーを取ることができ、トライにつながって勢い付くことができました。このようにスクラムでもリードすることができ、用意していたサインも決まったのですごく印象に残っています」

――Challenge』というテーマにした理由と込めた思いを教えてください。
 「簡単であり、今MRCが必要としているスローガンにぴったりというのが大きな理由です。例年、相手に合わせてぐだってしまい、相手を圧倒できない試合や苦戦してしまう試合が多かったので、まず自分たちはチャレンジャーの気持ちで、相手が格上だろうと、格下であろうと目標としてきたことは変わらないという思いを込めています。また、みんなが口に出しやすく、チャレンジャーの気持ちを持とうという自分たちのスタイルに合っていていいと思い『Challenge』にしました」

――FWとして意識していることを教えてください。
 「各試合の相手チームの特徴を捉えて相手がこういうチームだから自分たちはこうしようと意識しています。スクラムは正直組んでみないとわからないことが多いので、自分は試合中に何回かスクラムを組みんで相手の特徴をつかみ、レフェリーとコミュニケーションを取ってFWに特徴を伝えて、どういう押し方をしようなど細かい部分もこだわってやってきました」

――FWから見たBKの強みを教えてください。
 「僕が4年間在籍してきた中で一番ミスも少なくて、ラインスピードもあって決定力もある、すごく頼もしいBK陣だなと思います。また、キックでエリアを取る部分でも信頼できるBKだなと思います」

――練習で意識していることを教えてください。
 「メリハリをつけることと、しっかり目的を持って練習することにフォーカスしています。試合前の合わせなら、とにかく自分たちが意識することをみんなで共有して、ミスがないようにし、今のプレーは何が悪かったなどとコミュニケーションを欠かさないようにしています。今年の強みであるディフェンスに関してはノミネートのコールを絶対に共有しようと話していて、このようなコミュニケーションの部分をすごく意識しています」

――全国大会ではどんなプレーをしたいですか。
 「自分はスクラムやタックルが持ち味で、自分たちより大きい山梨学院に対してもスクラムをしっかり押して勝ってきたので、近畿大学さんに対してもスクラムで圧倒して、ディフェンスでもしっかりいいタックルをして、悔いのないようにハードワークできたらなと思います」

――全国大会への意気込みをお願いします。
 「4年間頑張ってきて同期と過ごせるラスト1試合なので、絶対勝って終わりたいです。今まで負けていった先輩たちのためにも、恩返しとしても絶対勝ってきます」

――ありがとうございました。

[岩本文乃]