
(67)インカレ直前インタビュー⑦/韮澤廉
12月7日より全日本大学選手権大会(インカレ)が開幕する。今季は関東大学1部リーグ戦(リーグ戦)で現行体制移行後、史上初の無敗優勝を達成。勢いそのままにインカレ連覇および3冠を目指す。明大は関東第1代表としてAグループに振り分けられ、14日に鹿屋体大、16日に大阪学大、18日に関学大と対戦する。そして各グループ上位2チームがノックアウトステージへ進み、22日に準々決勝、25日に準決勝を戦う。そして中村組は28日の決勝の舞台を目指す。日本一を懸け、絶対に負けられない戦いが始まる。
今回はGK韮澤廉(商4=青森山田)のインタビューをお届けします。
――今季ここまで振り返っていかがでしたか。
「個人的には明治に何か残したい、明治に恩返しをしたいという一心でここまで突っ切ってきました。「アミノバイタル®」カップに出場して目標だった5冠のうちの一つを自分が出場して取れたというのは、とてもいい経験になりました。リーグ戦ではサブに入ってチームのために何ができるかというのを考えて取り組めて、充実したシーズンだなと感じています」
――誰にも負けないご自身の強みは何ですか。
「ハイボールやセービング、ポゼッションなどが平均的に高い基準で何でもできるところは負けていないと思います。練習の中でもシュートストップの部分は全然引けを取らないと自分で自信を持って言えます」
――明大でのご自身のベストゲームを教えてください。
「アミノの早大戦です。その前のデビュー戦で全く自分の力が発揮できず、もう後がないと本気で感じた試合で、これまでにない覚悟が自分の中ありました。ハイボールの処理やシュートストップで自分の良さが全て出た試合だったのかなと感じています。今でもあの試合は鮮明に頭にあります」
――4年間を通して監督やコーチへの感謝の思いはありますか。
「監督は自分がどういう立場や状況においても常に向き合ってくださって、自分の人生の中で大学での4年間がサッカーだけでなく人間性の部分でも一番成長しました。GKコーチの榎本(達也)コーチに関しては言葉で表せないぐらい感謝しています。サッカー以外も含めて自身の経験を次世代の自分たちに伝えてくれます。サッカーが上達したなと自分でも感じていて、GKを初めて面白いなって思いました」
――同期への思いを教えてください。
「個性豊かで一言で言うとすごく面白い人が多いです。それぞれが違った苦労をして成長するのを横で見てきて、自分も刺激されていろんなことを乗り越えてきました。やっぱりこの同期で日本一の景色を後輩に見せてやりたいと感じます。優勝して最後はみんなで喜びたいです」
――後輩への思いをお願いします。
「自分たちにも苦しい時代があって、それを乗り越えてやってきたので今の後輩たちの気持ちも分かります。そこでもがいている選手とか殻を破って出てきた選手を見ると、刺激になりますし、もっと俺らが背中を見せていこうと思います」
――地元を離れて明大でプレーされていますがご家族への思いをお願いします。
「母親としては寂しいと思いますが、自分が青森山田に行くのも一番応援してくれていました。試合結果とか聞いてたくさん連絡してくれたけど正直少しいら立ちもあって、『頑張るから』って言葉しか言えなかった自分が悔しかったです。青森山田、明治で成長した姿を社会人になってからも見せていくことが一番の恩返しだと思います」
――明大での4年間を振り返っていかがでしたか。
「楽しい4年間でした。もちろん苦しかったことや後悔したことはありますけど、それがなかったら今の自分はいないと思います。この4年間でいろいろなところでつまずいて成長した期間があったからこそ、自分の人生の糧になりました」
――結果が目に見えにくいGKというポジションについて感じることはありますか。
「GKは楽しいなと改めて感じました。シュートストップとかハイボールが主に見られると思いますが、実際はチームを勝たせるGKというのが一番評価されます。もちろん無失点が一番いいですけど、失点した後にどこを修正するかを判断して次を見据えて対応していかないといけないです。そこは自分の役目でもあるので、心掛けています」
――インカレに向けての意気込みをお願いします。
「個人としてはどの立場でも全力でチームが優勝するために行動することです。インカレが終わったら引退なので、最後に明治に何かを残したいです。チームとしての目標は日本一です」
――ありがとうございました。
[藤原茉央]
◆韮澤 廉(にらさわ・れん)商4、青森山田、184センチ、80キロ
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