(78)第542号ラグビー早明戦特集号 特別対談!~1年生編 服部亮太・萩井耀司~

2024.11.28

 両大学の期待のルーキーの服部亮太(スポ1)と萩井耀司(商1=桐蔭学園)。ポジションも同じスタンドオフでU―18日本代表を機にプライベートでも交流がある2人にお互いの印象や早明戦について伺いました!(この取材は10月29日に行われたものです)

——他己紹介をお願いします。
服部(以下、服萩井耀司選手です。僕は耀司って呼んでいます。結構クールキャラに見えるじゃないですか。でも実は甘えキャラっていうか、みんなからは結構サバサバキャラと見られますけど、実は結構可愛いところが多いみたいなところもあります。 一緒の部屋で仲良くなって、イタリア行く前の強化合宿みたいなやつで4人部屋で耀司と一緒でずっと話していたので、結構可愛い一面もあるっすね(笑)
萩井(以下、萩):服部亮太です。福岡出身です。福岡の北九州市出身です 
服:おい、あんま言うな(笑)。あんま北九州言うな(笑)
萩:結構見た目は大人しそうに見えるんですけど、なかなかやんちゃです。帆柱ラグビースクール出身で、高校は佐賀工業で、桐蔭学園倒してセブンス優勝しました(笑) 
服:はい、そうですね(笑)

——お互いはいつから知っていたんですか。 
萩:高校じゃないですか
服:はい
(高校で初めて対戦したみたいな感じですか )
服:セブンスぐらいで合宿でみたいな感じです 

——その時のお互いの第一印象を教えてください。 
服:僕はあんまり喋らなそうだなと思っていたんですよ。けど、実は結構喋るみたいなキャラでちょっとびっくりしました。
萩:最初の方からみんなとめちゃくちゃ仲良くて、すごくフレンドリーな選手なんだなって思っていました

——お互いにリスペクトしている点やすごいなと思う点はありますか。 
服:同じ10番で結構話すことがあるんですけど、考えることが自分じゃ思いつかないようなこととかも結構考えていたので、そこはすごいなって思いました
萩:あざっす(笑)
服:ここだけね耀司(笑) 
萩:本当に10番、15番両方すごくうまくて、どっちに入っても亮太のプレーが衰えることがないし、何と言ってもロングキックがすごいんですよ。試合も結構見るんですけど、言葉に出ちゃうぐらいすごいです。ロングキックとパスとランとすごいです
服:ありがとうございます(笑)なんかいいですねこれ(笑) 

——お互いの活躍は意識していますか。 
服:意識っていうか、試合を見ていて、やっぱり耀司やなみたいな感じのことは思ったりしますけど、意識とかは特にない感じですね。
萩:いつもすごいなと思いながら試合見ています 

——合宿で部屋が一緒の際にちょっとここ直してほしいみたいなところはありましたか。 
服:なんか僕って結構適当って感じで、どんなことにも気にならないんですよ。なので、特に直してほしいところも別にない感じです。結構適当な人間なんですよ(笑)。同じポジションだから意識するとかもなくて、細かいことをあんまり気にしないタイプなので、そんな感じっすね
萩:いや、もう全然ないですね(笑)

——お互いのプレーの良さを教えてください。 
服:まずゲームコントロール力っていうところは結構長けていると思っていて、明治の試合見ていて動かすのが上手いなって思っていますし、パスのスキルも高いなって思うところは、やっぱり耀司の良さかなって思います
萩:亮太の良さは誰が見てもわかると思うんですけど、ロングキック1本で敵陣に入って、そのキック1本でゲームを作れるっていうのもそうですし、キック以外にも速いパスと前が空いたら自分で仕掛けて、しっかりゲインを取っていくっていう、そういう個人技もそうですし、その個人技でチームを動かせているってのが本当にすごいなと思います

——高校日本代表ではポジション争いとかあったとは思いますが、振り返っていかがですか。 
服:互い、もっとこうした方が良さそうじゃない?みたいなことを常に言っていたので、お互いがもうどんどん成長していったみたいな感じで、耀司が10番で、自分が15番していた時もやりやすくて。自分は初めての15番だったんですけど、自分のやりたいようにできたので、別に自分が15番行ったから嫌だったとかは全然なくて、特にポジション争いとかはなかったイメージです
萩:ほぼ一緒ですね。(ポジション争いは)特になくて亮太が15番に入ることによって、 僕と亮太でゲームコントロールできますし、僕がポイントに入ったとしても、亮太が外でゲームコントロールしてくれたので、お互いがちゃんと役割を理解して試合コントロールというのはジャパンの時にできていたので、すごく楽しくラグビーしていました 

——早大と明大に入学を決めた理由を教えてください。 
服:早稲田って昔から強くて伝統がある大学で、僕も小さい頃からラグビーをしていて、早稲田に行きたいと思っていて、高校生の時に大学どこ行くってなった時に、早稲田の野澤さんっていうリクルートの人が早稲田行けるんやないみたいな感じのこと言ってくれて、それで目指すようになりました
萩:いい選手がいる中で、揉まれながら自分も成長したいなと思って明治を選びました

——大学に入ってから練習はいかがですか。 
服:練習のレベルも高くて、日本代表に行っている人も2人ぐらいいて、高いレベルの中でできて、いい刺激受けている感じです
萩:僕も日本代表の選手がいる中で、いろいろなことを教えてもらいながら、しっかり選手間で高め合って、強度の高い練習ができているのでいいなと思っています

——高校と大学だと寮生活も違いますか。 
服:基本結構自由なのでそこまで大きく変わったことは特にないですね
萩:僕は1人部屋から4人部屋になったので、プライベートの時間の作り方など結構変わりました
(早稲田は何人部屋ですか)
服:2から3ですね。大体学年が被らないように結構決められている感じです 
(お互いどなたと部屋メンが一緒ですか)
服:僕はハーフの4年生の清水翔太(文)さんって人と一緒です。2人部屋です
萩:フランカーの福田大晟さん(商4=中部大春日丘)と3年生はセンターの平翔太さん(商3=東福岡)、2年生はプロップの檜山蒼介(情コミ2=尾道)さんです

——相手チームの今年の印象教えてください。 
服:今年の明治はタレントがいっぱいそろっていて、BKのスピードもあるし、FWのサイズもあって、ボールを持たせて継続されると嫌なチームかなというふうに思っています
萩:BK、FWともにハードワークできる選手がめちゃくちゃ多くて、敵陣からでもどんどん攻めてきて、セットプレーもすごく安定していて、スキのないチームだなってのは感じています
(萩井選手は春に早大と戦ってみていかがでしたか)
萩:一つ一つのプレーが丁寧で、やることがしっかり明確になっているなっていうのはすごく感じました

——お互いのファン自慢はありますか。 
服:僕、ファンとか本当にいないっすよ(笑)。でも、最近上井草の自分たちのグラウンドで試合がある時に「頑張ってね」みたいな一言は増えました
 (ファンの方の年齢層は) 
服:おじさんみたいな人たちばっかりですね。若い女の子とか全然いないっす(笑)。結構もう年齢層高いですね
萩:明治大学ラグビー部のファンはめちゃくちゃ多いなっていうのは明治入って感じました
 (高校の時とは来ているファンの方は違いますか)
服:全然違います

——秩父宮ラグビー場などで校歌斉唱をされていかがですか。
服:高校時代の試合で応援してくれる人たちって、自分の中で保護者さんが多いイメージなんですよ。その他はたまたまその試合に見に来た人みたいな。けど、大学ラグビーって早稲田は早稲田、明治は明治にくっきり分かれるイメージで、秩父宮で試合した時も早稲田のジャージーを着たり、早稲田の旗を持ったりする人が多くて、どんどん試合が(大学)選手権になっていけばいくほど、もっと増えて面白くなるんだろうなっていう風には思っていました
萩:慶應と試合した時に、自分たちが歌っている校歌のパートと、明治のファンが歌っている校歌のパートがちょっとずれたりしているのを感じて、それだけ明治の人が歌ってくれているんだなっていうのは歌っている最中にめちゃくちゃ感じました

——相手のチームで仲いい選手を教えてください。 
服:(高校の)同級生でもいいですか。同級生はもう哲将(大和・政経1=佐賀工)ですね
萩:(笑)
服:一昨日も一緒にご飯行きました。哲将はもうめちゃくちゃ仲いいです。あと大輝(古賀・政経1=佐賀工)も仲良いです 
萩:全員桐蔭なんですけど。前田麟太朗(スポ1)っていうプロップのやつと、渡邊晃樹(スポ1)っていうスクラムハーフのやつ、田中健想(社学1)っていうウイングの選手ですね
(以前萩井選手を取材した時に仲良い選手で大和選手を挙げられていましたが、3人で会ったりはしないんですか) 
服:(笑)それはなくて。けど、イタリア遠征の時とかは哲将と耀司と小野澤謙真(慶大)と隅田誠太郎っていう同志社にいる子と移動するのも一緒やし、観光を回るのも一緒みたいな感じでした。スーパー行くのも一緒みたいな

——初赤黒、初紫紺をそれぞれ達成されてその時の心境はいかがでしたか。 
服:入学して赤黒のジャージーを見て、高校の時からもかっこいいなと思っていて、実際着た時よりも、グラウンドで校歌を歌っている時の方がYouTubeやテレビで見ていたところに自分がいるんだなっていうふうなことは思いました。 
萩:特に何か感じたかって言われたらそんな感じではなかったんですけど、このジャージーを着ることによって、選手からのプレッシャーもそうですし、ファンからのプレッシャーも感じるようにはなりました

——校歌はもう完璧に歌えますか。
服:先輩たちから歌わんと怒られるよみたいなことを言われていて、口パクでもバレるよみたいな。なので、頑張ってむちゃくちゃ覚えました
萩:僕もちゃんと歌っています

——お互いAチームでプレーしていることは刺激になっていますか。 
服:耀司もそうですし、他の1年生が違う大学で試合に出て頑張っているのを見て、僕もちゃんと頑張らないといけないなっていうふうなことは思います
萩:はい、その通りです

——入部前に印象に残っている早明戦はありますか。 
服:難しいな。去年のは今知っている先輩たちが出ていて、高校の時は毎年ただ早明戦だなって思っていたんですけど、早稲田にいざ入学して、むちゃくちゃ大事な一戦ですし、仲がいい先輩が出ていることに関して、去年のは見たらむちゃくちゃ面白いです
萩:去年の対抗戦の早稲田が後半めちゃくちゃ追い上げた試合が印象に残っています 

——早明戦が100回記念ということで率直な気持ちを教えてください。 
服:僕自身初めての早明戦ってことで、むちゃくちゃ人も入って、いつもと感覚違うと思うんですけど、緊張せずに自分の持っているものを全部出し切ろうかなっていうふうに思っています 
萩:とりあえず僕はどんな形でもいいので、まずは試合出られるように頑張ろうかなっていうのはすごい思っています 

——国立競技場はどのような舞台ですか。 
服:どーんとしていて、もうすごいってイメージしかないです 
萩:選手権の決勝を見に行って、どの試合よりも観客入ると思うので、校歌を歌うだけでスタジアムが揺れるっていうのを感じて、いいなって思いました 

——どんなプレーで会場を盛り上げたいですか。 
服:僕はキックが得意なので、キックで会場が盛り上がったらチームも絶対乗ってくると思うので、僕はキックで盛り上げたいっすね
萩:バスかなって感じですね。あとは多分出るとしても後半にぐらいになると思うので、僕が交代したタイミングで盛り上がってくれたらいいなと思います 

——お互いのチームでここだけは負けてないぞって部分を教えてください。 
服:頭の良さですかね。ここだけは負けないっすね、僕たちは。あとは品とかその辺。明治の人が多い中で申し訳ないですけどそこはちょっと(笑) 
萩:インスタのフォロワー数じゃないですか(笑) 

——自チームのBKの特徴はいかがですか。 
服:スピードあるランナーもいますし、パスも展開力もあるBKだと思うのでここは強みかなと思います 
萩:スキルフルな選手多くて、縦にも強いし、横にも強いみたいな。何でもできる選手が多いっていうのが特徴だと思います 

——お互いのチームに関して聞きたいことはありますか。  
服:ご飯のこと聞きたいっすね。専修、早稲田、明治が美味しいって言われているんですよ。なので、本当に美味しいのかなっていうところは突き止めたいっすね(笑) 
萩:おいしいです。朝ごはんの唐揚げめちゃくちゃおいしいです 
萩:オフの日は何しているの?
服:オフの日は、耀司とも仲が良い麟太朗って子がいるんですけど、その子と先輩と遊びに行ったりしていますね。最近はアウトレットとか行きました 

——早明戦への意気込みをお願いします。 
服:初めての早明戦なので国立でめちゃくちゃ観客が入る中でラグビーを全力で楽しみたいと思います 
萩:自分のできること100パーセントできたらいいなと思います 

——ありがとうございました。

[井垣友希、佐藤比呂]

◆服部 亮太(はっとり・りょうた)スポ科1 佐賀工業高。178センチ・80キロ
 U―18のイタリア遠征が初海外だった服部選手。「行きの飛行機でずっとワクワクしていて、着いても結構自由な時間があって、スーパー行ったり色々できてイタリア遠征は楽しかったですね。朝昼晩毎日パスタとパンみたいな。後半はもうみんな飽きて、あんまり食べられないみたいな感じでした(笑)」

◆萩井 耀司(はぎい ようじ)商1 桐蔭学園高。173センチ・81キロ
 服部選手とは反対にイタリアに苦い思い出もある萩井選手。「楽しかったですけど、ちょっとイタリアの匂いに慣れるのが結構時間がかかったのは思い出にあります。僕たちが泊まったところの周りだけがめちゃくちゃ臭くておえつしたりして大変でした」