
(72)The final showdown ~奪還への戦い~ 秋濱悠太「大切な同期や友達との出会いをくれた」
「今年こそ絶対に優勝を取りにいく」。木戸大士郎主将(文4=常翔学園)が今年度のスローガン『奪還』に込めた意味だ。関東大学対抗戦、そして日本一『奪還』へ。栄光を勝ち取るため闘球へと捧げた学生生活。最後の戦いに向かう4年生に明大での4年間とラストシーズンへの意気込みを伺った。10月26日より連載していく。
第29回は秋濱悠太(商4=桐蔭学園)のインタビューをお送りします。(この取材は10月22日に行われたものです)。
――4年間を振り返って、いかがですか。
「結構あっという間だなっていうのが率直な気持ちです。特に4年目に関しては結構いろんなことが起きたので、自分の中でもうあっという間に夏合宿が終わって、気付けば対抗戦も残り3試合(取材当時)なので結構寂しいというか、もう残りこれぐらいかって考える時間が最近多いです。その中でしっかり一試合一試合成長していくことも大事ですけど、明治でできる一試合一試合をしっかり自分なりに楽しみたいなという気持ちが大きいです」
――ラグビーを始めたきっかけを教えてください。
「兄がラグビースクールに通っていて、結構年が離れているんですけど、兄のスクールに一緒に遊びに行っていました。そのスクールに入れる年齢が年中ぐらいだったので、その年になった時にはもう入っていました」
――明大に進学を決めた理由を教えてください。
「明治の練習に1回参加して、練習の雰囲気を知ることができました。1個上の石塚勝己(令6情コミ卒・現クリタウォーターガッシュ昭島)が高校3年間は桐蔭で一緒で、実は中学校の時もスクールは別なんですけど。平日にやるラグビーチームみたいなので、一緒にラグビーしていて。そういうつながりもあって、仲良い桐蔭の先輩も他2人、西川賢哉(令6政経卒・現レッドハリケーンズ大阪)さんと床田くん(令6情コミ卒・現日野レッドハリケーンズ)が行っているっていうのもありました。他の人みたいに、明治の試合に思い出があって、みたいなきれいなあれはなくて、結構つながり、縁があったから行けたのかなって思います」
――明大に進学して大変だったことを教えてください。
「高校の時もそうだったんですけど、やっぱりいろんな有名な選手が来るので、簡単にスタメンに入ることができない状況なので。その中でメンバーだったり、上のチームで生き残っていくっていうのは、今もですけど大学4年間ですごく大変だなっていうふうに思います」
――大学4年間で成長した部分を教えてください。
「いろんなポジションをやらせてもらったので、そういう経験から、いつどこで出てもいいようなスキルやマインドセットっていうのは結構大学の中で得られたのかなって思います。ユーティリティーさ、どこで出てもいいようなスキルだったり、マインドのセットっていうのは、大学の中で一番成長できたのかなと思います」
――成長を続ける上で心掛けていることを教えてください。
「性格上、あまりミスをしても落ち込まない人間なので。試合中や練習中にミスをして、それで消極的になるんじゃなくて、しっかり自分なりに考えていく。次どういうことをしようとか、ミスをした後にどう対処していくかっていうのを常に考えていったのがその少しでも成長につながっているのかなって思います」
――4年間でラグビーへの姿勢に変化はありましたか。
「常に競争が激しい世界で、高校の時は練習の動画はなかったので、試合の動画とかはあったんですけど、大学に入って自分のプレーをチェックするだけじゃなくて、自分が出てない練習も結構見るようになりました。自分にないところの良さだったり、他の選手のいいプレーや姿勢をチェックするっていうのは、結構大学に入ってラグビーに対する姿勢変わったかなと思います。自分が出てない練習をチェックするっていうのは大学の中でやり始めたことです」
――副将を務めて変わったことはありますか。
「プレーは特にあんまり変えなくていいかなって思っていて、試合中にトークする時の姿勢はもちろん変わったんですけど、プレー面に関しては、変にキャプテンだからとか考えちゃうと、自分のプレーから離れちゃうなと思うので。あんまりそういう部分では、変にプレッシャーを感じずにプレーしている部分が多いですね」
――4年間頑張ることができた原動力を教えてください。
「練習はめっちゃきつかったんですけど、それ以外は楽しくて、寮生活は初めてで。最初は寮生活もきつかったんですけど、慣れてからすごく楽しくて、それこそ成人になってからは飲みに行くことも増えて、自分なりのご褒美、楽しみ方を見つけられるようになってからは結構頑張れるようになりました」
――秋濱選手にとってラグビーはどのようなものですか。
「あまりかっこいいことは言えないですけど、大学の同期、後輩、先輩、高校のメンバーともいまだに飲みに行ったり遊びに行ったりするメンバーが多いので、大切な同期だったり友達をくれた、出会いのきっかけをくれたものです」
――ありがとうございました。
[成田美彩子]
◆秋濱 悠太(あきはま・ゆうた)商4、桐蔭学園高。174センチ・86キロ
U17日本代表の中国遠征に参加した際、一番学んだことは中国のお水は飲まないこと。「大量のペットボトルを用意していて、口ゆすぐのもそれしか飲めませんでした」
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