(69)The final showdown ~奪還への戦い~ 福田大晟「明治に来たからには試合に出たい。それが原動力」

2024.11.20

 「今年こそ絶対に優勝を取りにいく」。木戸大士郎主将(文4=常翔学園)が今年度のスローガン『奪還』に込めた意味だ。関東大学対抗戦、そして日本一『奪還』へ。栄光を勝ち取るため闘球へと捧げた学生生活。最後の戦いに向かう4年生に明大での4年間とラストシーズンへの意気込みを伺った。1026日より連載していく。

27回は福田大晟(商4=中部大春日丘)のインタビューをお送りします。(この取材は1022日に行われたものです)。

――ラグビーを始めたきっかけを教えてください。 
 「親がラグビーをやっていたことです。最初はあんまり興味はなかったんですけど、お父さんがラグビーやらせたかったんで、勝手に連れていかされました(笑)。別に自分がやりたいって思ったわけじゃなくて半強制みたいな感じで。まあいっかと思ってスクールに通って、週1ならみたいな感じで始めたのがきっかけですね」

――他にスポーツはしていましたか。
 「部活は小学校の時はサッカー部に入っていました。中学校は柔道ちょっとやっていて。土日はラグビーの練習でした。平日は体づくりメインで柔道をやってたかなぐらいです。(ラグビーに生かされている部分はありますか。)柔道は体づくりの面でやっていた部分が大きかったので、そんなにですかね。中学校の時は週に1回ラグビーの練習で、平日は柔道だったので、ちょっとは筋力アップできたんじゃないかなと思います。サッカーは関係ないです(笑)」

――フランカーを始めたきっかけを教えてください。
 「お父さんがBKだったので、小学校の時は自分も一応BKやっていました。中学生ぐらいの時からどっちもやり出して、FWの方がボールもらえるなと思ってFWになりました。高校の時はナンバーエイトだったので、フランカーは大学に入ってからです。大学入ってからナンバーエイトだとちょっと体が小さいんで、フランカー挑戦してみようかなって感じで始めました」

――フランカーの魅力を教えてください。
 「花形のポジションではないと思うんですけど、常に動いてボールの一番近くにいる選手だと思います。ボールに触れる機会も多いと思います。でも魅力はそうですね、あんまりないかな(笑)」

――初紫紺(1年時の関東大学春季交流大会・日大戦)を振り返っていかがですか。
 「初めて紫紺を着たので、試合前の1週間ぐらいはめっちゃ緊張しました。その時はうれしかったですけど、だんだん試合が近づくにつれて結構緊張して、がむしゃらだったなと思います。できるだけ走って、とりあえずタックルすることを意識していたのを覚えています。日大は外国人選手も多かったので体当てないとと思って、とりあえず吹っ飛ばされてもいいから当たりに行かないとなっていう気持ちがありました」

――4年間、試合に出続ける上で意識していたことはありますか。
 「私生活は愛想、人間性は大事だと思います。いくらラグビーがうまくても、そこが駄目ってなった時に、(人間性がいい人と)どっち使うかってなったら人間性がいい方かなと思います。コーチも人間なので。好かれようとかじゃなくて普通の常識、当たり前のことをしっかりこなしていけば、そこは全然誰でもできることだと思います。ラグビーの面ではしっかりチームのシステムをしっかり守ることが大事だと思います。それがあった上で、自分も実力をつけていかないといけないと思うので、練習でやってきたことをしっかり出せばみんな試合に出れると思います」

――4年間で一番つらかったことを教えてください。 
 「1年の時の朝練はしんどかったですね。普通に慣れてなかったので。高校の時も朝早かったんですけど、学校行くのに時間がかかってたので、大学の朝練はしんどかったです。でも今はだいぶ目覚めも良くて、慣れてきました(笑)。たまに急に日中練になるんですけど、日中練からの朝練とかになると結構きついです。でも今は起きてすぐ目開いてばちばちしゃべれるし、最近もずっと昼寝もしてないし、今日は寝かけはしましたけど寝てないです(笑)」

――4年間やってこられた原動力を教えてください。
 「試合に出たいが一番ですね。親がどうかとかじゃなくて、試合に出たいから。明治に来たからにはやっぱ出たいし、意味ないじゃないですか。来たからには試合に出たいっていうのが原動力です」

――期待している後輩を教えてください。
 「平翔太(商3=東福岡)ですかね、部屋っ子ですし。一応来年は中心になる選手になると思うので、頑張ってほしいですね。ラグビーではばちばち抜いてくれますし、コンバージョンのキックの精度も高いですよね。ラグビー以外でも結構真面目というか、意外におとなしい系で。そこがいいですね(笑)」

――改めて福田選手にとってスローガンである『奪還』にはどのような意味が込められていると思いますか。
 「結構いいと思いましたね。101代目で節目じゃないですけど、もう一回取り戻そうみたいな、いいスローガンやと思います」

――今後成長させたい部分はありますか。
 「ブレークダウンのところです。自分の一番の役割のところだと思うので、やっぱり働けないとメンバーとしても厳しいと思うし、80分間しっかり走り切る体力を、試合を通して全部出せたらいいかなと思います」

――ありがとうございました。

[森口絵美理]

◆福田 大晟(ふくだ・たいせい)商4、中部大春日丘高。173センチ・96キロ
結婚相手にするなら金子琉聖選手(政経4=佐賀工)と答えた福田選手。「理由は身長が高いから。僕が女の子なら身長が高い方がいいです。あと顔もイケメンやし、自分が接しているうちは誠実だと思うのですごくいいかなって」