(67)The final showdown ~奪還への戦い~ 渡部剛大「ずっと日本一でいられるような強いチームを取り戻す」

2024.11.18

 「今年こそ絶対に優勝を取りにいく」。木戸大士郎主将(文4=常翔学園)が今年度のスローガン『奪還』に込めた意味だ。関東大学対抗戦(対抗戦)、そして日本一『奪還』へ。栄光を勝ち取るため闘球へと捧げた学生生活。最後の戦いに向かう4年生に明大での4年間とラストシーズンへの意気込みを伺った。1026日より連載していく。

 第24回は渡部剛大(政経4=国学院久我山)のインタビューをお送りします。(この取材は11月8日に行われたものです)。

――アナリストになられたきっかけを教えてください。
 「学生コーチとして入部したんですけど、大学2年になった時に、監督からアナリストをやってみないかという提案をいただいて。自分としても性格的にコーチより陰ながら支えるアナリストの方が向いてると感じて、2年時からアナリストとして活動しています」

――学生コーチとして入部されたのはどういう理由ですか。
 「父親が明治大学ラグビー部の出身で、その影響で幼い頃から早明戦であったり、北島祭であったり、明治のラグビー部に関わる機会が多かった中で、受験で明治に入学することになりました。浪人していたので、1年間のブランクも、体格的にも選手として活動するのは自分の中で厳しいと考えた時に、陰ながら支える学生スタッフとして選手を支えたいなと感じたからです」

――アナリストとしての1年目はどんな1年でしたか。
 「実は2年に部署移動した後、難病指定の病気になってしまいまして。大学2年の半年以上休部してしまって活動ができなかったのでアナリストとして本格的に活動し始めたのは大学3年時からになります。去年は自分としても初めての経験ばかりで、本当に難しい仕事内容もたくさんあったんですけど、 先輩の坂下さん(航亮・令6法卒)であったり、同期の南雲(憲太朗・営4=川越東)であったり、同じ部署の人に助けもらいながら自分なりに練習やチームを支えるために必死な1年でした。1年間のブランクを埋めるためにも、昨年度は本当に必死に頑張れたというふうに感じています」

――アナリストとして活動して一番難しかったことを教えてください。
 「一番は拘束時間が長いところかなと感じています。僕たちが試合の撮影をしてるんですけどそれが本当の仕事じゃなくて、その映像を元に選手やチームのプレーがどうであったか分析することがメインの仕事なので、1日にジュニア(関東大学ジュニア選手権)とC戦の2試合あったりすると、日付をまたぎながら作業する時も多々あったので、そういった意味ではすごく大変だったんですけど、自分たちが出したデータとか、スタッツの結果がチームの勝利につながったりとか、選手のプレー向上に貢献できるって考えた時には、そういった辛さも我慢できました」

――アナリストとして活動してうれしかったことを教えてください。
 「僕はFWのセットプレーを撮影することをこの2年間任されていて、選手やコーチが求める映像を提供するっていう使命を果たそうと考えてきました。自分が撮った映像が結果として、特に今年度に限ってはセットプレーがなかなか満足するクオリティーを出せなかった中で、夏合宿を経て、徐々に今質が上がってきてるので自分が撮った映像を元にチームのプレーが向上していくことに貢献できて非常にうれしかったです」

――同期の存在はいかがですか。
 「辛い時も一緒に共有して、みんなで乗り越えた大切な存在なので助け合って日々活動しているので、本当に一生の宝物になる人たちです」

――チーム内で尊敬する方はいますか。
 「同じアナリストの南雲です。ストイックなのを1年時からずっと感じて、また、広い視野を持ってて気の利く人の助けとかそういったことも率先してやってる印象があるので、仕事する上でも、日々生活する上でも、尊敬できる人だと感じてます」

――入部して印象に残っていることを教えてください。
 「100周年ウェアの作成を手がけたことです。

アナリストの業務のほかに、MIZUNOさんから提供していただいている年間の協賛金の管理の仕事も担当しており、部員全員のウェアやシューズの発注納品管理を行なっています。昨年度100周年を迎えた中で、何か貢献できればと思い、現在ジュニア選手権で使っているジャージーや選手の練習ウェアを新たに作成しました。100周年という記念の年に形に残るもので、自分なりに貢献できたことは非常に印象に残っています」

――スローガンである『奪還』にはどのような意味が込められていると思いますか。
 
「日本一を取り戻すのが一番強いと思うんですけど、それ以上に、明治は日本で一番強くなきゃいけない組織であると感じているので今年度だけでなく僕たちが卒業してからもずっと日本一でいられるような強いチームを取り戻すっていう意味でも『奪還』は非常に重要だと感じています」

――残りのシーズンに向けての意気込みをお願いします。
 「2カ月ちょっとしかないんですけど『奪還』というスローガンを掲げた以上、日本一は達成させなきゃいけないと感じているので、自分の役割をしっかり全うして最後まで選手やチームを支えて、最後はみんなで日本一になって笑って終わりたいです」

――ありがとうございました。

[保坂啓太郎]

渡部 剛大(わたなべ・ごうだい)政経4、国学院久我山高

就活が終わって、高校ぶりに筋トレを始めた渡部アナリスト。同期や後輩には「体がでかくなりすぎてる」と言われたそう。