
(52)The final showdown ~奪還への戦い〜 田中翔太朗「憧れの明治を取り戻す」
「今年こそ絶対に優勝を取りにいく」。木戸大士郎主将(文4=常翔学園)が今年度のスローガン『奪還』に込めた意味だ。関東大学対抗戦(対抗戦)、そして日本一『奪還』へ。栄光を勝ち取るため闘球へと捧げた学生生活。最後の戦いに向かう4年生に明大での4年間とラストシーズンへの意気込みを伺った。10月26日より連載していく。
第13回は田中翔太朗(政経4=長崎北陽台)のインタビューをお送りします。(この取材は10月26日に行われたものです)。
――明大ラグビー部を選んだきっかけを教えてください。
「高校生の時に箸本龍雅さん(令3商卒・現東京サントリーサンゴリアス)にすごく憧れてて、僕も大学でラグビーをやりたいと思っていたので、憧れの先輩がいる元でラグビーしたいなって思ったのがきっかけです」
――4年間を振り返っていかがですか。
「最初は結構同級生とかに迷惑かけがちだったんですけど、その1年生の頃には想像できないぐらい楽しくやってこられたかなと思います。1年生の頃はやらかして坊主になったりもしたんですけど、今となってはいい思い出になりました」
――4年生として意識していることはありますか。
「僕の今いるチームがCチーム主体のチームで、1年生とか若い選手いっぱいいて、その子たちがこれから上級生に上がっていくまでに、明治大学の選手はこういう姿なんだっていうのを示すことを意識しています」
――4年間のターニングポイントはありますか。
「やっぱり2年生の冬にした膝の怪我ですかね。そのケガがきっかけで8カ月離脱して個人的にダメージが大きかったです。その前の週の試合で褒められたりとかもしていて、コーチたちからもここから頑張るぞって時にした大ケガだったので、精神的にもつらかったです。それでも、僕はAチームの試合に出たことなかったので、復帰した時にずっと目指していた紫紺に入れるようにまた頑張ろうっていう、絶対Aチームに出てやるっていう考えを持って頑張っていました」
――4年間を通して成長したと思う点はありますか。
「物事一個一個に対する姿勢の向き合い方が変わったと思います。一個一個に真剣にと言ったら合ってるか分からないんですけど、ちゃんと向き合うようになったと思います」
――厳しい環境の中でも頑張ることができた原動力はありますか。
「やっぱり寮生活とかが楽しかったりしたので、その分練習はきつかったんですけど、練習って1日の中でそんなに多くを占めてはないので、他の部分で同期といたりとか後輩とかいたりとか、楽しい時間がいっぱいあったから乗り越えられたかなと思います」
――後輩たちに伝えたいことはありますか。
「残りの生活でケガすることもあるし、挫折することもあるかもしれないですけど、何か絶対チャンスとか来ることがあると思うので、本当に挫折するようなことがあっても投げ出さずに準備しておいてほしいです。僕もたまたま4年生でAチームに出られたことがあったので、そういう機会を逃さないように常に準備しておいてほしいですね」
――明大ラグビー部を選んでよかったことを教えてください。
「同期とか後輩とかとこんなに仲良くなるとは思わなかったので、そんな仲間たちと巡り会えたことが、本当に明大ラグビー部に入ってよかったなと思います」
――改めて田中選手にとってスローガンである『奪還』にはどのような意味が込められていると思いますか。
「やっぱり僕たちが明治にいる4年間でまだ1回も日本一取れてなくて、日本一の景色っていうものをまだ見られてないんですよね。僕たちは日本一の明治に憧れて入ってきたので、その憧れの明治を取り戻すって意味が『奪還』に込められていると思います」
――今後の意気込みをお願いします。
「Aチームでは出られないかもしれないですけど、出られなくても日本一に貢献できることはいっぱいあるので、後輩たちに自分が教えたりとかしたことが残せるように、これから頑張っていきたいなと思います」
――ありがとうございました。
[久保田諒]
◆田中 翔太朗(たなか・しょうたろう)政経4、長崎北陽台高、179センチ・106キロ
オフの日は基本、山本文士郎(営4=明大中野)選手と一緒にいるそう。「もう一緒にいすぎてニコイチみたいになってます(笑)。文士郎が車出してくれて温泉行ったりラーメン食べに行ったりしてますね」
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