
(49)The final showdown~奪還への戦い~ 小坂光里「充実した4年間だった」
「今年こそ絶対に優勝を取りにいく」。木戸大士郎主将(文4=常翔学園)が今年度のスローガンに込めた意味だ。関東大学対抗戦(対抗戦)、そして日本一『奪還』へ。栄光を勝ち取るため闘球へと捧げた学生生活。最後の戦いに向かう4年生に明大での4年間とラストシーズンへの意気込みを伺った。10月26日より連載していく。
第10回は小坂光里学生トレーナー(文4=駒込)のインタビューをお送りします。(この取材は10月26日に行われたものです)
――明大ラグビー部に入部したきっかけを教えてください。
「高校の時にラグビー部に所属していて、その時はプレーをしていたんですけど、そういった経験からラグビーいうという競技がすごく好きで、大学に進学後も関わっていたいなっていうのが一番大きくて、入部を決めました」
――学生トレーナーになった理由を教えてください。
「一番選手の近くでサポートできるというのが魅力的だなと思ったのと、あとは見学した時に先輩のトレーナーの方の姿を見て憧れて、自分もやりたいなと思って学生トレーナーになりました」
――学生トレーナーとして意識していることはありますか。
「選手をサポートする立場なので、ミスっていうのは許されないというか、なるべくなくしたいと思っています。試合の前もそうですけど、普段の練習から誰よりも早くグラウンドに出て朝の準備をするというのはすごく大切にしています」
――4年間でつらかったことや大変だったところはありますか。
「準備というところで、なかなか1年生の時は、毎日部活に来て仕事をするっていうので精一杯でした。頑張っているつもりだったけど、先輩方の仕事に追いつけなかったところが一番苦しかったです。でも、サポートしてくださったトレーナーの先輩方が常に周りにいたので、なんとかここまでくることができました」
――4年間で成長できたところや変わったところはありますか。
「最初に入る時から、誰かのためになることをしたいっていうふうには常に思っていたんですけど、なかなかそれを実際やるのってすごく難しくて。相手が同じ選手でも、さまざまな性格の選手がいてそれぞれのニーズがあるので、同じ目線に立ってじゃないですけど、人のことを気遣うという点では、入部当初よりかはできるようになったかなと思います。あとは後輩とかが入ってきてから、自分以外の誰かが成長するっていうところでもサポートする立場になっているので、自分が指導することもそうですけど、後輩から気づかされることも多くて、そういう周りとの関わりで変わったなと思います」
――同期の存在はいかがですが。
「選手と言っても、この部全体は家族みたいな存在だと思っていて、中でも学生スタッフの同期は全部門にいるので、そこはすごく心強いです。初めは仕事のことなど共有できていなくてなかなか話せなかったんですけど、今はもうすごく仲良くて、意識も高い同期がそろっているので、そこで高め合っていけるいい仲間だなと思います」
――今までで一番印象に残っている試合はありますか。
「春の帝京大戦ですね。学生トレーナーはグラウンドで水などの補給のサポートをしているので、試合を見ることがあまりできないんです。でもその試合は最後の最後まで接戦でつい見入っちゃって、思わず『頑張れ!』って声が出てしまった記憶があります」
――部での思い出はありますか。
「今年の菅平合宿の最終日に部全体のバーベキューがあって、バーベキュー場から宿泊先までバスで帰るんですけど、最後の合宿ということもあってみんな寂しくなって帰りたくなくなっちゃって、バスの運転手さんに遠回りしてもう1周してもらったことがすごく思い出です」
――尊敬している人や後輩で期待している人はいらっしゃいますか。
「学生トレーナーの先輩はずっと尊敬していて、今でもご飯に連れてってくださったりします。期待している人は、今の学生トレーナーの後輩3人に期待しています」
――仲のいい同期や選手、スタッフはいらっしゃいますか。
「学生スタッフだと北村(美貴・農4=桐蔭学園)と天童(梨紗・文4=白百合学園)の同期スタッフの女子は3人なのですごく仲がいいですね。あとは年によっても仲のいい人は変わります。今年は佐藤大地(法4=国学院栃木)とよく話します」
――ご自身にとって『奪還』はどのような意味を持つと思いますか。
「『奪還』という言葉をみんなで話し合った時に、意見を出している中でも共通していた部分が、自分たちにフォーカスして、自分たちの勝敗にこだわるっていうところで、私もチームとしての目標はすごく共感しています。その勝敗が周りのサポートしてくださっている方や、ファンの方々につながるというのを選手たちも言っていて、そこで自分も刺激を受けて、そのためには学生トレーナーという組織も今まで以上に高めていかないといけないな、より一層トレーナーの仕事を頑張ろうとそのミーティングの時に思いました」
――残りのシーズンで頑張っていきたいことを教えてください。
「トレーナーとして与えていただいている仕事があるので、それを着実にして、一つ一つにこだわってやっていきたいなと思います」
――ありがとうございました。
[木曽琴乃]
◆小坂 光里(こさか・ひかり)文4、駒込高
趣味は散歩だそうで、明大前から歩くこともあるそう。「おしゃれなお店がたくさんあって楽しいです!」
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