
(19)全日学事前インタビュー② 山本歩、芝拓人
インカレの個人戦である全日本大学総合選手権・個人の部(全日学)が10月28日から31日にかけて開催。団体戦で優勝に届かなかった悔しさをバネに、シングルスでは3年ぶり、ダブルスでは8年ぶりの王者輩出を目指す。第2弾は山本歩(商4=出雲北陵)、芝拓人(情コミ1=野田学園)の事前インタビューをお届けします。
(この取材は10月19日に行われたものです)
山本
――現在のコンディションはいかがですか。
「リーグ戦(秋季関東学生1部リーグ戦)は体調悪くて試合ができなかったんですけど、4年生としての最後の試合なので、後悔なく終われる試合をしたいなと思っています」
――体調は回復されましたか。
「そうですね。もう元気に練習しています」
――秋季関東学生1部リーグ戦を見ていて感じたことはありますか。
「みんな一生懸命試合していて、結果2位に終わってしまったんですけど、次につながる試合だったなと思います」
――山本選手にとって全日学はどのような位置づけですか。
「去年負けてすごく悔しい思いをしました。今年1年この大会に向けて頑張ってきたので、いい結果が残せるように頑張りたいです」
――全日学に向けて強化しているポイントを教えてください。
「サーブやレシーブの細かい技術が苦手な部分なので、そこをしっかりやって試合に臨みたいなと思っています」
――強みであるバックハンドを伸ばす練習はいかがですか。
「自分のいいところは伸ばしていけるように日頃から意識して練習しています」
――勝ち進む上で重要になることは何ですか。
「対戦相手に対して気持ちで負けないことはすごく大事かなと思っています」
――ダブルスでペアを組む芝選手の印象はいかがですか。
「ミスが少ないし、何でもできる選手なので試合になったらすごく頼もしいなと思います」
――お二人は大学入学前から関わりがあったのでしょうか。
「関わりはなかったんですけど、同じ中国地方の高校出身です。試合はしたことないんですけど、お互い知っている感じです」
――山本・芝ペアの強みは何ですか。
「ラリーに持ち込んで、相手より一本でも多く返して、相手のミスを誘うプレーかなと思います」
――明大の中で注目している選手はいますか。
「全員ですね。全員注目しています(笑)」
――同期に対する思いはいかがですか。
「同期は強い選手が多く、みんな練習とかもたくさんやるので、自分も練習しないといけないなって思うことがあります」
――シングルスではランキング決定戦で木塚選手(専大)と当たりますが、ヤマ場はどこになるでしょうか。
「木塚選手はエース級の相手なのでそこが一つヤマ場かなって思います」
――対戦経験はございますか。
「いや、ないです」
――どのような印象をお持ちですか。
「明治の人が試合しているのを見ていて、勢いのある選手だなと思っています。1年生なので勢いに飲まれないように、しっかり自分のプレーを出していきたいと思います」
――シングルスの具体的な目標を教えてください。
「一戦一戦になりますが、ラン決(ランキング決定戦)でしっかり勝つこと。2年連続ベスト16なのでベスト8以上っていう結果を目標にやっていけたらと思います」
――ダブルスはここ2年宮川昌大選手(令6情コミ卒・現協和キリン)と組み2年連続ベスト16となっていますが、今年度の目標を教えてください。
「全日本選手権の出場権がないので、ベスト4以上を狙って全日本選手権に出れるように頑張りたいです」
――順当に勝ち進むと昨年度の全日学で優勝した濱田・徳田ペア(早大)と当たりますが、いかがですか。
「実績も実力もありますが、フェアだと思うので向かっていくことを忘れずに頑張っていけたらなと思います」
――全日学の意気込みをお願いします。
「4年間の最後の大会なのでしっかり全力を出し切って、一戦一戦頑張っていきたいと思います」
芝
――秋季リーグ戦を振り返っていかがですか。
「秋リーグは優勝できる可能性があったのですが、 早稲田に負けて2位という結果に終わってしまいました。春リーグ(春季関東学生1部リーグ戦)、インカレ(全日本大学総合選手権・団体の部)に続き優勝することができなくて、本当に悔しい大会でした」
――秋季リーグ戦を経て得た学びはありますか。
「秋リーグが終わって、やはり絶対に勝てる試合というのはないなと思いました。あと団体戦なので、チーム全員が優勝を目指す気持ちを持って試合に挑むことがこれからさらに大事になってくるのかなと感じました」
――秋リーグ戦後のインタビューで、『団体戦全勝』を来年度の目標に掲げていましたが、全勝に向けてチームとして必要なことは何だと思いますか。
「日頃の練習でも試合本番でも共通していますが、全員が優勝するという強い気持ちを持ってプレーすること、そして練習に向き合うことが大切だと思っています。それは私生活の中でも同じで、卓球以外の時間でも、卓球選手としての生活を心掛けることが大切だと思います」
――全日学を目前に控えた現在の心境はいかがですか。
「初めての全日学であり、シングルス、ダブルスともに強い選手ばかりという試合の中で、自分の今の実力がどこまで通用するのかが分かる大会だと思うので、楽しみな気持ちです。また自分がその中で、どのくらいのレベルのプレーや試合内容を展開できるのか試してみたいと思っています」
――現在のご自身の調子はいかがですか。
「秋リーグが終わってからも練習はしっかり続けていて、悪くはないかなと思っています。全日学まではあと少し時間あるので、もっと調子を上げて最高のパフォーマンスができるところまで持っていきたいと思っています」
――全日学に向けて、重点的に鍛えている部分はありますか。
「プレー面ではレシーブチキータと、ラリーの中でのバックハンドを重点的に練習していて、その点が良くなってきたらもっといいプレーができると思っています。フィジカル面では、トレーニングをしっかり行っていて、フィジカルでも負けない体づくりをしているところです」
――具体的にどのようなトレーニングをされているのですか。
「ダンベルなど重いものを持ち上げるウエートレーニングをしています。最近は継続的に行っているので、少しずつではありますが、力がついてきていると感じています」
――関東学生選手権の結果はどのように受け止めていますか。
「シングルスはベスト16で、結果に関してはやはりもっと上にいきたかったというのが、正直な気持ちです。負けた相手は濱田選手(濱田一輝・早大)で、もちろん強い選手ですし、リーグ戦でも今春秋1勝1敗で、秋リーグでは負けてしまいました。 そのぐらいのレベルの相手と戦った時は、自分の戦術やプレーができなくなるというか、相手にさせてもらえなくなるのが現状だと思うので、戦術の幅やプレーの質をもっと求めていきたいと思っています。ダブルスはベスト8でした。相手は木塚選手(木塚陽斗・専大)と野田選手(野田颯太・専大)で、同じく強いペアだったのですが、勝てるチャンスがあっただけに悔しさが残りました。全日学では、また強いペアとたくさん当たることが予想されますが、確実に勝って上位にいけるように頑張りたいです」
――団体戦と個人戦、どちらの方がご自身のプレースタイルに合っていますか。
「どちらかといえば、シングルスの方が好きかなという感じです。団体戦は大学を背負って戦う中で、チームを代表してレギュラーとして試合に出させていただいている立場で、責任感はもちろんありますが、ベンチからチームが応援してくれているのは、試合をしながらとても楽しいなと感じます。それに比べて、シングルスは自分自身の戦いで、自分がどこまでいけるのかというところを、シングルスの試合では楽しみにしています。今までインターハイや全日本ジュニアなど、いろいろな大会を経験してきましたが、最高成績が準優勝で、まだ個人で優勝を取ったことがないので、今回こそタイトルを獲得したいと思っています」
――今回の対戦相手で、ライバルとして意識している選手はいますか。
「シングルスでは、まず溜選手(溜大河・専大)、そして伊藤選手(伊藤礼博・日大)が手強い相手です。そこから勝ち上がると、ベスト8決定戦で萩原選手(萩原啓至・愛知工大)と当たる可能性があります。萩原選手はインターハイのシングルス準決勝で負けている相手なので、インターハイでのリベンジを果たしたいと思っています」
――この選手たちに勝つための対策はありますか。
「今挙げた3人のうち2人は直近で試合をしたことがあって、その時の試合内容や、相手にされたことを分析してします。あと他の選手との試合動画も見ていて、少しでも自分が有利な展開に持っていけたらいいなと思っています」
――試合前のルーティーンはありますか。
「試合前に必ずやることは特にないです。ですが、できるだけ早めに寝るようにすることと、練習前のストレッチを入念に行って、しっかり体をつくってから練習に臨むことは意識していて、その点はいつも試合の時は崩さないようにしています」
――最後に意気込みと、応援してくれる方々へのメッセージをお願いします。
「シングルス、ダブルスともに優勝を目指して、1試合でも多く1本でも多く取れるようにプレーしていきたいと思います。一戦一戦大事な試合が続くと思いますが、絶対に最後まで諦めずに、全力でプレーしたいと思っていますので、応援していただければうれしいです」
――ありがとうございました。
[末吉祐貴、寺井和奏]
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