(116)箱根駅伝予選会事後インタビュー➃/溝上稜斗
第101回箱根駅伝(箱根)の出場権を懸けて行われた箱根駅伝予選会(予選会)。高温多湿という最悪のコンディションでのレースとなり、選手の走りは低調だった。ボーダーの10位には59秒届かず、明大は7年ぶりに本選への出場を逃すことに。まさかの敗退に何を思うのか。今回は監督とエントリーメンバー14人のレース直後の声をお届けする。
第4回は溝上稜斗(商4=九州学院)のインタビューです。
溝上
84位 1時間5分36秒
――率直な感想をお願いします。
「悔しいとかじゃなくて無ですね。終わったなって感じです」
――チーム内で1番のタイムでした。
「今は個人の結果というよりはチームで通れなかったこと、そこが悔しいです」
――コンディションはいかがでしたか。
「暑さはやはりあって、最初の駐屯地の中で前を走っていた大湊(柊翔・情コミ2=学法石川)や山本(樹・営3=専大松戸)の汗がすごくて、やばいなと思いました。駐屯地を出るときに2人が落ちてきて、そこで自分が前に行くしかないなと思って頑張って前を追ったという感じでした」
――レースを各ポイントごとに振り返っていかがでしたか。
「駐屯地の中は想定通りに走れていました。駐屯地を出て市街地を走るときに想定を超えたタイムが掛かっていたこともあって、最後の公園内で思ったよりも余裕を持って入ることができずにきつい中での走りでした。応援のボードで12位と見えて、もう行くしかないとラスト2キロは死ぬ気で走りました」
――敗因は何でしょうか。
「4年生の責任だと思います。やはりずっと『4年生が変わらないと特に駅伝となるとチームは勝てない、4年生が一つになってチームを引っ張らないと勝てない』と言われていましたし、言っていたのに結局変われなかった、そこが一番の敗因だと思います。そこは今回の結果を見ても4年生が悪かったので、4年生として下級生にすごく申し訳ないです」
――予選会に向けて意識して練習してきたことはありますか。
「ここ最近で意識してきたことはなかったのですが、1年間かけてジョグの量は意識的に増やしてきました。今回も最後まですごくきつかったのですが、大きく垂れることなく粘り切れたことはこの1年間、豪さん(山本駅伝監督)の指導のもとでジョグを大切にやってきたことが出たと思います」
――結果発表時のチームの雰囲気や心境はいかがでしたか。
「チームは落ち込んでいたのですが、そんなに落ち込んでいるならもっと前からやることあるでしょって正直思いました。みんなで(もっと)やれたことはあるなというふうに悔しいというか、終わっちゃったな、もっとできたなという後悔の方が多かったです」
――涙ではなく、表情が晴れやかな気がします。
「自分は1年間ずっとやるべきことはやってきたという自信はありますし、その中でこの結果だったので、後悔はないです。もちろん箱根を走りたかったっていうのはありますが、自分としてはもっと練習しておけば良かったとか、そういう心残りはないのでやり切りました。その中で予選会を通れなかったことはチームでもう少し頑張らなければならなかったという後悔もあります」
――箱根が閉ざされてしまったのですが、今後は何の大会に出ますか。
「次はMARCH対抗戦です。最後までチームに残って(今回の結果は)4年生が原因だと言いましたが、下級生には同じ失敗を繰り返してほしくないので残りの数ヵ月で何かしらチームに貢献して引退したいなと思います」
――後輩にエールをお願いします。
「今回は特に大湊や樹は悔しい思いをしたと思うのですが、そもそも下級生にそれだけの重圧を背負わせていた4年生の責任だと思います。今回の悔しい思いを来年度に生かして、来年度は必ず予選会を通れる、その中で本選でシード権を取れる戦力があると思うので頑張ってほしいです」
――ファンに一言をお願いします。
「入学して力がない状態だったにも関わらず、明大スポーツの記事に対するコメントを見て勇気づけられたりしたので4年間ありがとうございましたと伝えたいです」
――ありがとうございました。
[原田青空]
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