(113)箱根駅伝予選会事後インタビュー①/園原健弘監督

2024.10.21

 第101回箱根駅伝の出場権を懸けて行われた箱根駅伝予選会(予選会)。高温多湿という最悪のコンディションでのレースとなり、選手の走りは低調だった。ボーダーの10位には59秒届かず、明大は7年ぶりに本選への出場を逃すことに。まさかの敗退に何を思うのか。今回は監督とエントリーメンバー14人のレース直後の声をお届けする。

 第1回は園原健弘監督のインタビューです。

――今回の敗因を教えてください。
 「やはりまだまだチームの運営の仕方が確立されていなくて、練習のプログラムだけではなく、特にケガしてからの回復の過程のところですね。ケガはある程度どこのチームもしますが、ケガした後に戻ってくる過程を(明大は)本人任せにしてしまっているところがあります。そこで(復帰までに)時間がかかってしまったり、あるいは本来だったらプラスで戻ってきてほしいところをよりマイナスで戻ってきてしまったりっていうところがありました。そこを今年度改革しようと思ってトレーナーに入ってもらったりしましたけど、そこが機能しなかったってところでしたね」

――ケガからの復帰という点では、新谷紘ノ介(政経4=世羅)駅伝主将はチーム内中盤でのゴールでした。
 「新谷は4年生だからね。新谷は新谷でしっかり復活したけど、そこも我々の力が絡んで復活させてあげたという感じではなくて、本人の努力だけで復活してきたので、やはり2年くらいかかっちゃっているんですよ。そこにきちんとした科学的なアプローチなどできたら、半年くらいで戻ってきたかもしれない。そこにしっかり手を打ってあげられなかったというのは申し訳ないなと思っています。上を伸ばす力はあるんだけど、下を押し上げる力が少し不足してるので、私がもっともっとしっかりやってあげれば良かったなというのは思ってます」

――今大会で評価できる選手を挙げるとするなら、どなたになりますか。
 「1年生の井上(史琉・政経1=世羅)とか成合(洸琉・情コミ1=宮崎日大)、土田(隼司・商1=城西大城西)はよく頑張ってくれたんじゃないですかね」

――1年生が今回快走できた要因はありますか。
 「やはり新しい山本豪駅伝監督になってからの体制の中でしっかりやっているというところですかね。そうは言っても、他大学の1年生に比べたらまだまだレベルは低いです。チーム内ではよく走ったけど、他と比べればまだまだってこともある。そこは現状認識をしっかりして陸上界、学生レベルの中の自分の立ち位置を把握して、自分に足りない部分はどこかを貪欲に評価していってもらいたいです」

――今後の競走部には何が必要ですか。
 「いろいろな形で皆さんからご支援をもらっている反面、厳しいお言葉もいただき、厳しい状況に陥っています。そこからへこたれないで這い上がるという、七転び八起きではないけど逆境をはねのけるような、何回失敗しても下を向かないで自分を信じてもう一回這い上がってくる。そういう強さを身につけてもらうのが彼らにとっても大事なことですし、そういうとこはしっかり教えてあげたいと思います。ただ、やはり起き上がって這い上がっていく過程できちんとした結果が出るような仕組みや努力の仕方は考えないといけないなというのはあります」

――展望をお願いします。
 「もう箱根がなくなったので、もう一回彼らの体づくりから始めて来年度の目標をどういう形にするかをしっかり決めたいと思います。今はまだスケジュールも何も考えられない状況ではありますが、箱根に出られない時だからこそできるようなフィジカル面や体のケアをやりたいなと思います」

――ありがとうございました。

[石井遥]