吉田尋 最後の砦 文武両道に励み、さらなる飛躍を

 明大スケート部アイスホッケー部門の最後の砦を担う期待のルーキー・吉田尋(法1=北海道清水)。高校時代にはU―20日本代表合宿のメンバーに選出されるなど、高いレベルの中でGKとして活躍した。大学でも文武両道を目指し、さらなる飛躍を誓う。

アイスホッケー中心の生活
 「気づいたら氷の上に乗っていた」。両親の影響で始めたアイスホッケーは、いつの間にか生活の一部になっていた。アイスホッケーのために八戸の中学校に転校し、強豪校が多いという理由で北海道の高校への進学を決意。気づけばアイスホッケーが生活の中心だった。進学先の北海道清水高では寮生活を送り、楽しかったし、良いメンバーと3年間できたことはとてもうれしかったと振り返る。それと同時に、高校時代は苦汁も味わっていた。入学早々、相手選手と接触し、靭帯を損傷。3ヶ月ほどの離脱期間があった。また、目標としていた日本一には一度も届かず、苦い思い出の残る高校時代だった。

文武両道で更なる飛躍を
 さらなる飛躍を誓う大学生活。目標は「活躍して3冠を取ること」。ほかにもベストゴールキーパー賞の獲得やU―20日本代表、ユニバーシアードへの選出にも意欲を見せる。吉田の目標はそれだけでない。それは「文武両道を目指すこと」だ。アイスホッケーも勉強も高いレベルでできるからこそ、明大への進学を決めた。どちらも怠らず積極的に向き合い、紫紺の絶対的守護神は輝く。

追い求める理想のGK像
 吉田の憧れの選手は、NHLのボストンブルーインズに所属するジェレミー・スウェイマン。「実力があるのはもちろんだが、人間性も素晴らしい人なので尊敬している」。プレーするにあたり、〝人間性〟をかなり大切にしている。追い求めるGK像は、「感情をあらわにしない選手」。冷静に振る舞い、たとえゴールを決められてもすぐに気持ちを切り替える。チームの勝敗を左右するポジションだからこそ、やりがいも大きい。責任感の強い吉田は、これからもチームのために冷静にパックを止める。

[安田賢司]

◆吉田 尋(よしだ・じん)法1、北海道清水高。ヘルメットは、自身の名前の由来でもあるジン・シモンズをコンセプトに作成したもの。172センチ・72キロ