佐藤蓮 継続が生んだ己の強み

2024.10.03

 体格を生かした抜群の突破力を持つプロップ佐藤蓮(文1=常翔学園)。高校在学中に2度の海外留学を経験し、世界を体感した佐藤は、継続が生んだ器用さを武器に躍進へののろしをあげる。

海外での経験を糧に
 南大阪ラグビースクールを経て、常翔学園高に進学した佐藤は2度、ニュージーランドへラグビー留学をした。2年時は高校の制度を利用し、3年時は現地の高校からの誘いで再びニュージーランドへ。留学先では学校のチームに参加しプレー。2年にわたり約7か月間の留学での収穫はラグビーに触れる時間が増えたことで、システムや戦術を深く理解し覚えることができたこと。「留学でのシステム練習がなかったら、たぶん僕は試合に出られていない」。ニュージーランドで得た経験は確実に彼を強くしたのだ。

器用さの裏側にあるもの
 佐藤の強みはさまざまなポジションに通用する器用さだ。これは彼が高校2年時から座右の銘に据える『継続は力なり』と関係する。中学生のころは部活に所属していなかったため、放課後に両親と左右それぞれスクリューパス練習をすることを日課にしていた。この練習の継続の末、彼はパスも得意とするFWへと成長し、器用に複数のポジションをこなせるようになったのだ。このように彼の器用さは、継続という努力の結晶として得たものだったのだ。

次なる目標へ向けて
 海外で経験を積み挑んだ高校3年時の最後の全国高校大会(花園)。そこで常翔学園高は激戦区大阪府予選の決勝戦で敗北し、花園出場を逃した。しかし「結構気持ちが落ちたが、負けたからもう終わり」と次なる大学での活躍に向けて気持ちを切り替え、高校1年時から目指していたFWの強い明大へ進学。彼が目指す選手像は「味方やサポーターの方が自分が出場することでいけるのでないかと感じさせられる選手になりたい」。春シーズンの練習試合で着実に実力をつける佐藤の今年の目標は関東大学ジュニア選手権でスタメン出場すること。そして全国大学選手権優勝を最終目標に据え、これからも日々の練習を継続する。

[岩本文乃]

佐藤 蓮(さとう・れん)文1、常翔学園高。高校時代は留学をしていたため、菅平合宿は今年で2回目だった。185センチ・120キロ