
(96)菅平合宿インタビュー⑤/井上史琉、成合洸琉
今年度も菅平にて行われた長距離部門の3次合宿。そこには、来たる大一番に向け、リベンジに燃える選手たちの姿があった。全日本大学駅伝予選会(全日本予選)での悔しい結果がチームにもたらした危機感。今年度こそ、古豪から強豪へ。紫紺の輝きを取り戻すべく、日々研さんしている選手たちの最新の声をお届けする。
第5回は井上史琉(政経1=世羅)、成合洸琉(情コミ1=宮崎日大)です。
井上
――合宿ではどのチームで練習していますか。
「合宿は基本的にAチームで練習しています。途中で外れることもありましたが、箱根駅伝予選会(予選会)のメンバーに入りたいという気持ちが強かったので、Aチームでやり遂げることを意識して取り組んできました」
――現在のコンディションはいかがですか。
「紋別合宿の前半は普通に練習できていましたが、後半にかけて足を少し痛めてしまい、あまり練習できませんでした。今回も体調不良があったので、いい状態とはいえないです。しかし、これまでの三つの合宿でずっとAチームで走れていたので、途中で離脱した期間も休養できたとポジティブに捉えています。現在の状態は7割くらいですが、箱根予選では10割の状態に持っていけるように頑張ります」
――初めての大学の夏合宿ですが、高校と比べて何か違いはありましたか。
「高校の合宿は4泊や5泊でしたが、大学の合宿はより長く、距離も倍くらい走ることがありました。そのため、距離に対する耐性がなくて最初は大変でしたが、徐々に慣れてきて箱根駅伝や予選会に向けて走れる足ができてきたと思います」
――夏の合宿で特に力を入れたことは何ですか。
「今回の菅平合宿は別ですが、妙高合宿や紋別合宿では距離を重視して取り組んできました。その成果がこれからの駅伝シーズンで表れるのではないかと思います」
――印象に残った練習はありますか。
「菅平合宿の20キロプラス5キロのフリー走が印象に残りました。ラスト5キロのフリー走でみんながペースを上げる中で最初は付いていけたものの、途中でしんどくなってしまい、先輩たちとの差を感じました。これを予選会や本戦までの課題として取り組んでいきたいです」
――今シーズン前半を振り返っていかがですか。
「全日本予選のメンバーには選ばれたのですが、実際に走ることはできませんでした。また、ハーフマラソンも走らせてもらいましたが、あまりいい結果ではありませんでした。今シーズン前半は満足できる結果が出せなかったので、後半は予選会でしっかり走り、チームに貢献できるように頑張りたいです」
――大学に入学してから半年間が経ちましたが、収穫はありましたか。
「同級生と話していて、高校時代は他の人に比べてあまり距離を走っていなかったことに気付きました。最初は大学での練習がつらかったのですが、この半年で距離に対する耐性が付いて他の人に追い付けたと思います。これが一つの収穫です」
――箱根予選の目標は何ですか。
「以前ハーフマラソンを走った時は68分くらいかかりました。予選会はもっと速いペースになると思うので、そのペースに付いていけるかがカギだと思います。明大は集団走をすると思うので、絶対に集団から離れずに最後まで走り切りたいです」
――箱根の5区に対するこだわりは今もありますか。
「明大には5区の候補となる選手があまりいないので、自分が5区を走りたいという気持ちはあります。自分が走れるということを示したいです」
――最後に今後の意気込みをお願いします。
「予選会では確実にメンバーとして走り、本戦でも自分が走りたい5区で結果を残せるように、合宿が終わっても気を抜かずに練習を積んでいきたいと思います」
――ありがとうございました。

成合
――競走部のインスタを拝見しました。上位のチームにいる印象でしたが、今のコンディションはいかがですか。
「実は夏合宿に入ってからは、そこまで調子が上がっていません。練習でいっぱいいっぱいな感じです」
――原因として思い当たることはありますか。
「一次合宿中に軽い盲腸になってしまい、練習を中断していました。その影響で距離が積めず、他の選手との差が開いてしまい、今は練習に追い付いていない状況です」
――合宿のテーマや目標を教えてください。
「自分の弱い部分を見つけ出して、それを徹底的に克服することです」
――この夏に特に力を入れたことはありますか。
「距離を踏むことです」
――シーズン前半を振り返っていかがでしたか。
「大きな舞台でいろいろな経験をさせてもらいました。後半シーズンでは、チームにいい流れを持ってこられるように頑張りたいと思います」
――印象に残ったレースはありますか。
「東原さん(豪輝・政経4=大阪)と走った全日本予選のレースです」
――前半シーズンの課題や収穫について教えてください。
「課題はずっと言っているようにラストの弱さですね。収穫としては後ろで進めるレースよりも、前で進めるレースの方が自分には合っているということが分かったことです」
――ラストの弱さはどのように克服しようと思っていますか。
「Honda陸上競技部の木村慎さん(平28商卒)がアドバイスをくれて、ラストの競り合いの強さは、それまでの余裕の度合いで決まると言われました。だから、ただ競り合いに強くなるだけでなく、距離を踏むことが重要だと教わりました」
――今年度の目標は何ですか。
「まずは予選会を通過して、目標としている箱根駅伝の1区に出場することです。そして、出場するだけでなく、周りにインパクトを残せるようなレースをしたいです」
――1区を希望する理由は何ですか。
「一番目立つからです」
――予選会での目標を教えてください。
「部内では上位、さらに各大学の1年生の中のトップでゴールしたいです」
――これからどんな選手になりたいですか。
「『明大には成合がいる』と言われるような選手になりたいです」
――今後の意気込みをお願いします。
「今はチームがベストな状態で臨めていない部分もありますが、ベストでなくても結果を残せるように、個人としてもチームとしても成長できるように、自分がどんどん前で走ってアピールしていけたらと思います」
――ありがとうございました。
[加藤菜々香]
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