(40)日本一へ突き進め!/総理大臣杯全日本大学トーナメント展望

2024.09.03

 9月4日より第48回総理大臣杯全日本大学ーナメント(総理大臣杯)開幕する。6月に行われた「アミノバイタル®」カップ2024関東大学トーナメント(アミノバイタル杯)にて5年ぶり最多4度目の優勝をつかみ取り、関東大学1部リーグ戦(リーグ戦)ではいまだ無敗の明大。全国から32チームが集まる今夏、今季2冠目を求め東北の地で火花を散らす。

 明大の武器は得点力だ。昨季リーグ戦で得点王とアシスト王をダブル受賞したFW中村草太(政経4=前橋育英)や、FW藤森颯太(政経3=青森山田)を筆頭にチームは第13節終了時点(第12節は未消化)で37ゴールと他大を寄せ付けない圧倒的な破壊力を見せつけている。過密日程が続く中で、〝明治の三原則〟である球際、切り替え、運動量を高い水準で維持できるかが、得点奪取に大きくつながっていく。今大会でもチームをけん引する攻撃陣の躍動に注目したい。

 一方で、不安要素は守備だ。アミノバイタル杯では、優勝を成し遂げるも全試合で失点をするなど守備に課題の残る結果となった。特に今季は、セットプレーからの失点が多くなっている。それでもリーグ戦ここ数試合では永田倖大(商4=サガン鳥栖U―18)を中心とした3バックでの編成が増え、栗田大輔監督も「チームの矢じるしが上手くそろっていない中で、3バックにしたことでみんなが考えたり、会話が増えてチームに勢いが出た」と手ごたえを口にした。守備面はまだ、模索中であるが徐々にいい方向へ進んできていることは確かだ。全国の舞台で安定した守備を確立できるかがカギになっていきそうだ。

 今大会初戦の相手は前回大会王者・富士大。昨年度優勝候補ではなかったものの、強豪との接戦をモノにし総理大臣杯初優勝を成し遂げた。今年も、堅守でスキのないサッカーは健在。明大は初戦から大きな山場を迎えるが、〝明治のサッカー〟を体現し勝ち切ることができるのか。2019年以来の5年ぶりの優勝へ、絶対に負けられない紫紺の夏が今、始まる。

[早坂春佑]