(番外)佐藤恵允がパリの舞台へ! 五輪へ臨むUー23日本代表に選出/パリ五輪メンバー選出記者会見

2024.07.03

7月3日、パリ五輪へと臨むU-23サッカー日本代表のメンバーが発表され、佐藤恵允(令6文卒・現ヴェルダーブレーメン)がメンバー入りを果たした。3年前の明大2年次から継続的に年代別代表に名を連ね、4年次途中でのドイツ挑戦などを経てついにつかんだ夢舞台への切符。世界一を目指す戦いは、7月25日の1次ラウンド第1戦のパラグアイ戦から始まる。

(写真:明大時代には10番を背負った佐藤恵)

以下、佐藤恵のコメント

――代表に選ばれた率直な感想はいかがですか。

 「自分も記者会見をYouTubeで見ていて、そこで初めてメンバーに入ったことを知りました。率直に嬉しい気持ちと、驚きがありました」

――その驚きにはどんな理由があったのでしょうか。

 「5月のU-23アジアカップでは良いプレーができなかったこともあり、18人の枠に自分は入っているのかという不安があり、正直に言えば入っていないだろうと思っていたので、その中での選出ということもあり驚きの感情がありました」

――パリ五輪のアジア最終予選となったU-23アジアカップでは悔しさもあったと思います。そこから短い期間でしたが、どんな面に目を向けて練習してきたのでしょうか。

 「アジアカップでは納得のいくプレーができず悔しい思いも大きかった大会でした。そこからチームに戻り、小さな事しか成長することはできない期間ではありましたが、自分自身に足りないものを見つめ直し、今までにやってきたことを信じてもしもメンバーに選ばれたら自分のプレーができるように日々過ごしていました」

――具体的にはどんな部分を改善したのでしょうか。

 「自分がなぜ代表に選ばれているのか、自分ができることは何か、自分ができないこと、取り組まなくてはいけないことは何かをもう一度自分の中で考え、周囲にもアドバイスを求めました。それをもとに自分のプレーに対する迷いをなくせるように練習してきました。具体的には明大の監督でもある栗田さん(栗田大輔監督)に言われたこととして、自分たちが守備をしている時間のポジショニングがあります。ボールを奪い攻撃に転じた際に自分のプレーを出すためのポジショニングの部分は強く言われました」

――これまで継続的に代表にも入り、チームのムードメーカー的な一面もあるかと思います。プレー面、ピッチ外ではそれぞれどんな部分が期待されていると考えていますか。

 「おっしゃっていただいたように、ピッチ外のところでは大岩さん(大岩剛監督)からも『お前はムードメーカー的な存在だ』と言っていただけていて、自分もこれまでの活動の中で初招集の選手と積極的にコミュニケーションを取ることなどを踏まえて、全員が代表に絡みやすいような雰囲気を作ることを意識しながらやってきました。それがムードメーカーという存在になれていることにつながっていると思いますし、本大会でも意識していきたいところです。プレー面では前線の選手として自分の得意なプレーである前への推進力、強引にでも相手のゴールに迫っていくという面と、前線からの守備という面は他の選手たちと比べても自分が得意としているプレーなので、その二つを発揮していきたいです」

――共に戦う18人のメンバーにはどんな印象がありますか。

 「メンバー全員がアジアカップでも共に戦ってきたメンバーで、オーバーエイジ枠の選手がいない中でもみんなでやってやろうという気持ちが強いです。アジアカップでは『この世代では五輪に行くことは厳しいのではないか』という声も世間からはあり、その中でも全員で『絶対に優勝して五輪に行くぞ』と話していて、結果的に金メダルを取り、アジアの王者としてパリ五輪に行くことが決まり、チームの絆もさらに深まりました。そんなメンバ―でもう一つの大会に行ける、それが4年に1度の五輪であることは素直に嬉しいです。メダル獲得を目標としている中で『オーバーエイジ枠の選手がいないチームでは厳しいのではないか』という声も耳に入っていますが、そういったことも含めてやってやろうという気持ちは強いですし、日の丸を背負う18人の一人として全試合死ぬ気で勝ちにいってメダルを取りたいと思っています」

[石田聖]