
(8)大会後コメント 髙山幸信監督/関東学生選手権
髙山幸信監督
(この取材は6月28日に行われたものです)
――シングルスの結果はどう受け止めていらっしゃいますか。
「もう少し勝たないといけないなっていう学生もいるにはいるけれど、これが今の結果だよねっていう、もうそれ以外にはないよねっていう。どんな言い訳しても変わらないし、負けは負けだよねこれが今の実力でしょって。いい試合してもこれが結果なんだから。それを素直に受け止めて次頑張ろうっていう感じですかね」
――その中で、最高成績は松田歩真選手(商4=野田学園)のベスト8でした。準々決勝を振り返っていかがですか。
「内容的には1ゲーム目取られて2ゲーム目取って3ゲーム目も取って、4ゲーム目もリードしててとかだったんで、そこで押し切れるくらいの自力がないといけないかな。途中で相手も開き直ったりちょっと戦術を変えたりとかってなると、本人しか分からないんだけど、僕が外から見てると打ち合いを嫌がったりだとか。相手を過大評価し過ぎて、それを嫌がってしまって違うことをやって、逆にまた点数取られるだとか。あとそれをきっかけにまた簡単なミスが多くなってしまって崩れていったと思うんで。でも松田が負ける時は大体そんな感じなので、そこがもう少し改善できないと、実績のある選手に勝つのは難しいのかなっていう感じです」
――敗因としてメンタル面も挙げられますか。
「そうだね、メンタル面は大きいと思うね。技術的な差はほとんどないと思う。ラリーになっても互角だし、点数を取られた時に自分がどう思うか。1点取られたけれど、次の打ち合いは勝つぞっていう気持ちでやっているのかどうか。その辺ってやっぱり大きな差だと思うんだよね。卓球してる上で絶対ラリーになるわけだから。でもそれは本人しか分からないから、どういう心境だったか分からないけれど」
――芝選手は関東学生春季1部リーグ戦で濱田一選手(早大)に勝っていましたが、今大会では敗れました。振り返っていかがですか。
「リーグ戦は5ゲームマッチだから。もう勢いで勝てる時もあるけれど、やっぱり7ゲームマッチというのは長丁場になるんだよね。実力がないとやっぱ勝てないし。でも1ゲーム目取られて、2ゲーム目取って、3ゲーム目もチャンスがないわけじゃないんだけど、 リーグ戦の時よりもちょっと消極的だったかな。向こうもいろいろ研究というか、反省してくるから、前回と違った展開が多かったと思うんでね、そこがちょっと戸惑ってしまった部分なのかもしれない。これはやっぱり経験していくしかないね」
――飯村悠太選手(商2=野田学園)・木方圭介(政経1=野田学園)選手組が男子ダブルスでは優勝を果たしました。今大会までどう強化してきましたか。
「サーブとレシーブだとか、あとは3球目とか4球目の待ち方だとかその辺はリーグ戦の時よりも話しながらやってる。それが急に良くなるかって言ったら急には変わらないんだけど、今回は開き直って最後決勝戦できた。それがたまたまプラスに働いたっていう。だからといってインカレ(全日本大学総合選手権・団体の部)で全部勝てるかっていったらそれは分からない。でもやっぱり優勝するってことが大事だから、そこはインカレに向けてすごいいい流れでいけるなと。もちろんシングルスもランクに最低5、6人入ったり優勝者が出れば最高の状態で臨めるのかもしれないけど、そういう最高の状態になれば結局守りに入るから。『俺優勝したんだ』みたいに。そんな守りはいらない。だから負けて良かったって言ったのは、守りの状態に入られても困るから」
――団体インカレが目前に控える中で、この結果はチームにどう還元していきますか。
「ダブルス優勝してなければ、もうどん底だよねはっきり言って。何やってんのっていう。そんなんでインカレ優勝できるのっていう感じだと思う。もちろんいい感じの流れで優勝するのが一番いいんだろうけれど、今負けといた方がまだ良かったなって僕は思うんだよね。もう開き直ってやるしかないじゃんって思えるかどうか。くよくよしたら駄目だし。あとは体調管理。これから1週間いくら頑張ろうが、そうは変わらないからはっきり言って。戦術は変わるかもしれないけどね。技術的にはほぼ変わらないし、あとは気持ちをしっかり最高潮に持っていけるように体の疲れを残さないだとか。それさえできればもう大概のことはもうこれまで十分やってきてるわけだから」
――団体インカレも残り1週間というところで、4年生の松田選手が軸になってくるのかなと思いますが、松田選手はじめ選手たちに期待することはありますか。
「やっぱり一人一人が優勝するんだっていう気持ちをもっと強く持ってやってもらいたいな。インカレのメンバーは全員最低でもそういう気持ちじゃないといけないし、優勝できたらいいなじゃダメだから、優勝して帰ってくるっていう強い意思がないと優勝なんかできないからね」
――団体インカレへの意気込みをお願いします。
「僕が頑張る頑張るって言ってもね(笑)。優勝して帰ってきます。多分いい感じで(試合)できると思うよ僕の予想だと。誰をどこで使うかっていうのはちょっと迷っちゃうんだよね」
――団体インカレに向けて、キーポイントやキーマンについてはいかがですか。
「キーマンになるのはやっぱり飯村と木方。あの2人がしっかりして、ダブルスも自分たちのやるべきことを準備して試合に臨んで、自分たちが単複の軸になって頑張るんだという気持ちを強く持てるかどうか。やっぱり悠太と圭介のダブルス。ダブルス勝つのと負けるのとでは違うからね」
――最後に一言お願いします。
「今の環境に対して当たり前と思わないことだよね。『恵まれてるな自分たちは』っていう思いを持って行動とか練習も、あと授業もそうだけど。いろんなことに対して頭が回る、配慮ができる、そういう風にならないといけないなと思ってる。当たり前と思わないように、精一杯悔いのないようにやってほしいなって感じかな」
――ありがとうございました。
[末吉祐貴]
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