(67)全日本予選事後インタビュー⑤/綾一輝

2024.06.30

 2年ぶりの伊勢路を目指し挑んだ全日本大学駅伝予選会(全日本予選)。1、2組で見せ場を作るも、後半組は失速。徐々に順位を落とし、惜しくも16秒差で予選通過を逃した。僅差での敗戦に何を思うのか。今回は激戦を終えた選手たちの声をお届けする。

 第5回は綾一輝(理工2=八千代松蔭)のインタビューです(この取材は6月26日にオンラインで行われたものです)

――監督から3組目を任された時の心境はいかがでしたか。
 「ポイント練習を再開したのが2週間前ぐらいからで、最初監督からは1組目か2組目と言われていました。暑さは特に苦手ではないので、『前半組で走るんだろうな』と準備していました。しかし1週間を切ったところで監督から『3組行けるか?』と言われました。少しびっくりしましたが、任されたところを走ろうと思ったので、そこからは覚悟を決めました」

――レースプランや目標順位は決まっていましたか。
 「順位に関しては、1桁を取りたいなと思っていました。前日にエントリーメンバーが出た時に、思っていたより強い選手が集まっていたので、ハイペースになるとレース前に予想はついていました。そうであれば集団について、無駄な動きは極力しないようにしようと考えていました」

――同じく3組を走った大湊選手(柊翔・情コミ2=学法石川)とは事前にお話はされましたか。
 「まずお互いに負けないぞと話したのと、2人とも1桁順位に入ろうと話しました」

――レースが始まる前の体の状態はいかがでしたか。
 「正直足の痛みはまだ取りきれていませんでした。『走った後も悪化するのかな』と不安を抱えたまま臨むような形になってしまい、体の調子自体は良くなかったです」

――コンディションはいかがでしたか。
 「気温は昨年度と比べて涼しいなと感じましたが、実際走ってみると発汗量が多くて、湿度は高かったです」

――余裕を持ってレースを進めることはできましたか。
 「正直ついていくので精一杯でした。中盤で先頭のペースが落ちた時に『ラストでペースが上がるんだろうな』と走りながら分かってはいましたが、練習不足もあって対応しきれず、そのままずるずるいってしまいました」

――今回の走りは何点ですか。
 「30点くらいです。本来は3組のタイムでアドバンテージを取らなければならなかったのですが、逆に縮められてしまいました。チームに貢献は全くできなかったと思います」

――今大会の走りで刺激を受けた選手はいますか
 「1組目を走った豪輝さん(東原豪輝・政経4=大阪)です。豪輝さんは自分と一緒で直前までケガをしていたので、自分と同じ立場でありながら、組2着で結果を残すのは凄いなと思いました。また、成合(洸琉・情コミ1=宮崎日大)も先頭のペースが一気に上がった時に唯一ついていったところを見ると、積極的だなと思いました」

――届かなかった”16秒差”はどこに原因があると考えますか。
 「1人あたり2秒と考えると、ラスト1周で十分取り返せる秒差なので、ラストが課題なのかなと思いました。ただ他校の状況も考えると、実際はチームとしての実力がまだ足りていなかったと思います」

――次のレースは決まっていますか。
 「まずはケガを治すことを優先して治療に専念するので、夏はもうレースには出ないかなと思います」

――今後に向けての意気込みをお願いします。
 「今シーズンは思うような結果を出せていないですが、この夏しっかりケガを治して練習を積んで、秋以降、記録や結果を残せるように頑張ります」

――ありがとうございました。

[橋場涼斗]