(27)KICKOFF ROOKIES~ルーキー特集2024~ 大和哲将「人一倍努力して紫紺ジャージーをつかみ取りたい」

2024.06.22

22人のルーキーが、新しく紫紺の戦士として加わった。頂き目指す明大の羽になれ。彼らのフレッシュなプレーが、日本一『奪還』の後押しとなるだろう。本企画では彼らに電話取材を行い、高校時代や4年間の目標を伺った。6月1日より連日連載していく。(※写真は本人提供です)

第20回は大和哲将(政経1=佐賀工)のインタビューをお送りします。(この取材は5月19日に行われたものです)

――高校3年間を振り返っていかがですか。
 「本当に技術力はもちろんついたんですけど、一番成長できたのは人間性の部分です。自分は高校1年生の時から試合に出させてもらって、ちょっと慢心しているというか、調子に乗っている、浮かれている時期がありました。そういうので先輩、監督やコーチ陣から指導を受けて、それから変わろうと思って、一日一日を大切に謙虚に生きることを意識し始めました。それでみんなから信頼を勝ち取って、最後の1年間キャプテンに任命されて、主将をすることができました。主将になってからも主将だからと言っておろそかな行動はせず、みんなに背中を見せることを意識して高校ではやっていました」

――井上達木選手(筑波大)や服部亮太選手(早大)など、世代屈指の選手が佐賀工高には在籍していましたがいかがでしたか。
 「やっぱりスキルフルな選手がいたり、いろいろな考えを持つ選手がたくさんいたので、その考えをまとめるのに本当に苦労しました。また、結構個性的な選手もいたので、そういったところでしんどい部分とかもあって、自分たちのチームはあまり仲が良くなくて、意見とか結構ぶつかることはあったんですけど、結局最後まとまってくれてキャプテンとしてもありがたかったなと思います」

――高校時代で印象に残っている試合はありますか。
 「自分たちが最高学年の新チームになって、3月の全国選抜大会の時に国学院栃木さんに敗戦した試合です。1年前の同じ日にも対戦していて、ラストワンプレーでドロップゴールの2点差で逆転勝ちしていたんですけど、またその1年越しで国学院栃木さんと戦うことになって、今年も勝とうっていう気合が入っていたんですけど、負けてしまいました。前評判でまた佐賀工業が勝つだろうみたいなこと言われていて、自分たちも国学院栃木さんには負けないだろうと思っていたので、そういった慢心っていうのが出てしまったと思います。その試合を機に、プレーや日々を大切するっていうことをチームで言い出して、それからチームの雰囲気が良くなりました。その試合は自分たちにとって一番大事だったと思います」

――U―18男子セブンズフィジー遠征、高校日本代表イタリア遠征がありましたが、実際に海外のチームと対戦してみていかがでしたか。
 「やっぱり体の大きさなど、そういったところにびっくりしたんですけど、一番はプレースタイルです。ここで絶対蹴ってこないだろうっていうところに蹴ってきたり、ここでこの選択肢はないだろうって思ったところで、思ったこと以上のことや思ったことじゃないことをしてきたりするので、そういう考えがあるんだなと本当に勉強になりました。あと、フィジーに行ったのが雨季でグラウンドもグチャクチャで、フィジー人はそういった環境に慣れているので、泥の中でもすごく速く走っていたんですけど、自分たちは滑っちゃったりして全然思うように動けない試合が結構ありました。日頃からそういった環境でやっている地域の人たちはすごいなと思いました」

――明大に進学を決めた理由を教えてください。
 「小さい時から明治大学の試合を観戦していて、大きくて強い前に出るFWと、スキルフルなBKのアタックがものすごく魅力的で、そういったラグビーが大好きだったので、小さい頃から明治大学に憧れていました。高校入学当時から監督にも『明治行きたいです』ってずっと言っていたので、本当に他の大学は見ずに明治大学一択でした。明治大学に入学することができたので本当にうれしかったです」

――同期の雰囲気はいかがですか。
 「みんながいる時だったら調子に乗っちゃったりするんですけど、みんな面白いです。中村つぐ希(営1=目黒学院)や萩井耀司(商1=桐蔭学園)としょっちゅうオフの日遊びに行ったりしています。耀司とは結構自主練も一緒にしていて、部屋が隣なので、ご飯食べたりお風呂行ったりするのもいつも耀司と一緒にやっているって感じです」

――寮生活はいかがですか。
 「高校は結構自由な感じだったんですけど、大学の寮は決まりごとが多いです。同部屋は高校の先輩の金子琉聖(政経4=佐賀工)さん、西野帆平(文3=東福岡)さん、松岡風翔(政経2=大阪桐蔭)さんです。毎日一緒にドラマを見たり、トランプしたりゲームしたりして4人で一緒にいます」

――先輩や同期とのポジション争いはいかがですか。
 「自分は元々センターをやっていて、大学入ってからは身長の関係もあって、今ウイングにもチャレンジしています。複数のポジションができればメンバーに絡みやすいっていうのも、監督やコーチから話していただいて。今はウイングの練習をしながら、センターとウイングの二つのポジションで頑張っています。ライバルはいっぱいいるんですけど、人一倍努力して紫紺ジャージーをつかみ取りたいなと思います」

――部内で目標にしている選手を教えてください。
 「山田歩季(商4=京都成章)さんです。似たようなプレイスタイルでセンター、ウイングの両方をこなされているからです。また、歩季さんのようにディフェンス力、縦の突破力、スピードのある選手になりたいからです」

――持ち味と課題にしているプレーを教えてください。
 「持ち味は運動量とタックルで、スピードとキックが少し苦手です。ウイングの選手はみんな足が速く、スピードの部分では少し劣るのでスピードをつけるところと、ウイングの選手はキックも蹴れないといけないので蹴れるようにしていきたいです。でも、毎日の全体練習だけでは絶対に差は埋まらないと思うので、スピードだったらウエートのミートのところで人より重量を重く持ったり、時間を作って自主ウエートしたいと思います」

――これから4年間どのような選手になっていきたいですか。
 「明治にふさわしい誰からも愛される選手になるために、グラウンドだけではなく寮生活や学校生活も大切にして、ラグビーの方も全力で頑張っていきたいなと思っています」

――ありがとうございました。

[井垣友希]

◆大和 哲将(やまと・てっしょう)政経1、佐賀工高、170センチ・81キロ
先輩からも「面白い」と評判の大和選手! 「一発ギャグ50個持っています(笑)」。