(59)全日本大学駅伝予選会事前インタビュー⑪/尾﨑健斗

2024.06.22

 昨年度、惜しくも本戦出場を逃した全日本大学駅伝(全日本)。その悔しさを糧に鍛錬を重ねてきた紫紺の戦士たちが、今年度こそ出場権を勝ち取るために予選会に挑む。本記事ではリベンジに燃える選手たちの声をお届けする。

 第11回は尾﨑健斗(商4=浜松商)のインタビューです(この取材は6月18日にオンラインで行われたものです)。

――国士大競技会を振り返っていかがですか。
 「練習で得られない緊張感を持って、5000メートルをレースペースで走ることが目的でした。その日の朝に全日本予選大学駅伝予選会(全日本予選)のエントリーメンバーが発表されたのですが、国士大競技会を走ったエントリーメンバーは全員1周あたり68~69秒の設定ペース通りに走れました。チームとしても僕自身もいい感じで走ることができたと思います」

――関東学生対校選手権(関東インカレ)を終えてからのコンディションはいかがですか。
 「関東インカレが終わってから僕自身はあまり調子が上がらなくて、練習でも集団に付けない場面があるなど過程は良くなかったです。その中でも、国士大競技会では想定よりも走ることができたので、全日本予選に向けて何とか形になっているのかなと思います」

――尾﨑選手は2年前の全日本8区や昨年度の全日本予選にも出走されました。その経験をチームに還元することはありますか
 「昨年度の全日本予選ではあまりいい走りができなかったのですが、全日本予選は普通の記録会とは違ってレース内の駆け引きが多く、すごく難しいです。そのためにミーティングをやっているのですが、チームにアドバイスをしたり意見を言う時もあります。これからも自分の伝えられることがあれば少しでも貢献したいです」

――ミーティングでは具体的にどのような話し合いをしているのですか。
 「組の中でどれぐらいの順位で走らないといけないとか、集団から離れてしまっても諦めるんじゃなくて、秒差が大事になってくるので先頭との差を意識して走ろうといったような内容です。これが全てではないですが、主務の前田(健心・理工4=樹徳)とか、新谷(紘ノ介駅伝主将・政経4=世羅)を中心に話し合っています」

――全日本予選を突破するために必要なことは何だと思いますか。
 「出走する8人の選手がいかに大崩れしないかが大事だと思っています。集団から離れたときに、先頭と20秒差で抑えられるのか、1分差をつけられるかでは結果が変わってきます。大崩れせず、堅実な走りをすることが大事だと思います」

――尾﨑選手から見て、今の明治に足りないものは何だと思いますか。
 「僕も含めてケガが多く、練習を継続できている人がなかなかいないと感じています。競技を突き詰めていくと、強度の高い練習を必然的にやらなければいけませんが、それに見合う体づくりやジョギングの量といった面がまだまだ足りないと思います。技術面でまだまだ改善の余地があると感じているところです」

――長距離ブロックに定期的にトレーナーの方が指導に来ていると伺いました。
 「僕はトレーニングを昨年度の夏から秋にかけて教えてもらったのですが、チームとしては導入したばかりです。まだまだトレーニングの成果は感じられていないと思いますが、常に週1回ぐらいのスパンでトレーナーさんに来ていただいています。僕自身もケガでうまくいかないことが多いので、自分のことを理解してくれている人に相談できる環境にあることはありがたいなと思います」

――明大を応援する皆さんに向けてメッセージをお願いします。
 「最近の大会は有観客で行われていると思いますが、レース中に名前で呼んでくれる方がすごく多いです。僕の名前だけではなく『明治頑張れ』のように他の選手も応援してくれる人が多い印象があります。僕が生き生きと元気に走っている姿を見せることが支えてくださる方々への恩返しになると思うので、ケガなくたくさんレースを走れたらという思いがすごく強いです」

――ありがとうございました。

[松原輝]