
(46)日本学生個人選手権事後インタビュー①/村越優汰主将、長田隼人
猛暑の中行われた日本学生個人選手権。1万メートルWで近藤岬(理工3=十日町)が優勝、1500メートルでは加世堂懸(商2=仙台育英)が3位に入賞するなど、出場は少人数にとどまったものの実りある大会となった。今回はレース後の選手の声をお届けする。
第1回は村越優汰主将(文4=横浜)、長田隼人(商2=松山工)のインタビューです。
村越
男子1万メートルW決勝21位 46分43秒43
――村越選手にとって、最後の1万メートルWのレースでした。
「関東学生対校選手権(関東インカレ)から約1カ月間、ケガの影響でほぼ練習ができなかったのでこのような結果になるのは歩く前から覚悟はしていました。ただ、終わってみると自分の中では一番悪い記録だったので悔しい気持ちもありますし、その中でも歩き切れたことにまずはほっとしています」
――苦しいレース展開が続きましたが、どのような気持ちで歩き切りましたか。
「3000メートルぐらいから左足の膝に痛みが出てきて、そこからは厳しいレースになりました。でも、近藤や長田、櫻井(建太・法2=星稜)が必死に歩いている姿、特に近藤が優勝を決めた瞬間は歩きながら見ていました。歩きながらも声を掛けて仲間から勇気をもらえましたし、両親の応援から元気をもらいました」
――次に出るレースは決まっていますか。
「明大対立大対校大会(明立戦)で800メートルに出ます。明立戦には勝ちたいので、800メートルは初めてですが残り1カ月頑張りたいです。短距離の飯島(大陽・商4=佐久長聖)と家が近くて、ほぼ毎日一緒に過ごしています。そこで、飯島にフォームを教えてもらおうという話をしています。目標タイムは1分59秒です」
――競歩のレースとしては何の大会に出ようと考えていますか。
「横浜市選手権が三ツ沢競技場であります。自分が中学1年生の時に、陸上競技で初めて走った競技場がその競技場です。最後は地元で自分を応援してくれている人の前で終わりたいので、9月に三ツ沢競技場で歩くのが最後です」
――チームとして目指していく大会は何ですか。
「もちろん全日本大学駅伝予選会(全日本予選)です。 関東インカレの時と同じように、正直あまり余裕で予選会を通る状況ではないという考えはチーム全員の共通認識としてあります。なので、本来の力以上を出せるように、短距離や競歩もモチベーションを高く持って準備をしているので、グラウンドや寮から自分たちも雰囲気づくりに取り組みたいです」
――主将として、今後はどのようにチームに向き合っていきたいですか。
「ここからは箱根駅伝でシードを取ることに切り替えたいと考えています。そのための段階として全日本予選の通過や夏合宿も欠かせないと思っています。自分は7月から2カ月間アメリカへ留学に行くので、その期間は何かをすることはできません。でも、優秀な幹部たちや自分だけではなくいろいろな人に頼りながら〝One Team〟として目標を達成することに注力して、部全体の雰囲気づくりをしていきたいなと思っています」
――ありがとうございました。

長田
男子1万メートルW決勝15位 44分03秒45
――レースを振り返っていかがですか。
「今年度初レースということで、9月の日本学生対校選手権のA標準を目標に歩きました。序盤は落ち着いて、標準ぎりぎりのペースで歩けていたのですが、途中1人になる時がありました。そこで精神的にやられてしまって、集団で歩いていけば良かったと思いました。ただ、とりあえずケガ明けで完歩できたのは良かったです」
――7〜8周目付近で、第2集団から抜け出しました。
「第2集団が遅く感じたのと、暑さから第1集団の選手が徐々に落ちてくるだろうなと思いました。そこをどんどん拾っていくことを予想していたのですが、前のペースが落ちず、差も詰まらなかったのでそこは失敗したなと思います」
――今後の練習で強化したい点は見つかりましたか。
「1人になった時、結構ペースが上がりました。 なので、もう少しペースを抑えられていたら1人でも歩けたかなと思うので、自分を落ち着かせられるようにしたいです。1万メートルWでは6000メートル以降できつくなってペースが落ちてしまうことがあるので、6000メートル以降のペースを抑えて後半に上げるように練習を積んでいけたらと思っています」
――レース後半になるにつれて、背中が反っているように見受けられました。
「そうですね。 さっき動画でも見たんですけど背中が反っていて、肩もつり上がって力んでいました。そこは以前からの課題ではあったんですけど、まだ解決できていないので、きつくなった時にその症状を抑えられるように頑張っていきたいです」
――次に目指していく大会はありますか。
「来月、地元の愛媛県選手権があります。そこで国民体育大会(国体)の派遣記録を切って、国体では39分台を出せたらと思います」
――ありがとうございました。
[松原輝]
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