(22)KICKOFF ROOKIES~ルーキー特集2024~ 萩井耀司「全員のことを引っ張っていける選手に」

2024.06.16

22人のルーキーが、新しく紫紺の戦士として加わった。頂き目指す明大の羽になれ。彼らのフレッシュなプレーが、日本一『奪還』の後押しとなるだろう。本企画では彼らに電話取材を行い、高校時代や4年間の目標を伺った。6月1日より連日連載していく。(※写真は本人提供です)

第15回は萩井耀司(商1=桐蔭学園)のインタビューをお送りします。(この取材は5月21日に行われたものです)

――高校3年間を振り返っていかがですか。
 「高校3年間振り返って、やっぱり充実した3年間だったなって思います。僕は大阪出身なんですけど、親から離れてチャレンジしたかったのと、人として自立したかったので桐蔭学園に進学を決めました。日本一に向かって必死に練習して、最終的に日本一にたどり着けたのが自分の中でもすごい自信にもなりました」

――高校時代で一番伸びたものを教えてください。
 「二つあって、プレーの中ではパスが一番成長したところだと思っています。今も強みとしていて、元々得意としていたプレーではあるんですけど、高校に入って練習前や終わった後、友達や1人でパスを投げ続けていました。あと一つは気持ちの面で、責任感っていうのはすごく得られたなと思っています。やっぱりゲームメーカー10番は試合に勝たせる、ゲームメークする役割があって、僕には勝たせる責任があります。でも、その責任感っていうのがなくなってしまうと、本当にチームは崩れてしまうのを一度経験したので、3年間通して責任感というところで成長することができました」

――高校時代に印象に残っている試合を教えてください。
 「花園(全国高校大会)の決勝戦です。日本一になるためにすごく頑張ってきました。新チームがスタートした最初は、このチームで本当に優勝できるのかなっていう気持ちがあったんですけど、練習を重ねていく中で、みんな本当に日本一取りたいんだなっていう姿勢がどんどん出てきました。チームとしても、個人としてもすごく成長できているのを感じて、僕の中では決勝までの道筋が少しずつ見えてきました。実際に決勝へ行って、最初試合してみた感じは普通にいけるなみたいなのがあったんですけど、やっぱりそれは難しくて、でも8-5っていうギリギリのスコアで優勝することができました。笛がなった瞬間すごく喜んだんですけど、いざ表彰式ってなると本当に優勝したのか、現実なのか、優勝した実感はなかったです」

――高校日本代表イタリア遠征を振り返るといかがですか。
 「海外のチームは、スピード感やコンタクト強度っていうのがまず全然違いました。だけど、その中でも自分たちはまだまだ戦えるっていう自信はすごくつきましたし、僕たちが勝るものも多くあって、とてもいい経験になりました。遠征中は、パスタを毎日食べていたんで、大好きなパスタが一回嫌いになりました(笑)」

――明大ラグビー部に入部を決めた理由を教えてください。
 「最初は早稲田と明治で迷っていました。もう少し大学のことについて調べてみたりする中で、ラグビースタイルなど色々試合を見て、自分は高いレベルでプレーしたいと思うようになりました。FW、BKともに前に出るラグビーにとても魅力を感じて、すごい選手がいる中に自分も入って成長していきたいなと思って、明治大学を選びました」

――部内で目標にしている先輩はいますか。
 「目標というか、負けたくない選手が2人います。伊藤龍之介(商2=国学院栃木)さんと伊藤利江人(商2=報徳学園)さんです。その人たちを超えなきゃ試合には出られないので、でもそういう選手がいるからこそ自分も負けたくないっていう気持ちが出てきて、頑張ろうって思えます。私生活では、すごく仲良くしてくれるんで、いい先輩たちといい環境で練習できているなって感じています」

――寮生活はいかがですか。
 「桐蔭の時は、1人部屋だったので全部自分の分だけという感じでした。でも、明治は4人部屋で選手全員が寮に入っているので、先輩の分の洗濯や部屋の掃除、挨拶っていうのは最初の方はすごくきつかったです。今は徐々に先輩たちとも仲良くなれてきて、すごく楽しく生活することができています。同部屋は倉島(昂大・営4=桐蔭学園)さん、加藤連(商3=明大中野八王子)さん、木谷光(商2=報徳学園)さんと一緒です。木谷さんとは、よくゲームしたりしています。入寮して2日目ぐらいの時に、みんなでケンタッキー食べました」

――同期の雰囲気はいかがですか。
 「すごく楽しい雰囲気で、仲良く生活していますね。大和(哲将・政経1=佐賀工)くんと宮﨑(和史・情コミ1=石見智翠館)くんと仲良いです。3人で時間が合う時は、一緒に服を見に行ったり、月曜日は(寮で)ご飯がでないので、毎回夜ご飯一緒に食べに行ったりしています」

――持ち味と課題にしているプレーを教えてください。
 「持ち味は仕掛けとパスです。課題にしているプレーはボールキャリーです。スペースがあったら自分でもボールを持ったりはするんですけど、自らボールを持って打開するという場面が少ないので、そういうところを技術として身につけて、自分が攻撃の起点となるプレーをもう少しできたらいいなと思います」

――紫紺デビューを振り返っていかがですか。
 「『もう着ることができるんや』っていう気持ちが大きかったです。でも、この段階で着るというのは一つ目標にあったので、すごくうれしかったんですけど、その中でも不安が少しありました」

――これから4年間どのような選手になっていきたいですか。
 「高校時代は、言葉というよりかはプレーで引っ張っていました。この4年間では、人としてもっとより良い人間になりたいです。あとはプレーだけじゃなくて、リーダーシップをもっと身につけて、全員のことを引っ張っていける選手になっていけたらなと思います」

――ありがとうございました。

[井垣友希]

◆萩井 耀司(はぎい・ようじ)商1、桐蔭学園高、173センチ・78キロ
実は潔癖症な萩井選手!
「温泉は気になって、あまり好きじゃないです」