(15)KICKOFF ROOKIES~ルーキー特集2024~ 佐藤蓮「周りに期待を持たせられる選手になりたい」

2024.06.08

 22人のルーキーが、新しく紫紺の戦士として加わった。頂き目指す明大の羽になれ。彼らのフレッシュなプレーが、日本一『奪還』の後押しとなるだろう。本企画では彼らに電話取材を行い、高校時代や4年間の目標を伺った。6月1日より連日連載していく。(※写真は本人提供です)

 第8回は佐藤蓮(文1=常翔学園)のインタビューをお送りします。(この取材は5月31日に行われたものです)

――明大ラグビー部に入部した理由を教えてください。
 「小さい頃から明治のラグビー部が強いっていうことは分かっていて、特にFWが強いチームっていうのが一番大きい理由でした」

――実際に明大ラグビー部に入部して、印象は変わりましたか。
 「ずっとFWが強いチームっていうイメージばかりだったんですけど、BKも強いなと思います。全国レベルなので、BKの展開力やスピード感が高校のレベルとは違いますね。周りのレベルも高いのでやっていて楽しいですし、入部した印象としてはFWもBKもレベルが高いっていう感じです」

――ラグビーを始めたきっかけを教えてください。
 「小さい頃一緒に遊んでいた幼馴染にラグビーをやっている人がいて、自分は小さい頃から体がでかかったので、その人に『ラグビー来ないか』ってずっと呼ばれていたらしくて。僕は全然知らなかったんですけど(笑)。それで小4ぐらいにいろいろなスポーツ試したくなって、わんぱくゾーンみたいなところでラグビーして、楽しいかもってなって始めました」

――他のスポーツではなくラグビーを選んだ理由を教えてください。
 「一番大きかった理由としては、1対1をやらされた時に、僕はでかいからずっとラグビーをやっている子に勝ってしまったことです(笑)。小学校のレベルだと、ほんまに真正面からバーンってぶつかるだけなので、でかい自分は勝っちゃうじゃないですか。それで他の競技にはない勝つうれしさがあったんだと思います」

――常翔学園高を選んだ理由を教えてください。
 「自分は中2の頃から大阪のスクール選抜に選んでもらっていて、そのスクール選抜と自分が通っていたスクールのコーチ陣の子供が常翔に通っている人が多くて。それこそスクールの一番上の監督みたいな人が大士郎さん(木戸主将・文4=常翔学園)のお父さんで、FWコーチが伊藤潤之助さん(文3=常翔学園)のお父さんだったので、そのつながりで常翔のグラウンドを使って練習させてもらうこともあって、野上先生(元常翔学園監督)が来ることもありました。あとスクール選抜が常翔と合同練習することも多かったので、練習を見ていくうちに楽しそうやし、常翔はFWが強いしって感じで決めました。実際は上下関係などもきつくて、1年生の仕事も多かったので、そこはつらかったです(笑)」

――強みやアピールポイントを教えてください。
 「強みは器用なところかなと思います。自分が通っていたスクールが中学校で活躍するというよりかは、上に上がった時に活躍できるような技術や知識を身に付けるようなスクールだったので、そのおかげで高校に上がった時はBKよりパスができていたからラグビーのプレーの面では器用なのかなって。あとコンタクトも他の人よりはちょっと強いと思います。プロップやり始めたのも高3の秋の大会ぐらいで、花園(全国高校大会)予選に向けて始めた感じで、将来を見据えてって考えたら3番、1番がいいかなってずっと言っていて。でもチーム事情で色々なポジションをやっていたっていうのがきっかけで器用さっていうのが残っているのかなと思います」

――現在強みにしたい部分を教えてください。
 「スピードとスクラムですね。スピードは抜けた後のスピードってよりかは持続的にチームのトップでやっている人のトップスピードを試合通して出しても遜色ないところまで持っていきたいとは思っています」

――座右の銘が『継続は力なり』とのことですが、この言葉にしたきっかけを教えてください。
 「さっき器用さが強みって言ったんですけど、ラグビーってパスするのが結構難しいんですよ。正確な位置にパスするのも、遠くに飛ばすスクリューパスも結構身につけるのに時間がかかって。親はラグビーの経験はないんですけど、両親2人がバスケットボールをしていたので体育館とか連れて行ってもらって、ラグビーボール買ってもらったりして、家にいる時もパスの練習をしていました。僕、中学の時部活に入らないで外のスクールだけでラグビーをしていたんですよ。だから時間がめちゃくちゃあって、学校帰ってきたら日課として親と左右スクリューパスの練習をしていました。ハーフでもないのに(笑)。でも自分が見てきた上級生は体でかくてもみんなパスがうまくて、その時トップリーグの試合見てもでかい人がロングパスしているところをあまり見たことなかったので、いつか必要になってくるかなって考えだしてほんまにずっとパスを頑張ってきたら、器用さにもつながったので、そういう部分で『継続は力なり』にしました」

――大学4年間でどのような選手に成長したいですか。
 「相手から見て『うわこいつおる。嫌やな』みたいな、逆に味方からは『こいつおったらいけるやろ』と言われる選手になりたいです。リザーブでも自分が試合に入って戦況を変えたり、まとまったり、明るくなったり、この人出てきたら劣勢でも勝てる可能性上がるんじゃないかなって周りに期待を持たせるような選手になりたいです」

――ありがとうございました。

[森口絵美理]

佐藤 蓮(さとう・れん)文1、常翔学園高、185センチ・118キロ
高校2年次にニュージーランド留学に行った際は食事が合わず3カ月で20キロ痩せてしまった佐藤蓮選手!しかし高校3年次に再び行った際は「5キロ増えました。美味しすぎたのと『もういらない』って英語で言えませんでした(笑)」