(9)KICKOFF ROOKIES~ルーキー特集2024~ 雨宮巧弥「80分間走り続けられて、コンタクトプレーで引けを取らない選手を目指していきたい」

2024.06.02

22人のルーキーが、新しく紫紺の戦士として加わった。頂き目指す明大の羽になれ。彼らのフレッシュなプレーが、日本一『奪還』の後押しとなるだろう。本企画では彼らに電話取材を行い、高校時代や4年間の目標を伺った。6月1日より連日連載していく。(※写真は本人提供です)

 第2回は雨宮巧弥(法1=山梨学院)のインタビューをお送りします。(この取材は5月20日に行われたものです)

――高校3年間を振り返っていかがですか。
  「高校選びは結構悩んで、誘ってくださった総監督の方が元日本代表の方で、環境も整っているし、ラグビーがうまくなれるんじゃないかなと思って山梨学院に決断しました。元々ラグビー部が休部になっていて、再開するってなった1年目の年に入りました。1期生っていうことで先輩もいなくて、一から文化を作っていくっていう中でやるのは楽しかったです」

――花園(全国高校大会)までの道のりは大変でしたか。
  「大変でした。高校1年生の時の花園の予選で日川高校と戦って、その時は150―0で負けました。もう屈辱的で、その150―0っていうスコアボードの写真を待ち受けにしたりして、本当にこの日を忘れないように日々努力して、全国の相手にフォーカスするというより、日川高校さんを倒すことにだけフォーカスして日々取り組んでいました」

――高校時代に印象に残っている試合はありますか。
  「高校3年生の時の花園1回戦の長崎南山高戦です。花園のスタジアムに立った時に本当にうれしくて、試合で疲れを1ミリも感じないくらい試合に集中して、楽しめていたなって感じています。結果は負けちゃったんですけど、負けた後も本当にラグビー楽しいな、面白いな、熱いなって思える瞬間でした」

――高校時代に監督に言われた言葉で今も大切にしている言葉はありますか。
  「『ファンを作る行動を取ろう』です。その言葉を意識していて、やっぱりファンがいてくれないと、試合で勝った時に喜びも分かち合えないし、人間としても成長していく上で必要なことだから、とにかくファンを作る行動をしようっていうのを意識して今も活動しています」

――明大ラグビー部に入部されていかがですか。
  「他の大学ともあまり悩まなくて、明大のファンの量やラグビーと勉強の文武両道ができている点がすごくいいなと思って明大を選びました。実際に入部して、毎日レベルの高い練習ができて、環境も素晴らしいですし、本当に充実した毎日を過ごせています。また、スキル面でレベルアップしているのも感じますし、フィジカルのところも高校の時より強くなっているなっていうのは感じています」

――全国から集まったレベルの高い同期と先輩から学ぶものは多いですか。
  「多いです。スクラムが一番衝撃的でした。強度が高くて、高校のスクラムは確か1.5メートルぐらいしか押せていないんですけど、大学のスクラムは本当に何メートルでも押しているんで、本当にFWとFWのぶつかり合いって感じがして、プライド持ってやっています」

――部内で目標にしている先輩はいますか。
  「田島貫太郎(政経4=東福岡)さんです。隣の部屋でよくしゃべったり、一緒にゲームしたりもしています。プライベート面とプレー面では全然違くて、プレーではラインアウトの高さやジャンプの精度が本当にすごいです」

――寮生活はいかがですか。
  「最初は本当に慣れなくて大変だったんですけど、今は同期のみんなと楽しんだり、先輩たちとゲームしたりして、楽しく充実した毎日を過ごしています。同部屋は、金昂平(政経4=大阪朝鮮)さん、楠田知己(政経3=東海大仰星)さん、伊藤龍之介(商2=国学院栃木)さんです。毎朝自分の部屋だけ朝礼があって、自分が決まった音楽をかけてサビまでに全員で起きて、サビのところで全員で踊るっていうのがあります(笑)。みんな結構寝ぼけているので目覚ましみたいな感じでやっているんですけど、にぎやかで楽しい部屋です」

――同期の雰囲気はいかがですか。
  「みんな明るくて、いつも話していて楽しいです。一緒に温泉とか行ったりして、同期のみんなとオフも結構楽しんでいますね。また、温泉部っていうのがあって、部長は野村俊介(文1=大阪桐蔭)で、僕が副部長みたいな感じです。いろいろな温泉にいっぱい行きまくっています(笑)。あと、久保太進(法1=長崎北陽台)と倉掛太雅(政経1=東福岡)と田島柊(営1=明大中野)と仲良くて、最近サイクリングで東京タワーまで行きました。寮近辺でご飯を食べに行ったりもします」

――持ち味と課題にしているプレーを教えてください。
  「持ち味は身長を生かしたダイナミックなプレーで、今はやっぱりフィジカルのところを課題にしています。タックルやボールキャリーのところで、当たり負けしないような体づくりをしていきたいなと思っています」

――これから4年間どんな選手になっていきたいですか。
  「80分間走り続けられて、なおかつコンタクトプレーで引けを取らない選手を目指していきたいです」

――ありがとうございました。

[井垣友希]

◆雨宮 巧弥(あめみや・たくみ)法1、山梨学院高、192センチ・90キロ
ご実家のお庭には熊が出るそう!
「実家が山奥で通学路にはイノシシが出ました(笑)」