(8)KICKOFF ROOKIES~ルーキー特集2024~ 阿部煌生「日本一になって形で感謝を表す」

2024.06.01

 22人のルーキーが、新しく紫紺の戦士として加わった。頂き目指す明大の羽になれ。彼らのフレッシュなプレーが、日本一『奪還』の後押しとなるだろう。本企画では彼らに電話取材を行い、高校時代や4年間の目標を伺った。6月1日より連日連載していく。(※写真は本人提供です)

 第1回は阿部煌生(政経1=流経大柏)のインタビューをお送りします。(この取材は5月23日に行われたものです)

――ラグビーを始めたきっかけを教えてください。
 「お父さんがラグビーをやっていて、流経大柏高校でプレーしていました。お父さんの勧めで小学校1年生から、松戸ラグビースクールでラグビーを始めました」

――高校3年間を振り返っていかがですか。
 「だいぶ練習がハードだったのですが、その練習を乗り切ったからこそ思い入れがありますし、最後の花園(全国高校大会)でベスト8という結果を出せて本当に幸せな3年間だったなと思います」

――ハードな練習とは具体的にどのような内容でしたか。
 「フィットネスと体を当てる練習を交互にするような練習でした。だいぶきつかったです」

――高校3年間で一番印象に残っている試合を教えてください。
 「高校3年次の花園3回戦の天理戦です。自分たちの代の1個上はメンバーがそろっていたのですが、花園ベスト16で終わってしまいました。自分たちの代は弱いと言われていて、花園2回戦の尾道戦も勝てるかすごく心配でした。2年次に花園で負けてしまった時に、外から見てあまり面白くないラグビーをして終わってしまったので、負けるなら何か印象に残って負けようと割り切って臨みました。尾道戦で勝って、そのままの勢いで天理戦では自分たちの3年間フィットネスなどに耐えてきた成果が出て、勝ち切れた試合なのかなと思います」

――ゲームキャプテンとして意識したことを教えてください。
 「自分は結構気を負ってしまうタイプだったので、時には弱さを見せることを意識しました。自然にチームを引っ張って、きついことがあったら人を頼るようにしました。1人では何もできないので、人とコミュニケーションを取って、時には弱さを見せることも自分の強みなんじゃないかなと思いながらキャプテンを務めました」

――明大ラグビー部に入部した理由を教えてください。
 「小さい頃から明大のラグビーに憧れがあったので、ここで試合に出て、支えてくれた人たちに結果で恩返しがしたいという思いで入部しました」

――入部前の明大ラグビー部の印象はいかがでしたか。
 「タレントぞろいでエリートな印象があったので、4年生になったら試合に出られればいいと思っていましたが、この前のセブンズ(東日本大学セブンズ)で自信がついたので、今は早くケガを治して、一刻も早く紫紺を着たいという思いがすごく強いです」

――明大の先輩から学んだことはありますか。
 「先輩方はすごく余裕があるなと思いました。高校の時は上下関係が厳しいのは当たり前でしたが、大学ではすごく気さくに話しかけてくれたりして、チームが一つになる雰囲気を作っていると思います。自分は1年生でまだ余裕はありませんが、カテゴリーが上がっていくごとに余裕がある人間になれたらいいなと思います」

――ご自身の強みを教えてください。
 「ハイボールのコンテストとランです。またユーティリティーなところも自分の強みかなと思っているので、注目して欲しいです」

――目標にしている選手を教えてください。
 「元ニュージーランド代表のベン・スミスです。ユーティリティーですし、器用でハイボールも強くて、自分が理想としている選手像に1番近いレベルの高いプレーヤーなので、小さい頃からずっとベン・スミスの動画を見ていました」

――今年度の目標と、大学4年間の目標を教えてください。
 「今年度の目標はまずケガを治して、ケガをしない体づくりをすることと、紫紺を着ることです。大学4年間の目標は、日本一になって支えてくれた人に形で感謝を表すことです」

――ありがとうございました。

[晴山赳生]

◆阿部 煌生(あべ・こうき)政経1、流経大柏高、179センチ・83キロ
趣味は服を買うこと。「この前は恭介(高比良・政経1=東福岡)、利守晴(青学大)、松﨑天晴(青学大)と一緒に下北沢に行って、洋服を買ったりしました」