(15)天皇杯直前インタビュー②/中村草太選手

2024.05.23

 5月25日より天皇杯JFA全日本サッカー選手権(以下、天皇杯)が開催する。昨年度の全日本大学選手権優勝によって本戦出場を決めた明大。関東大学1部リーグ戦(以下、リーグ戦)で現在(第5節終了時)首位を走る明大は、初戦でリーグ戦2位につけている筑波大と対戦する。一発勝負の天皇杯で、〝躍道〟を胸に絶対に負けられない戦いが始まる。

 今回はFW中村草太(政経4=前橋育英)のインタビューをお届けします。

――ここまでのリーグ戦を振り返っていかがですか。

 「4連勝できていることはとてもポジティブに捉えています。最初の2試合は失点が多かったのですがその後は無失点でいけて、修正できた部分はここ4試合非常にいいのかなと思っています」

――チームの雰囲気はいかがですか。

 「雰囲気はものすごくいい状態にあると思っていて、4年生がスキを作らないことが1番大切で、チーム全体よりも4年生が意識していることがチームの状況にも出ていると思っています」

――主将になってからプレッシャーや意識の変化はございますか。

 「プレッシャーはあって、代々の先輩方が築いてくださった歴史と伝統をより良くしていくために日々全力でやっています。一番は関東1部リーグに出続け、先輩方が残した結果を超えていくという作業を自分たちがどれだけ追求できるかが大事だと思っています。チームを引っ張るうえで、慢心しないで高みを目指し続けないとチームは衰退していくと思うので、常に意識を高く持てるように日々考えながらやっています」

――主将としてチーム全体にどういう話をされていますか。

 「明治大学体育会サッカー部はプロの養成所ではなく人間形成の場であると、監督や上級生が口酸っぱく言っている部分で一番ベースになるところなので、そこを追求するように伝えています。連勝していても現状に満足していたりスキを作ると一瞬で悪いときは来るので、いかにスキを無くせるかということは常々言っています。今少しずつ良くなってきている状況なので、継続できるようにしていきたいなと思っています」

――自身の強みや注目してほしいプレーを教えてください。

 「自分のポジションはFWなので、とにかく点を取ることやアシストすることをこだわるというより、結果を出し続けていかないと意味がないと思っています。昨年度得点王とアシスト王を取った中で今年を迎えたので、やはり昨年度以上の成績を出すことにこだわり続けていて、成績の数字のところであったり他の選手との違いをつくれるんだぞというところです」

――昨季から好調をキープされている要因は何ですか。

 「ゴールから逆算することを1番意識していて、自分が得点に関わるんだという意識を常に持ってプレーしているので、それが結果につながっている部分はあります。昨年度の結果も自分の中で一つの自信になりました」

――初戦の筑波大のイメージを教えてください。

 「一人一人の能力が高く、リーグ戦もここまで1失点で守備も堅くて、サッカーがうまいなという印象です」

――筑波大相手に強みをどう生かしていきたいですか。

 「明治の強みであるハイプレスからのショートカウンターやサイドからの攻撃、Tゾーンからのセットプレーなどの個人がクリエイティブに絡み合うサッカーを攻守で体現していきたいと思っています」

――筑波大への対策はありますか。

 「対策よりも自分たちのサッカーがどれだけ体現できるかがキーポイントになってくると思っています」

――最後に天皇杯への意気込みをお願いします。

 「天皇杯本選に出られるのは昨年度の4年生の方々が全日本大学選手権優勝を自分たちに残してくださったおかげであって、自分たちはまだ何も成し遂げていないので、昨年度の4年生の方々と一緒に戦う気持ちで感謝を胸にプレーしたいです。どの試合も簡単ではないので、相手をリスペクトする部分もありますが、まずは目の前の1試合でとにかく自分たちのサッカーを体現したいというのが一番です。初戦に勝つとJ1チームと戦える機会があるので、自分たちのサッカーが大舞台でどれだけできるかにこだわっていきたいです」

――ありがとうございました。

 [早坂春佑]

◆中村 草太(なかむら・そうた)政経4、前橋育英、168センチ、64キロ