
(6)春季リーグ戦事前インタビュー 平賀龍生主将
昨年度、主要三大大会で優勝に届かず悔しい結果に終わった明大卓球部。今年度はグランドスラムを達成し威厳を見せつけるためにも、まずは春季関東学生1部リーグ戦(春リーグ)の優勝を狙う。今回は開幕間近の選手たちに取材を行った。第6弾は平賀龍生主将(文4=明豊)のインタビューをお届けする。
(この取材は5月2日に行われたものです)
――主将になるまでの経緯をお聞かせください。
「試合に出ることもありましたが出られないこともあって、試合に出る選手と出ない選手両方の気持ちを経験しているからこそ周りを見られるんじゃないかという髙山(幸信)監督の意見や同級生の後押しがあって、主将をやらせてもらうことになりました」
――昨年度は戸上隼輔選手(令6政経卒)が主将でしたが、主将を引き継ぐにあたっていかがですか。
「戸上さんはオリンピックに出るくらい強い選手で、実力的なところでいくと僕は劣ってしまうので、うまくチームをまとめられるのかなというところはありましたが、一人一人とちゃんと向き合って考え方や価値観などを聞いてコミュニケーションを取っていく中で、チームをいい方向に動かせるように努力していけたらいいかなと思っています」
――主将になるにあたって戸上選手から何か言われたことはございますか。
「戸上さんが海外遠征に行くことも多かったので宮川さん(宮川昌大選手・令6情コミ卒)がチームを仕切ることが多かったのですが、宮川さんはいつも元気いっぱいでチームを明るくしてくれていて、そういうところを見て主将が練習や私生活から元気がない感じだとチームの雰囲気も下がっていくと思ったので、できるだけ自分も明るくして、楽しい中にも真剣さがあるように練習や生活をしています」
――他に意識していることはございますか。
「去年は戸上さん、宇田さん(宇田幸矢選手・令6商卒)、宮川さんという全国でも優勝経験のある選手がいても団体優勝できなかったというのは、やはり個々の力だけでは限界があるのかなと思いました。私たちが目指すのはグランドスラムでまずはリーグ戦、そしてインカレとありますが、優勝するためには団結力がとても重要だと思うので、いろんな人と話して考え方を理解してチームがまとまっていけば、去年よりさらにいい成績が残せると思っています」
――昨年度の4年生はどのような存在でしたか。
「去年の4年生は、私の1、2年生の時の4年生より人数が少なかったのですが、それに加えて戸上さんや宇田さんが海外に行ってしまうとなると、いるのが3、4人とかですごく少人数でした。しかし少人数ではありましたが一人一人が自分の役割に対して自覚と責任を持って動いていたので、すごく頼りがいのある4年生だったと思っています」
――最上級生として何を心がけていきたいですか。
「主将を務めさせてもらっていますが、やはり1人でチームをまとめよう、動かそうと思うと荷が重かったり難しいところが多いと思うので、4年生7人で話し合って、みんなで良くしていけたらいいかなと思います」
――昨年度はグランドスラムを達成出来ませんでしたが、いかがでしたか。
「個々の力で勝てなかったということだと思います。負けた差というのは、あと一点やあとちょっとというところだと髙山監督からは『あとちょっとっていうのはそんな小さいものじゃないよ』という話をよくされていたのですが、その差を今度は団結力でチーム一丸となって、差を埋めて越していけたらいいかなと思っています」
――グランドスラム達成に向けて何が必要だと思いますか。また、新たに期待できるところはございますか。
「試合に出る選手は大学を背負っているのですごくプレッシャーや緊張があると思いますし、特に今回の試合は4年生と1年生が試合に出る割合が多いと思うんです。どちらも最後と初めてというプレッシャーで緊張したりピリピリすると思うので、少しでも支えになれるようにしたいですし、逆に試合に出られなくて悔しい思いをしている選手をうまくサポートしていけるような、主将としての行動が取れたらいいなと思っています。期待することとしては、1年生は高校の頃も実績ありますし、4年生の姿を見て思い切ってプレーしてほしいなというところがあります」
――チームとして、また個人としてどう成長していきたいですか。今年度までに練習してきたことはございますか。
「チームとしては去年よりもシングルスで勝つ割合がみんな多くなって、前までだと2、3回戦で負ける選手も多かったのですが、最近だと5、6回戦まで行ける選手、今回の新人戦でもすぐ負ける選手は少なかったですし、予選会があっても通過する割合がすごく多くなってきているのは、下の力も上がってきているというところが成長していることだと思います。それに伴って、下が上がってくると上も上がっていけるのかなというところが成長した部分で、これから成長していきたい部分は、今は私がチームを良くするために一人一人に声掛けだったり指揮を執っている状況なのですが、一人一人に意識が芽生えてチームを良くしていきたい行動を積極的に取れるようになったら、チームはもっといい方に進むのではないかなと思っています」
――ダブルスに関しては今年度どのようなことを期待していますか。
「団体戦のダブルスはすごく大事な1点だと思っています。ダブルスに出る人は基本2点起用するので、前半シングルスに出て後半にダブルスに出て、ずっと2点起用を続けていかないといけないというのは、私は試合に出たときはシングルスしか出てこなかったので、さらに負担が大きいなって思ったときに、ダブルスの人はすごくプレッシャーだと思うので、そこをシングルしか出ない人や応援で少しでも補えたらいいのかなというところはあります」
――リーグ戦のライバルとなる大学はどこだと思いますか。
「一番強いのは日大だと思います。次は専大です。この2大学は層が厚いのかなと思います。でも、去年日大はとても強くて勝てないのではないかなと思った時もあったのですが、あと少しで勝てなかった、自分たちはそこまで戦えるんだなとも感じたので。気持ちで負けるわけにはいかないので、自分たちが一番強いと思って挑みたいです」
――ご自身のアピールポイントを教えてください。
「練習をしていると、自分のアピールよりもチームのことを考えがちで。自分のプレーは泥臭さなので、一本でも多く返すプレーで元気よくプレーするというところをアピールしていきたいかなと思います」
――ラストイヤーとなりましたが、意識の変化はございましたか。
「1、2年の頃は本当に先輩の背中だけを見て、ただただがむしゃらにやっていたのですが、3年の後半くらいから自分の行動がチームにどう影響を及ぼすかを考えるようになってきました。4年生になって主将を務めて、自分の行動や発言でチームが動くというところにはすごく責任感があると思いますけど、 すごくやりがいのある役職だと思いますし、4年生だからチームに自分の行動がどう影響を及ぼすかを考えるようになってきましたし、最後だから結果を残したいという感じではなく、一日一日、一大会ごとを楽しんでやっていきたいなというふうに思っています」
――主将として、今年度どのようなチームにしていきたいですか。
「一人一人が卓球部をより良くする方向を考えられるというところで、例えば1人が準決勝、決勝まで勝ち上がったときに、普通の人だったら自分は関係ないから友達程度に応援する感じになると思いますが、明治大学として優勝してほしいなという気持ちを持って応援できればいいなと思います。一人一人が自覚を持てるようなチームづくりをしていきたいと思います」
――個人、チームとしての目標をそれぞれお聞かせください。
「チームとしてはグランドスラム達成です。目標に向かってまずは春季リーグを全力で戦っていきたいなと思います。シングルスは、私は結果を求めすぎるとあまりいい成績が出ないタイプなので、全試合楽しんでやりたいと思います」
――今後の意気込みをお願いします。
「主将としての立場を全うして、チームが優勝できるように頑張っていきたいと思います」
――ありがとうございました。
[北原慶也]
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