(10)ルーキー特集⑤/民谷頼里

2024.04.11

 今年度も伝統の重みを感じながら「関東インカレ1部残留」と「箱根駅伝シード権獲得」という目標へ向かって突き進む明大競走部。チームにさらなる勢いをもたらすべく、15人のルーキーが仲間入りを果たした。新たな世界への一歩を踏み出す時、彼らは何を思うのか。その無限の可能性を感じさせる”今”の声をお届けする。

 第5回は短距離部門・民谷頼里(法1=相洋)のインタビューです。(この取材は3月16日にオンラインで行われたものです)

――明大を選んだ理由を教えてください。
 「大学を選ぶ上で、雰囲気の良さを意識していました。その中で、明大はいい意味で自由な感じがあり、そこが自分に合うなと思ったので入学しました」

――高校時代の陸上競技を振り返ってみていかがですか。
 「すごく大変な時期が多かったです。高校に入って初めて陸上を通して人間として成長したなと思います。高校に入ると協調性など、特に人との関わり方を学びました。また、壁にぶつかった時に対処する力を養うことができたと思います」

――特に印象に残っているレースはありますか。
 「高校2年次の県総体の200メートルです。高校2年次の春は調子が本当に悪かったのですが、自分の中でポテンシャルを感じていました。けれど、なぜそれを引き出せないのだろうと悩んでいました。そこから本気で頑張ってフォームを見直したり、客観的に自分の走りを見るために動画を撮り始めたりと視野が広がるきっかけになりました」

――昨年度の全国高校総合体育大会は、4×100メートルR(4継)と4×400メートルR(マイル)の両方で入賞を果たしました。
 「正直、タイムはもちろん、みんなの調子も良くなかったので4継は決勝に残れると思っていませんでした。なので、3位に入れたことにはびっくりしました。マイルに関しては、1位しか狙っていませんでした。相洋高校は男子のマイルで過去20年間、一度も1位を取ったことが無いんです。顧問の先生に『お前たちの代でやるしかない』と言われてからはそれに応えようという気持ちで本気で1位を狙っていました。ただ、結果が2位だったので、銀メダルに不思議な重みを感じました」

――ご自身の持ち味はありますか。
「持ち味はコーナーでの走りです。ただ、後半は垂れてしまうので、そこが弱みかもしれません」

――憧れの選手や目標にしている選手はいますか。
 「早大の高須さん(楓翔)です。力強い走り方が好きで、自分と似たようなタイプなので参考にしています。ストライドや、肩甲骨と股関節の連動がすごく上手だなと感じます。同じ中学の先輩に成田高に行った人がいて、高須選手の走りを見せてもらった時にすごく衝撃を受けました」

――最後に今後の意気込みを聞かせてください。
 「4年間で競技力はもちろん、人間として成長したいです。これからは競技のレベルが格段と上がるので練習の質も上げていきたいです。陸上競技をもっと知ってもらえるようにいい意味でエンターテイナーになれたらと思っています」

――ありがとうございました。

[大橋英晃]

※写真は本人提供