(5)いざ王座奪還へ/関東大学1部リーグ戦展望

2024.04.06

 4月6日から第98回関東大学1部リーグ戦(以下、リーグ戦)が開幕する。昨年度は連覇を逃したものの3位入賞を果たした。新主将に中村草太(政経4=前橋育英)を迎えた明大。7日の開幕節はホーム・八幡山で昨年度同様、東海大と対戦する。〝新生・明治〟で2年ぶりの王座奪還を目指す。

奪還
 連覇を掲げ挑んだ昨年度のリーグ戦は、3位に終わった。しかし、全22節の総得点は驚異の51得点。王者である筑波大の52得点に迫る数値をたたき出した。攻撃力のカギとなったのは、高精度のハイプレスやショートカウンター。この明大の持ち味に、今年度はさらに磨きがかかる。「今年のテーマとしてあるのが圧倒的支配。ボールを握るだけでなく、いろいろな側面からの支配という意味合いで練習メニューが組まれている」(上林豪・商4=セレッソ大阪U―18)。もう一つのこだわりは無失点勝利。優勝を果たした2年前のクリーンシート数11試合に比べ、昨年度はわずか4試合にとどまった。再び〝守備の明治〟を体現しつつ、磨き上げた攻撃との二刀流に期待したい。
 開幕節は7日、ホーム・八幡山で東海大と対戦する。「リーグ戦で重要なことは、開幕戦を勝つことと、連敗をしないこと。同じ相手に二度負けないことが鉄則」(栗田大輔監督)。昨年度の開幕戦では東海大に1―1と悔しい結果に終わった。王座奪還のためには一戦の負けも許されない。今後の流れを大きく左右する重要な戦いで勝利をつかめるか。長く険しい道のりが明日から始まる。

躍道
 紫紺の新たなシーズンが幕開けする。今年度のスローガンは〝躍道〟。「躍動の〝動〟を〝道〟にしたのには、100年以上積み重ねている明治という道から、今度は自分たちが新しい道を全員で躍動しながら切り開く意味を込めた」(常盤亭太・法4=FC東京U―18)という強い思いが込められている。その先駆けとなる主将を務めるのが、佐藤恵允(令6文卒・現ヴェルダー・ブレーメン)から10番を受け継いだ中村だ。昨年度のリーグ戦では16得点・12アシストで得点王とアシスト王をダブル受賞。また、王者に返り咲いた全日本大学選手権では最優秀選手に輝いた。圧倒的な強さとチームメイトからの絶大な信頼を兼ね備えるこの男が、今季の明大を頂に導く。

[田上愛子]