(2)「背中で見せるリーダーに」秋濱悠太 新体制インタビュー

2024.04.02

 昨年度、明大は全国大学選手権(以下、選手権)決勝に進むもあと一歩届かなかった。雪辱を果たすために今年度掲げるスローガンは『奪還』。木戸大士郎主将(文4=常翔学園)が先頭に立ち、6年ぶりの頂点を目指す。本連載では新チームの監督と幹部となる4年生のインタビューを全7回にわたって紹介します。

第2回は秋濱悠太選手(商4=桐蔭学園)のインタビューをお送りします。(このインタビューは3月24日に行われたものです)

――昨シーズンを振り返ってみていかがですか。
 「去年から本格的にセンターをやって、春は慣れないことも多かったんですけど、(廣瀬)雄也(令6商卒・現クボタスピアーズ東京ベイ)さんがやりやすいように配慮してくれていたので結構13番としてのびのびプレーできたなっていう風には思っています」

――最高学年になり変化したことを教えてください。
 「1カ月ぐらいやってみて、去年の4年生は練習からまとめてくれていたんですけど、今年はそういうキャラがBKに本当にいないと感じています。これからシーズン入って試合が始まってくれば多分声も出てくると思うんですけど、まだ練習だけの期間なので結構チームをまとめる人が少ないっていうのは少し不安に感じます」

――理想のリーダー像を教えてください。
 「僕は自分から声出したりしてまとめるキャラではないので、そういう部分ではなくて自分が一番努力して、それをチームに見せて引っ張るっていうキャラでありたいですね。もちろん声を出したりチームをまとめる仕事はあると思うんですけど、それとは別に試合中だったり練習中、誰よりもハードワークする姿勢を見せて引っ張っていきたいと思っています」

――『奪還』に込められた思いを教えてください。
 「明治大学ラグビー部である以上、大前提として選手権日本一という目標がもちろんずっとあります。けれどここ数年取れてないので、もう一度目標をチーム全員で再認識して、それに向けて1年間チームを作る練習しようっていう気持ちを込めて『奪還』になりました」

――後輩指導で意識していることはありますか。
 「僕は怒れない人間なんですけど、怒れないなりにもしっかり後輩に伝わりやすいように伝えていけたらと思っています。1年生はまだ入ってきてわからないことだらけですし、高校日本代表で何人か抜けてたり、BKの人数も今年はかなり少ないので、積極的に名前を呼んでコミュニケーションを取ろうっていう風には考えています」

――秋濱選手がセンターとして心がけていきたいことを教えてください。
 「元々ウイングとフルバックをやっていて、センターにどういうディフェンスをしてほしいとか、どこで何をして欲しいかっていうのは一応分かっているつもりなので、自分がのびのびプレーすることも大事なんですけど、まずは外側のウイングとフルバックがアタックしやすく、動きやすくなれるプレーができたらなと思います」

――1年間でどのような選手に成長していきたいですか。
 「大学でのプレーだけでなく、この先もラグビー人生は続くので、去年はセンターとしてずっとプレーしていたんですけど、センターだけではなくてウイングでの強みを伸ばしたりっていうユーティリティさをもっと伸ばしていけたらと思います」

――具体的に今強化してる部分を教えてください。
 「それこそユーティリティさのところで、センターだけの強さではなくて、いつどこでウイングに代わって出るかわからないのでそこで求められるスピードだったり、一対一をこなす嗅覚だったり。あとはフルバックで入る時はキックが必要なのでキック力を磨いたり、バランスよくいろんな部分を伸ばしていきたいと思っています。結構BKは今ハンドリングの小さいスキルをメインで練習しているので、いつセンターに行ったりウイングに行ったりするのかわからないので、まずは基礎的なスキルをしっかりこの春シーズン伸ばしていきたいです」

――最後に今シーズンの目標を教えてください。
 「チームで決めた『奪還』っていう目標にもちろん貢献しないといけないですし、個人としても副キャプテンという立ち位置に入ったので、自分のキャラではないんですけど、しっかり声を出してバックスを盛り上げて引っ張るのも大事だと思っています。そして木戸大士郎キャプテン(文4=常翔学園)をしっかり影から支えられる選手になります」

――ありがとうございました。

[成田美彩子]

◆秋濱 悠太(あきはま・ゆうた)商4、桐蔭学園高、174センチ・89キロ
3月末からは約1カ月間、パシフィック・チャレンジ2024に帯同します!