
(1)「『奪還』できるようにチームを引っ張る」木戸大士郎主将 新体制インタビュー
昨年度、明大は全国大学選手権(以下、選手権)決勝に進むもあと一歩届かなかった。雪辱を果たすために今年度掲げるスローガンは『奪還』。木戸大士郎主将(文4=常翔学園)が先頭に立ち、6年ぶりの頂点を目指す。本連載では新チームの監督と幹部となる4年生のインタビューを全7回にわたって紹介します。
第1回は木戸主将のインタビューをお送りします。(この取材は3月22日に行われたものです)
――昨年度を振り返っていかがですか。
「(選手権)優勝が目標でしたが、準優勝という形で終わってしまって、創部100周年だったこともあって悔しいシーズンでした」
――昨年度のAチームの敗戦は帝京大戦のみでしたが帝京大とどの点で差が出たと思いますか。
「オフザボールのところで、ボールを持っていない時の動きというのがあって、帝京大の方がそこの質がすごく良かったです。またルーズボールの反応も負けてしまっていたので、そこが良くなかったのかなと思います」
――主将に決まった経緯を教えてください。
「前からなんとなく僕がキャプテンになるみたいなところがあって、卒部式の時も雄也さん(廣瀬・令6商卒・現クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)に『お前頑張れよ』と言われて、もうやるしかないなと思いました」
――主将に就任した今の心境はいかがですか。
「中学高校でも主将をやってきて、プレッシャーはまだ感じていないですが、周りに自立した優秀な人が多くいるので、今までと違って任せることができる部分が多くあって少しは(気持ちが)楽になるかなと思います」
――常翔学園高出身の主将といえば石田吉平(令5文卒・現横浜キヤノンイーグルス)選手がいましたが、その姿を見て生かしていきたい点はありますか。
「常翔学園高出身の選手はプレーでチームを盛り上げる人が多いので、自分もプレーでチームを鼓舞したいと思います」
――今年度目指したい選手像を教えてください。
「人間的にも成長したいと思っています。また、自分個人の課題であるブレークダウンのところを修正して、圧倒できるようになりたいです」
――1年次からスタメンとして活躍してきた経験は、主将になった今どのように生かされていますか。
「これまでいろいろな人を見てきて、いろいろな経験をさせてもらって、3人のキャプテンを見てきました。雄也さん、吉平さん、蓮さん(飯沼・令4営卒・現浦安D-Rocks)の良かったところをしっかり出して、課題点は修正していきたいと思います」
――現在のチームの雰囲気はいかがですか。
「良くも悪くもないですが、オフザボールやスキルなど、練習でフォーカスするところが明確になっていて、それをみんなでしっかり意識できているので、そこはいいのかなと思います」
――今年度のチームは何を強みにしていきたいですか。
「オフザボールの動きは去年からの課題なので、今年度はその点でどのチームにも負けないチームをつくっていきたいです。また、ラグビーだけでは良くないと思うので、人間的にも成長できるチームにしたいです」
――今年度のキーマンはいらっしゃいますか。
「あっきー(秋濱悠太・商4=桐蔭学園)です。BKを引っ張るのは彼なので、しっかりオーガナイズしてほしいなと思います」
――今年度のスローガンである『奪還』に込められた意味を教えてください。
「今まで優勝を目指すのが当たり前になっていて、その意識が薄れている部分があったので、シンプルで簡潔な『奪還』という言葉を置いて、〝今年こそ絶対に優勝を取りにいく〟ということを強調しています」
――今年度の意気込みをお願いします。
「『奪還』できるように、キャプテンなので頑張ってチームを引っ張っていきたいと思います」
――ありがとうございました。
[晴山赳生]
◆木戸 大士郎(きど・たいしろう)文4、常翔学園高、185センチ・103キロ
2月のオフは地元に帰省。「実家でごろごろしたり、高校の同期と飲みに行ったりしました」
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