(25)ラストインタビュー 日置希音

2024.03.27

 卒業式を終え、新たなスタートを切った前4年生選手たち。今回ラストインタビューと題し、戸上隼輔選手(令6政経卒)を除く5選手に取材を行った。第2弾は日置希音選手(令6文卒)のインタビューをお届けする。

(この取材は3月7日に行われたものです)

――卓球を始めたきっかけを教えてください。

 「小学校の時に卓球が流行って、それで公民館で親と一緒に卓球をしていたら、そこがたまたまクラブチームを経営していた練習場で、クラブチームの監督さんにお誘いをいただいて、卓球を始めました」

――大学4年間を振り返ってみていかがですか。

 「振り返ってみると、やっぱり親や卓球部の先輩や後輩、同期、高校の時に支えてくれてた監督に感謝の気持ちがすごくあります。その支えがあったから、4年間ちゃんと明大卓球部として最後まで自分の力を出せた部分もあって、そういう感謝の気持ちを持てるようになったのは、本当に周りの方に支えられてた部分があったからだと思います」

――活動中、両親からどのように支えられていましたか。

 「大会はもちろん、練習も僕にとってはすごく周りの環境のレベルが高くて、ついていくのに必死でしたが、『その中でもしっかりついていけるように自分のできることはやれ』という風に言われました。練習だけではなく、選手をサポートする側に立つところでもしっかり自分から率先して支えるように言われました」

――入学時コロナウイルスが流行していたと思いますが、何か影響はありましたか。

 「コロナウイルスで初めはやっぱり練習もずっとできなくて、寮生活で3カ月外にも出れず、寮の中でトレーニングをするぐらいで、本当に何もできませんでした。練習ができなかった部分が一番大きくて、そこでモチベーションが下がったりした時もありましたが、自主練でトレーニングとかランニングとかするようにはしていました」

――4年間で一番印象に残っている試合を教えてください。

 「最後の春、秋のリーグ戦(春季関東学生1部リーグ戦、秋季関東学生1部リーグ戦)が一番印象に残っています。そこで優勝はできなかったんですけど、個人として最後の年というのもあって、自分は試合にあまり出れていなくて、サポートする側でモチベーションビデオを作ったり、応援をみんなで頑張ろうという意識を持って盛り上げたりしていたので、 個人的なところで言うと春、秋のリーグ戦が自分の力をすごく出せた部分があって一番心に残っています。周りの他の選手たちも、やっぱり4年生最後の試合を勝たせたい気持ちもみんなあって、悔しいという気持ちが一番あるんですけど、それが一番印象に残っていますね」

――大学4年間で挫折した経験はありましたか。

 「挫折ばかりの4年間でした。最初にコロナで練習ができなくなって、モチベーションが下がったりしてそこでまず挫折したっていう部分もあったり、自分は明大に入れさせてもらっているような立場でもあって、同期も日本一の子とか高校から名のある子がすごい集まっているので、練習もついていくのに必死で、周りと自分を比べて劣等感を感じたりとか、普段の練習の中でもやっぱすごいなっていう風に思ったりして、普段から挫折していた部分もありました」

――挫折をしながらも4年間卓球を続けられた要因はありますか。

 「親や監督、チームのみんなの精神的な支えがあったり、みんなで頑張ろうよみたいな、周りの仲間意識みたいなものがありました。監督には何回も叱られましたが、日常生活について指導してくださったり、本当に周りの人たちのおかげで、ここまで4年間最後までやり切れたのかなと思います」

――髙山監督に言われた言葉で印象的なものはありますか。

 「すごく褒められた部分はやっぱり印象に残っています。指導の部分だと、もっと裏表ない人間性を磨きなさいと言われました。表向きじゃなくて、裏の部分でもみんなに慕われるような先輩になれるように頑張れと言われました」

――4年間で成長したことを教えてください。

 「プレーの部分では、周りが本当にすごく強い環境だったこともあって、頑張らないといけないという気持ちになりました。高校の時の自分は怠惰な性格で、頑張ることがあまりできなかったのですが、明大に入って頑張ることの大切さをすごく教わりました」

――明治大学に入って良かったことを教えてください。

 「周りからの感謝の気持ちを改めて理解する大切さを学べました。高校の時はサポートする側ではなくプレーする側の選手でしたが、明大に来てサポートする側になって、サポートする側の人たちの気持ちを理解できたり、サポートしてる人たちがいるからこそ、プレーする側の選手が試合で結果が出せるということをすごく感じることができたので、そこが良かったと思います」

――どのような同期でしたか。

 「みんなフレンドリーで、みんなでチームとして勝つんだっていう意識が高かった同期なのかなと思います。自分を正してくれる、厳しい優しさのようなものもある同期で、自分が悪いことした時は、お前それはダメだぞと言ってくれる、愛のむちで叱ってくれるような同期で、本当に良かったです」

――同期との卓球以外での思い出はありますか。

 「団体ではなくて個人で遊びに行ったりとか、ご飯を食べたり、遊園地に行ったり、古着を買いに行ったり、本当に大学生らしい遊びをしていましたね(笑)。」

――卒業後の進路を教えてください。

 「卒業後はインフラ関係の卓球部のある会社に入社します。これからも卓球をプレーするつもりです」

――この先卓球を続ける際、明大での4年間をどう生かしていきたいですか。

 「社会人として基礎となる挨拶やお礼、感謝の気持ちを持つことや報連相をしっかりすることなどは学べたと思うので、その点で体育会らしい元気の良さや、人当たりの良さを社会人になっても生かしていきたいなと思います」

――これからの目標をお願いします。

 「社会人で卓球選手としてしっかり勝利していくというのはもちろんですが、明大卓球部があったから今の自分があるというのを忘れずに、明大卓球部の看板に恥じないように社会人の卓球で頑張って勝負していきたいなと思います」

――ありがとうございました。

[晴山赳生]