
(4)商学部水野勝之ゼミナールインタビュー記事拡大版/新歓号特別企画
商学部の水野勝之ゼミナールでは現在3年生15名が3つの地域班(北海道・浦安・韓国)に分かれて活動している。フィールドワークを中心にアイデアを集め、北海道班は浦幌木炭、浦安班は金魚すくい、韓国班は日韓の経済教育を出発点のテーマとし、商学部という枠にとらわれずそれぞれが活動を広げている。
水野勝之教授
――ゼミの研究内容を教えてください。
「活動内容としては、大学に閉じこもらないで、いろいろ自分の実感を基にして、自分で自分を育てていくっていう、そういうような言い方になると思います。地域活性化ということにはなっているけれど、いろいろな意味で自分を活性化するっていう意味もあると思います。だから、活性化っていうのがテーマかなとは思います」
――他のゼミと違うというポイントはありますか。
「うちはフィールドワークを中心としているけれど、単なる外に出て活動するっていうんじゃなくて、みんなが言ってくれているように、いろいろな地域との関連を生かしながら活動をしています。ただ活動すればいいってわけじゃなくて、やっぱり地域との関連を大切にするっていうことを学んでもらいたいなという思いは他のゼミとは違うと思います」
――さまざまな地域で活動していますが、その上で大切にしていることはありますか。
「それはやっぱり人を大切にするってことかな。人との関係を一つ一つ大切にしておくっていうのが、いいのかなと思います。ただし、ただ単に仲良くしておけばいいってわけじゃなくて、その人たちと同じ目標を設定して、それを目指すっていうような関係を作っておくと、また次の関係が生まれてくるんじゃないかなと思います」
――これからのゼミ活動の目標はありますか。
「ゼミ活動を通じて、みんなが他のゼミとか他の学部とか、他の大学とは違うように成長してもらったらいいなっていうように思います。日本ってあんまり最近は人が成長しないっていうか、私の頃、昭和何十年代なんてさ、学生はみんな大学の授業なんて全然出てなかったのに、有名な人って次から次に出てきたじゃない。ところが最近は授業も全部で親切に丁寧にという方針で、それで学生も全部授業出るようなってから、あんまりみんな伸びてないのよ。それがなぜかなと考えると、やっぱりワイルドさっていうの、それが欠けているんじゃないかな。だから、みんなは外に出て、やっぱりいろいろな嫌な思いをしながらそれを乗り越えていく力と、そして自分で新たな発想で解決していけるような人材を育てるような、そういうゼミにできたらなと思います」
――新入生にメッセージをお願いします。
「大学に入ると大学の雰囲気があって、そして社会には社会の雰囲気があるけれど、本当にそれでいいのかどうかっていうのを自分で考えてほしい。そういう大きな雰囲気にのまれちゃうと、あまり自分で考えることなく、そのまんま流れてしまう。そうじゃなくて、大きなところで、雰囲気がやっぱりおかしいなとか、そういうようなことを思いつつ生活してみたらどうなのかなって思います。他の人と同じことをやってればいいっていうわけじゃなくて、他の人と違うことをやることによって、それをバネにどのように成長していくかを考えてほしいと思います」
簾尾昌弘(商3)
――ゼミ選びで重視したことを教えてください。
「地元に携わる研究をしてみたいなと思ったので、水野教授の地域活性化のアイデアに引かれてこのゼミを選びました」
――ゼミ活動を通して身についたことはありますか。
「さまざまな地方自治体でもアイデアを持ってビジネスに取り組んでいるっていうところと、 自分たちが持ってないアイデアっていうのをいろいろな方々から吸収できるところは、このゼミから得たものだと思います」
――新たなチャレンジをする新入生に伝えたいことはありますか。
「もうとにかく自分が興味を持つことがあったら、1人でもいいので何か挑戦してみてほしいです。成果が出なくともやってみたという結果だけは残るので、何事も挑戦することが大事かなと思います」
パク・ドンジュ(商3)
――他のゼミとはここが違うというポイントはありますか。
「やはり活発的なのが他のゼミとの違いだと思います。友達の話を聞いてみても、学校内でやることがほとんどで、水野ゼミみたいにどこか地域に直接行って経験を積んで何かを考えたりするのは特別なゼミだと思います」
――明大生はどんな学生が多いと思いますか。
「前向きな学生が多いと感じます。本当にいろいろな人がいるけど、共通点というと、みんなどこかを目指して前に進んでいる学生が多いなと思います」
――ゼミ選びで重視したことを教えてください。
「それはもう水野先生がいたからです。水野先生が必修の経済学の担当の先生だったんですけど、ある日その講義で先生が『学会発表があるから参加したい人は来てね』と話していて。なんだか面白そうだなと思って行ったら、来た学生は自分1人だったんですよ。そこで先生と先生の知り合いの他の学校の先生たちとも仲良くなって、その雰囲気がとても楽しくて、このゼミを選びました」
[増田杏]
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